【  ポルフィの長い旅  】


贈呈者 おしろい伯爵 さま 2011年12月9日





おしろい伯爵様から

ローズ嬢をいただきました♪


・・・第2次世界大戦の終結から間もないギリシャ、西に海を望む高台にあるシミトラ村。
12歳の少年ポルフィは、村で小さな自動車修理工場を開くお父さんと働き者のお母さん、
歌が上手な仲良しの妹ミーナと一緒に、あまり裕福ではないけれど幸せに暮らしていました。
車が大好きで手先の器用なポルフィの将来の夢は、お父さんを手伝って工場をもっと大きく
して、いつかすてきな自動車を買い、家族みんなでヨーロッパ中を旅行することです。

 しかし、ポルフィが待ち望んだガソリン給油機が工場に届き、夢の第一歩が叶うと喜んだ
矢先の夏のある日、突然、この地方一帯を襲った大きな地震によってポルフィたちの両親の
命は奪われてしまいます。
兄妹二人ぼっちになってしまったポルフィは、辛い現実に打ちひしがれながらも怪我をした
妹を気遣い必死に守ろうとします。そして、別々に養子に出されるのを恐れて避難していた
海辺の教会を抜け出そうとした時、兄妹ははぐれてしまったのです。

 悲しみのあまり心に大きな傷を負い記憶も曖昧になっていたミーナは、彷徨っている内に
出航間際のイタリア行きの船に迷い込んでしまい、丁度その船に居合わせたロマの旅一座に
拾われて、ヨーロッパ各地を転々とすることになります。
 こうして、愛する妹を探すポルフィの長い旅が始まったのでした・・・



 青い海と空が輝く故郷を後にしたポルフィが、イタリアからシチリア、そしてフランスと、
ミーナの行方を捜す間に様々な人と出会い、ある時はその人たちに助けられ、またある時は
悲しい思いをさせられて挫けそうになりながらも、とうとうパリまでやって来たのは、もう
冬が訪れようとする頃のことでした。
 パリに着いたばかりで住むところも無いポルフィは、働き始めたギリシャ料理の店で偶然
知り合ったローズのアパルトマンに泊めてもらうことになります。

 それは初め、一人暮らしの寂しさから猫を飼っているようにほんの気まぐれで誘っただけ
だったのかもしれません。けれども相手の事を知る内に、ここへ来るまでにどんなにか辛い
目に遭い、何もかも投げ出したくなった時もあっただろうに、それでも諦めず、ひたむきに
妹を探し続ける少年の姿は、女優に憧れ、15歳の時に田舎からパリへ出てきてから10年、
夢破れて、今は夜の街角に立つローズにとって、自分がどこかで置き忘れてしまった何かを
見ているようでとても眩しく、子供相手にどうかしていると思いながらも彼女はポルフィに
心惹かれていくのを抑えられませんでした。

 そして、それゆえに、妹が見つかったらギリシャへ帰るというポルフィを引き止める為、
せっかく掴みかけていたミーナの手がかりを隠そうとして、ローズはポルフィに嘘をついて
しまいます。けれどその嘘もやがて露見してしまい、なじられた彼女はポルフィと別れたく
ないと泣き崩れてしまうのでした。

「ね、ねえ、ローズ、そんなに泣かないでよ
僕、もう、怒ってないから」
「ほん・・・と・・・に?」
「うん」
「あたしを・・・許して、くれる?」
「許すも許さないも、だってさ、ミーナの手がかりが掴めたのはローズと知り合えたおかげ
なんだよ・・・僕、感謝してるんだ」
「でも・・・帰っちゃう、んでしょう?」
「それは・・・まだ分からないけど・・・」
「やっぱり、帰っちゃうのね・・・」
「ローズ・・・」
「・・・ごめんなさい、あなたを困らせて・・・
あなたを子供だなんて言ったけど、ポルフィーはあたしなんかよりよっぽど大人よね・・・
・・・ねえ、ポルフィ・・・前にデートの練習をしたの、覚えてる?」
「え?・・・う、うん」
「あれって、続きがあるの・・・あなたにひどい事をしたお詫びに・・・
ううん、もう嘘は言わないわ・・・あたしがそうしたいの・・・
あたしに、あなたが本当の大人になるお手伝いをさせてちょうだい」
「それって、どういうこと?」
「ポルフィは、ミーナを守れるような強い大人になりたいでしょう?」
「そうなれたらいいなって思う」
「それには、自分に自信を持つのが一番なの
これからすることで、ポルフィはもうただの男の子じゃなくて、一人前の男になるんだから、
きっと、それが役に立つわ」
「そうなの? でも、どうすれば一人前の男になれるんだろう?
ねえ、ローズ、教えてよ、僕、何をすればいいの?」
「それじゃ、目をつむってくれる?」
「こ、こう、かい?」
「いいわ、そのまま、ちょっと待っててね」

