〜 レディ・ペリーヌ物語 26 〜
【 ― ひとりぼっちの旅 中編 ― 】
3日目の朝が来てお嬢様は今日も街道を北へ向かわれていました。やがて昼過ぎになると
町が近いのか森や畑ばかりだった道筋に家が点在するようになりましたが、そこでお嬢様に
またしても災難が降り懸かってきたのでございます。
その発端は道端から野兎が飛び出してきたことでした。それを見たバロンは一目散に兎を
追いかけ、あれよあれよという間に一軒の農家の敷地へ入って行きました。
その直後、何かが割れる音が続き、次いで男のどなり声が聞こえてきました。
お嬢様が慌てて農家へ向かうと、バロンが尻尾を巻いて逃げ戻ってきてお嬢様の陰に隠れ、
その後を追って怒りに血相を変えた中年の男が太い木の棒を振りかざして現れました。
男はラザールといい、家族で花を育て近くの大きな町の市場で売る花農家でした。
「おい、ワン公、よくも俺の大事な商売物を台無しにしてくれたな!
こいつでぶったたいてやるから、隠れてないでこっちに来い!」
「おじさんやめて、バロンをぶたないで、そんなのでぶたれたらバロンが死んじゃう!」
「なんだあんたは?
そうか、あんたがこのワン公の飼い主なんだな?」
「そうです、バロンはわたしの犬です
バロンが悪い事をしたのなら謝ります、だからどうかこの子を許してやってください」
「いいや謝って済むもんじゃねえ!
自分の犬がどんだけの事を仕出かしたか、その目で見てもらおうじゃねえか!」
そう言ったラザールはお嬢様の腕を取って温室へと引きずって行き、バロンもしおしおと
うなだれて二人の後をついていきました。
温室に入ると中は惨憺たる有様でした。その中央には花鉢に日の光を満遍なく当てるべく
お嬢様の腰の高さ位の大きな台が据えられていましたが、そこに乗せていた鉢はすべて蹴り
落とされ、床に散乱する割れた鉢に咲きだしていた美しい花の茎は無残に折れ、温室を覆う
ガラスまでもが何枚か破れてしまっていて、男が怒るのも当然でした。
「どうだ? これを見ても謝っただけで許してもらえると思うか?
あんたが飼い主だってんなら、飼い犬の壊した物の弁償をしてもらおうじゃねえか」
「弁償って…」
「なんだ、その気はねえんだな、ならやっぱりそのワン公をぶちのめすしかねえな」
「ま、待って、払います、払いますからバロンをぶたないで!」
「へえ、あんたに払えるのかね?
こんだけ壊されると…そうだな、15フランは貰わねえと」
「15フラン…
あの、これを…」
お嬢様は巾着を開き、昨日パン屋から取り戻した5フラン銀貨をラザールに渡しました。
「なんだ、これっぽっちか、まだ10フラン足りねえぜ」
「今はこれだけしか無いんです
足りない分は働いてお返しします、わたし、言われた事はどんな事でもしますから」
「いいや、そんなの当てになんねえ、今すぐ弁償できねえならワン公を渡してもらおうか」
そう言うとラザールはお嬢様のスカートの陰に隠れていたバロンの首根っこを掴んで持ち
上げました。
「ああ、おじさん待って! バロンをぶたないで!」
『ああ、どうしよう
こんなにお願いしてるのに、おじさん、どうしてもバロンをぶつ気なんだわ!
