【  トム・ソーヤーの冒険  】


贈呈者 おしろい伯爵 さま 2011年8月19日






おしろい伯爵様から

レベッカ・サッチャー(ベッキー)嬢をいただきました♪


・・・これは南北戦争が起こる20年ほど前のアメリカ、ミシシッピー川のミズーリ州側の
畔にあるセント・ピーターズバーグに暮らす腕白少年の物語。悪戯の天才トムの行くところ
常に事件、騒動が尽きず、お尻を鞭打たれるのは日常茶飯事、でもそんな事で男の子たちの
英雄は決してひるまず、海賊ごっこに宝探しにと、今日も冒険を求めて走り回ります。

 そんなトムが村に引っ越してきた女の子に一目ぼれしてしまいました。将来結婚するのは
絶対あの娘だと独り決めしたトムは、ベッキーの気を引こうとあの手この手を使いなんとか
仲良くなれたのですが、いざプロポーズをする段になって、ついうっかり、以前エミーとも
婚約していたと口をすべらせて、その気になっていたベッキーを激怒させてしまいます。
 それ以来ベッキーは口もきいてくれず、学校に行く楽しみがなくなって、家出を決意した
トムがベンやハックといかだでジャクソン島へ渡り気ままな生活を過ごしていた頃、村では
子供たちが川で溺れたと思われていて、お葬式が執り行われる事になりました。
トムが死んだと聞いたベッキーは、今更ながら自分がトムのことを大好きなのに気付かされ、
ケンカ別れしたままだったのを後悔します。
 そしてお葬式当日、牧師の感動的な追悼の言葉が流れる中、教会に子供たちは姿を現し、
驚き呆れる大人たちを他所に、トムたちは友達たちから英雄として讃えられます。
もちろんベッキーもトムが生きていたことを喜びましたが、婚約の一件からなかなか素直に
なれず、心とは裏腹に学校でも冷たくしてしまうのでした。

 そうこうしている内に夏休みも間近となったある日、ベッキーが教室に戻ると、そこには
誰もおらず、教卓の鍵が付いたままになっていました。
ドビンズ先生がよく授業を自習にしては、その引き出しにしまっている本を読んでいるのを
見ていた生徒たちは、それがどんな本なのか興味津々で、それはベッキーも例外ではなく、
少女は恐る恐る引き出しを開けてしまいます。本を開くと、それは医学書でした。ドビンズ
先生は将来お医者さんになろうと勉強していたのです。
パラパラとページをめくるベッキーの手が止まり、ハッとしてそのページから顔を背けよう
します。それは男と女の体の違いを描いた人体図で、見てはいけない物を見ている気がして
胸が痛くなるくらいに心臓がドキドキしてくるのを感じますが、少女はどうしてもそれから
目を離せませんでした。
 そんな折、トムがベッキーの方へ背後からやってきます。急に声をかけられたベッキーは
慌てて本を引き出しにしまおうとしますが、誤ってページを破いてしまいました。
もしこれが先生知れたら鞭打ちは必至で、それが恐ろしくてベッキーは泣き出してします。

 やがて、授業が再開されてすぐに、本が破られているのに気付いたドビンズ先生は烈火の
ごとく怒り、犯人探しを始めました。そして、顔を蒼ざめさせて震えているベッキーを見て
目星を付けた先生に白状を迫られた少女があわやそのことを認めてしまいそうになった時、
トムは自分が犯人だと名乗り出て、代わりに罰を受けました。
これまでの冷たい仕打ちにもかかわらず身代わりになってくれたトムに感謝したベッキーは、
その放課後、学校から出てきた少年に抱きついてお礼のキスをして、彼からのプロポーズを
受け入れたのでした・・・



 せっかくの夏休みだというのに、今日はいつもの遊び仲間たちがみんな出かけて留守で、
トムはハックとナマズ釣りに行くことにしますが、暇を持て余してトムをお茶に誘いに来た
ベッキーが自分も一緒に行くと言い出し、本当は男の子同士で遊びたかったトムとハックで
したが、仕方なくベッキーも連れて行くことにしました。
とはいってもミミズが嫌いなベッキーは釣りをしないで見ているだけだったので、なかなか
ナマズが釣れずにいる内にすっかり退屈になってしまいます。
 トムはしきりに話しかけてくるベッキーに気が散ってしょうがありませんでしたが、よう
やくトムの竿にナマズがかかるとベッキーは服が汚れるのも構わず川に飛び込んでナマズを
釣り上げるお手伝いをするのでした。

「さっきはありがとう、ベッキー、こいつが釣れたのもきみのおかげだよ
でも、服、だいぶ汚れちゃったね」
「ううん、あたし、トムを手伝えてうれしかったから、そんなのいいの」
「でもね、ナマズって泥だらけのところが大好きなんだ
だから、ベッキーの大事なトコに泥が入っちゃってないか、心配になってね」
「大事なとこ?」
「ほら、ドビンズ先生のあの本に書いてあった・・・」
「トム! あなたもアレ、見たの!?」
「うん、あの時、ベッキーがすぐ本を閉じちゃったから、ちょっとだけだったけど、たしか、
ヴァ・・・ヴァギ?
ああ、めんどくさい、つまりね、オマンコの中に、ってこと」
「ヤダッ、トム、声が大きいわ、ハックに聞こえちゃう」
「なーに、ハックは今、サンドイッチとクッキーに夢中で、聞いてやしないさ
それより、オ・・・大事なトコにバイキンでも入ったら、大変だろ?
言わせてもらえれば、ぼくはきみのコンヤクシャなんだから、きみの体を心配するのは当然
じゃないか?」
「トム、あたしを心配してくれるのね? うれしい!」
「じゃあ、ベッキー、下着を脱いで、ぼくに調べさせてくれるかい?」
「ホントに、そうしなくちゃ、ダメ?」
「うん」
「あたしたち、コンヤクしてるんですものね・・・
わかったわ、ちょっと待ってね・・・これで、いい?」
「だめだよベッキー、スカートもめくらないと、それじゃ見れ・・・調べられないよ」
「そ、そうよね・・・ね、トム、ハック、こっちを見てない?」
「平気さ、見てやしないよ」
「ね、ねえ、トム、まさかエミーにも、こんなこと、してないわよね?」
「もちろんさ、女の子をナマズ釣りに連れてきてあげたのもベッキーが初めてだし、ぼくが
こんなことをしてあげるのも、ベッキーだけに決まってるじゃないか」
「あたしだけ、なのよね・・・こ、これでいいのね?」
「ベッキー、もうちょっと脚を開いてくれないかな・・・そう、それでバッチリだ!
じゃあ、これから調べてあげるね」
「ト、トム? その小枝、どうするの?」
「もちろん、中に泥が入ってないか、これで調べるのさ
それとも、ベッキーは直接指を入れた方がいい? ぼくはどっちでもかまわないよ」
「トムのイジワル・・・そんなの、恥ずかしくて、あたし言えない・・・
いいわ・・・トムのしたいようにしてちょうだい」
「それじゃあ、始めるよ」
「トムゥ、あたし、恐いわ」
「大丈夫だよベッキー、ぼくに任せてくれ」
「お願いよ、トム、そーっと、そーっとよ」

 一方ハックはというと、二人の内緒事には当然気付いていましたが、ベッキーが泣き出す
様子もないので、見て見ぬふりを決め込んでいたのです。この時のハックはまだ、女の子と
いうものを何かにつけ泣きわめく面倒くさい生き物だとしか思っていませんでした。そんな
ハックが女の子に興味を持つのはもう少し後のお話になりそうですw


                                      otto