・・・・・・・・・
「もう・・・いいわ」
「うん・・・エッ? ロ、ローズ!?」
「ダメッ! ポルフィ、目をそらさないで、ここをよく見て! これが、女よ」
「女って?」
「大人の男と女が愛し合う部分・・・デートの後、家まで送った恋人が、もしそのまま家に
入れてくれたなら、女は口では言わないけれど、愛し合いたいというサインなの」
「愛し合うって?」
「任せて・・・これからあたしがみんな教えてあげる
さあ、ポルフィも服を脱いで」
「そ、そんなッ、僕・・・」
「恥ずかしがる必要なんてないのよ、ポルフィ
だって男と女が愛し合う時は、みんなそうなんだから
それともポルフィは、女だけ裸にして、したいの?」
「よく分からないけど、それって、なんだか卑怯な気がする」
「よかった、あなた、きっといい恋人になれてよ
じゃあ、ポルフィ・・・」
「う、うん・・・」
「こ、これで、いい?」
「だめ、それもよ」
「・・・分かったよ」
「そう、それでいいの・・・
さあ、こっちに来て・・・」

 差し伸べた手におずおずと手を重ねてきたポルフィをローズは一気に引き寄せ、よろけた
拍子に彼女の上に倒れこんでしまった少年は慌てて体を浮かせました。
「ごめん、ローズ、重かった? でも、ローズがいきなり手を引っ張るからいけないんだよ」
「だって、あなた、こうでもしないとあたしに触れてくれそうにないもの・・・
ね、ポルフィ、あたしの胸に触ってみて」
「で、でも・・・」
「いいから、言うとおりにして」
 ローズは少年の片手を取り、自分の乳房の上に置きます。
「どお?」
「柔らかいや・・・それに、女の人の胸って、触り心地、いいんだね」
「もう片方も触りたくなった? でも、今度は手じゃなくて、口で吸ってみて」
「口で? でも、僕、赤ん坊じゃないよ」
「女の胸は赤ん坊のためだけにあるんじゃないの、女はね、恋人にそうされと気持ちいいの」
「そうなの? じゃあ・・・こ、こうかな・・・」
「唇で吸うだけじゃなくて、舌で先端をこねるように舐めるて・・・そう、そうよ・・・
手の方も忘れないで・・・優しく形をなぞるように・・・い、いいわ、上手よ・・・んッ!」
「ロ、ローズ、そんなにきつく抱き付かれたら、苦しいよ」
「あっ、ごめんね、あなたの手があんまり気持ちいいから」
「ローズの体って、あったかいんだね・・・それにいい匂いがする」
 商売で客に身を任せている時、さも感じているように演戯はしても心はいつも冷めていた
ローズでしたが、今、自分の胸の谷間に顔を埋める少年の口からそんなことを聞かされると
彼女の頬は知らず知らずの内に染まり、体が熱くなっていくのを感じます。

「こら、ポルフィ、大人をからかわないの」
「え? 僕、そんなつもりじゃ・・・」
「いいわ、今度は、あたしがしてあげる」
 ローズは体を入れ替えてポルフィの上に四つんばいになりました。
「いいこと、これは特別なの、こんなの、あたしだって滅多にしないんだから・・・
もし、いつかあなたに本当の恋人ができても、初めっからこんなことをして欲しいなんて、
言っちゃだめよ」
「ローズ、いったい何をし・・・ウ、ウワッ!!」
「ン・・・ン・・・ン・・ン・・ン・・」
「ローズ・・・僕のアレ・・・変だよ・・・熱くて・・・なんだかつらいんだ」
「ン・ン・ン・ン・・・フゥ・・・
ウフフ・・・まだきれいな色の男の子をこんなに張り詰めさせて・・・
切ないんでしょう? 今、あたしが楽にしてあげる」