わたし、どうしたら良いの…』
ラザールのバロンに対する恨みは深く罰を与えねば気が済まない様子なのを感じ取られた
お嬢様は、どうしたら男の憎しみの目をバロンから逸らせられるか必死に考えられました。
そして思い付かれたのは、ラザールの目をご自分に惹き付け、身代わりになって罰を受ける
ことでした。
「だ、だったら、足りない分はわたしを!」
「お、おい? あんた、何してるんだ?!」
「バロンの代わりにわたしを、気の済むまでわたしのお尻をぶってくださいッ」
お嬢様はラザールの眼前でスカートのボタンを外して落とされると花鉢台に両肘をついて
お尻を突き出されました。そのあられもないお姿はまるで女の武器を使って男を誘っている
かのようでしたが、お嬢様はただただバロンを助けたい一心で、そんなはしたない事をして
しまわれたのも前日ダニエルから受けた尻叩きの罰が頭に思い浮かんだからでした。
「へ、へえー、あんた、そんなにこのワン公が大事なのか?」
「ええとても、わたしに残されたたった一人の家族なんです」
「そうか…分かった、あんたが最後まで音をあげなきゃ、許してやってもいいぜ
安心しな、棒でぶったりはしねえ」
ラザールは、口ではそう言いましたが、バロンを罰せずにおく気などさらさら有りません
でしたし、大人に口答えするお嬢様にも苛立ちを覚えていました。
置いてあったウサギ捕り用の罠の檻にバロンを押し込めた彼は、こうしてやれば小生意気な
娘もさすがに挫けるだろうと、シミーズの裾をまくり上げドロワーズを引きずり下ろして、
お嬢様のお尻を剥き出しにしてしまいました。
「キャ、キャア! おじさん何を?!」
「何って、尻をぶつんだ、こうしなきゃいけないだろ?
娘が小さかった頃、おいたするとよくこうしたもんだ
嫌なら止めてもいいが、そん時はやっぱりあんたの犬を罰しなきゃいけねえな」
「い、いえ、いいんです…どうかこのまま、わたしのお尻をぶってください」
「ふん、そうかい、なら望みどおりにしてやる
言っとくが、これは罰なんだから手加減はしねえぜ」
お嬢様が恥ずかしがってバロンの事を諦めると思っていた目論見が外れてしまい、さらに
苛立ちを募らせたラザールは今度こそ自分の思いどおりにさせるべくお嬢様の小さなお尻を
容赦無く打っていきました。
彼はお嬢様にそんな手酷い苦痛を我慢出来るはずがないと高を括っていました。ところが
先に我慢出来なくなったのはラザールの方でした。
繰り返し振り下ろされる分厚い掌が高く音を立てていくと白いお尻は見る見る赤く染まって
いきましたが、お嬢様は涙を浮かべ呻き声を漏らされながらも手を握り締めて懸命に苦痛に
耐えていらっしゃいました。
そうしている内に、これまで殿方から受けてきた仕打ちによってまだ幼い肉体の中で苦痛と
性的興奮がすでに一体にして分つ能わざるものとなってしまわれていたお嬢様の秘められた
お口からも甘い雫が漏れ始め、お尻が打たれるたび飛び散って、温室内に殿方の欲望を掻き
立てて止まない匂いが満ちていったのでございます。
花を育てる事が生業で開花する直前の蕾の匂いの変化さえ嗅ぎ取れるほど鋭敏な鼻を持つ
ラザールがそれに気づかぬはずはありませんでした。お嬢様の愛蜜の匂いを嗅いでいると、
五十路も近づき夫婦の営みも途絶えがちになって久しく感じなかった情欲が呼び覚まされて
股間が熱く疼きだし、彼は掌中の花を手折りたくて堪らなくなってしまったのです。
お尻を打つ手が止まり男が離れていくのを感じたお嬢様は『ああ、終わったのね…これで
バロンを許してもらえるんだわ』と喘ぐ息の中で安堵されましたが、それと同時に罰を受け
終えるまでは何が何でも耐えなければと張られていた気も緩んで脚ががくがくと震えだし、
その場にへたり込んでしまわれました。
ですが、それは次の罰が始まるまでの小休止でしかなく、程なくしてラザールが宣告した
その罰はお嬢様にとってさらに堪え難いものでございました。
ずり下ろされたドロワーズを上げることも忘れ、お嬢様が赤く腫れたお尻のズキズキする
痛みを堪えていらっしゃると、再びラザールが後ろから近付いてきました。
「な、なあ、このままあんたの尻を打ってても埒が明かねえようだ
そこでだ、あんたさっき言ったよな、弁償にどんな事でもするって
あんたの望みどおり、それで手を打ってやるよ
あんたももう痛いのは嫌だろう?」
「本当に、それで、許して、くれるの?」
「ああ、それが済んだらワン公を許してやる」
「だったら…それでわたし、何をすれば、いいの?」
「なぁに、簡単な事さ、こいつを満足させてくれりゃいいだけだ」
『こいつ?…こいつって何?…満足させるって…』
ラザールの曖昧な物言いに胸騒ぎを覚えて後ろを振り向かれたお嬢様は、目に飛び込んで
きた物が一瞬分からなくて目を凝らされ、そして息を呑まれました。
お顔に触れそうなくらい間近に突き出されていたそれは、お嬢様もよくご存知ですが決して
見たくない物、勃起した陰茎でした。しかも、すぐにもお嬢様を犯すべくラザールがすでに
全裸となっているのも見えてしまい、お嬢様はお顔を背けられました。
「ヒッ! イ、イヤッ! おじさん何でッ?!」
「おやあ? あんた、こいつが何でこんな風になってるか、知ってるようだな
なら、こいつを満足させるにはどうしたら良いかも知ってるよなあ?」
「そ、そんなの知りません! あんな事、もういやぁ」
『あんな事、か、語るに落ちるだな、この小娘、もう男を知ってたんだな…
いいじゃねえか、それなら今更泣き喚かれることもねえだろう
いいやそれどころか、自分から尻を出してきたって事は、この娘、実はとんでもねえ…
へっへっへ、こりゃあ楽しめそうだぜ』
お嬢様がすでに処女でない事を察したラザールは好都合だと思いました。何しろ目の前に
自ら下半身を晒した娘がいて、しかも意の儘に出来そうなのです。処女を犯すのはさすがに
気が引けても、そうでないと分かっていれば何の遠慮が要るだろうと。
お嬢様の蜜の匂いに中てられ桃色の霞がかかったラザールの頭はこれから愉しめるであろう
情事のことで一杯となり、もはやバロンのことなどどうでも良くなりました。
それはある意味お嬢様の願われたとおりになったとも言えますが、いくら身代わりに罰を
受けると覚悟されていたとはいえ、その罰が殿方への性の奉仕となれば、この所日も空かず
陵辱を受け続けてこられたお嬢様にとっては到底受け入れ難いことだったでしょう。
ですが、バロンのした事に責任を感じていらしたお嬢様には償いもせずに逃げ出すことも
お出来にはなれず迷われている間に、ラザールが後ろから抱え込むように両腕を回してきて
お嬢様のブラウスのボタンを外し始めました。
「汗ビッショリだな、真夏なのに温室の中なんだから無理もねえ
これからもっと汗をかくんだから、あんたも涼しくしてあげような」
「ああ、やめて、脱がさないでぇ」
ブラウスの前がはだけられると、汗みずくになって肌に張り付いたシミーズの胸に桜色の
乳首が二つ、まるで摘み取って貰うのを待つサクランボのようにツンと突き出ていました。
「アッ、お胸に触っちゃいやあ!」
「ふん、見た目どおり小せえな
だが…」
「あ、だめ、んっ、んっ、くっ、うん、あっ、あくっ、あん、ああん」
「ふふふ、こんなに先っちょを尖らせて…感度は抜群だな、これなら楽しめそうだ
さあ、余計な物はみんな脱いで、俺を満足させて貰おうか」
「お願いそれだけはッ、他の事なら何でもしますからッ」
「いいやだめだ、俺の言う事を何でも聞くって約束したのはあんたじゃねえか
その貧弱な体で10フランをちゃらにしてやろうってんだから有難く思わなくちゃな
それともあんたは飼い犬が仕出かした悪さの償いもしない無責任な飼い主なのかい?
ならやっぱり、ワン公に責任取らせるしかねえな」
「そんなッ、おじさん待ってッ!