 ローズはポルフィの屹立したものを自らの女の部分にあてがうと、ゆっくりと腰を沈めて
いきました。
「う、んん・・・
わ、分かる? ここに、あたしの中に、ポルフィのが入っているのよ」
「とっても熱い・・・これが女の人の、ローズの中、なんだね?・・・
僕の、さっきよりももっときつく咥えられて・・・こ、これが、愛し合う、ってことなの?」
「いいえ、男と女が愛し合うっていうのは、ポルフィ、お互いに身も心もとろけそうになる
くらい、もっとずっと気持ちいいものなの・・・こんな風に・・・」
「ロ、ローズ・・・なに? なんなの、これ?」
「ポルフィ、あ、あたしの、気持ち、いい?」
「ま、待って・・・ローズ、そんなに急に動いたら・・・」
「まだ、よ・・・もっと・・・もっとあたしで・・・」
「ローズ・・・僕、もう・・・ウッ! ローズッ!」
 彼女の腰が揺れるたび、中で締め付けられている陰茎が幾重にも重なるヒダにしごかれて、
生れて初めて感じるゾクリとするほどの快感が少年の股間を襲います。
そして、それはどんどん高まっていきやがて絶頂を迎えて、少年は灼熱の情動を彼女の中へ
ほとばしらせました。
「ポル、フィ・・・・・・
おめでとう・・・これでポルフィももう・・・一人前の男よ」
「ローズ・・・僕・・・僕、本当に一人前に・・・なれたのかな?」
「なら、いま証拠を見せてあげる・・・ン・・・
ンクッ・・・ほ、ほら、見える?・・・あなたがあたしの中に出した熱いものが、ここから
溢れるのが」
「うん・・・それ、僕の、なんだね?」
「そうよ、ポルフィがあたしにくれたこれが、女を愛した一人前の男の印しなの」
 自ら拡げた彼女の秘部から滴る淫液を見せつけられ、そこから立上る男女の交わった後の
匂いを嗅いだ少年は、初めての性交でまだひりついている陰茎が再び張り詰めてしまうのを
感じました。
「ローズ・・・僕・・・」
「ポルフィ?・・・まあ・・・そうなのね?
いいのよ、あたしもまだだから・・・今度はポルフィがあたしを愛してくれる?」
「うん・・・ローズ・・・ローズ、ローズ!、ローズ!!」

 やがて彼女の中で少年が果て、自身もオーガズムに達したローズは、疲れて今にも眠って
しまいそうなポルフィを抱えてベッドに倒れこみます。
普段、商売の後、早く男の匂いを清めたくて家に帰った早々真っ先にシャワーを浴びている
ローズでしたが、今はそんな気持ちはこれっぽっちも起きず、そればかりか子宮の中に残る
少年の温もりが愛しくてなりませんでした。
『こんな気持ちになれたの、何年ぶりかしら、もしかしたら初めてかもしれない・・・』
そんなことを考えながら、自分の胸の中で寝息を立てている、あどけなさの残る愛人の顔を
見詰めるローズの頬には知らぬ間に涙が溢れていました。

「雪、積もりそうね・・・
明日はクリスマスイブ・・・でも、今夜は・・・朝までは、あなたはあたしの恋人・・・
あたしの愛しい小さなアマン・・・
約束よ、ポルフィ・・・明日、あなたにとびっきりのプレゼントを贈ってあげる・・・
そして・・・その後は・・・・・・

・・・もし、わたしに翼があったなら、海を越え、山を越え、あなたに会いに行く
そして、わたしは心のままに歌うわ、あなたに捧げる愛の歌を・・・

そうね・・・もう一度、女優になる夢を追いかけてみるのも、悪くない・・・」



                    fin



                                      otto