わたしに…わたしに責任を取らせてください」
「そうかいそうかい、責任感の強いあんたなら、きっとそう言うと思ってたよ
さあ立って、残りも脱ごうか…」
ラザールは全裸にさせたお嬢様を鉢台に腰掛けさせると脚を持ち上げて後ろに倒れさせ、
両の膝裏を抱えさせました。上を向き露わとなったお嬢様の秘部には一毛の蔭りすら無く、
裂け目の走るぷっくり盛り上がった柔肉も内股も蜜に塗れていました。
「へぇ、そんな女もいるたぁ聞いてたが、あんた、下の毛が生えてねえんだな
おかげで柔っこそうなマンコが丸見えだぜ」
「あっ、やっ、触っちゃ、ん、んんん…」
ぬめる股間をラザールの手に撫で回されたお嬢様は脚を抱え込む両腕にぐっと力を込めて
その恥ずかしさに耐えようとなさいました。お嬢様にとっては秘部に触れられたこと以上に
そこが濡れそぼってしまっていることの方がよほど恥ずかしく思えました。
そんなお嬢様にかけたラザールの言葉がさらに頬を染めさせます。
「ふふふ、こんなに濡らして…どうやらあんたにお漏らしさせちまったようだな
尻をぶたれるのがそんなに痛かったのかい?」
「ち、違いますッ、それはッ」
「へえ、違うのかい?
じゃあ、俺の手に付いたこの粘っこい汁は、一体何なんだろうな?」
ラザールはお嬢様の蜜に塗れた指を鼻先に持っていき匂いを嗅ぎます。
「なるほど、確かにこれは小便じゃねえな」
「いやぁ、そんなの嗅がないでぇ」
「恥ずかしがらなくていい、甘酸っぱいオレンジの花の蜜みたいな良い匂いだぜ
花ってのはな、受粉してくれるミツバチを誘うために蜜を溜めるんだ
あんたはこの中にどんな花を隠してるんだい?
さあ、脚は俺が支えてやるから、自分で開いて俺に見せるんだ」
太ももを押さえ付けられ、真一文字に開脚させられて、お嬢様の股間は白日の下でさらに
露わにされましたが、それでも秘裂は恥ずかしげに未だ閉じたままでした。
そこを自らの手で開き中に隠された花園を殿方の目に晒す事などどうして出来るでしょう、
お嬢様が躊躇われているとラザールが急き立てました。
「どうした? 自分で出来ないなら、俺がしてやってもいいんだぜ」
「ううう…自分で…出来ます…」
秘裂にかけられたお嬢様の指がおずおずと左右に引かれ花園を暴いていくと、真白き肌に
一点のくすみも無い鮮やかなサーモンピンクの花が咲き出で、ねっとりとした愛蜜を含んだ
花弁が日の光に照らされてヌメヌメと煌めきました。それは少女にしか持ち得ない、殿方を
惑わす淫花でした。
「おお、やっぱり若い娘の花はきれいだぜ!」
「ああ、お願い、見ないで…」
お嬢様はご自分の花園が男に覗き込まれているのを見ていられなくてお顔を背け固く目を
瞑られました。
ですが、視覚を閉ざすと夏の乾いた空気に触れて濡れた花弁がヒヤリとするのが感じられ、
お嬢様の意識はかえってそこに集中してしまいます。お嬢様は今、半ば強制されてとはいえ
ご自分の意思で殿方の眼前で秘部の中身を晒しているのです。その途轍もないはしたなさに
お嬢様はお顔から火が出る思いがしました。
食い入るような視線を感じて妖しく震えるお嬢様の花弁から愛蜜が零れ落ち、それを見て
ラザールは汁気たっぷりの桃の果肉を前にしたように強烈な渇きを覚えました。
「なんて美味そうな蜜なんだ、ただ零れさせるだけじゃもったいねえ」
ジュルッ、ジュルルルル…
「ヒアッ! ヤッ、やめてェッ、そんなトコ吸っちゃイヤア!
ンッ、ンァッ、ンッ、ンフッ、ンン〜〜〜」
陰部にかぶり付かれたお嬢様はその余りの恥ずかしさに嫌嫌と首を振られ、男の頭に手を
突いて押し退けようとなさいましたが、少女の力ではどうすることも出来ませんでした。
その間に舌を花芯に挿し込まれ襞肉を内側からねぶられていくと、肉の快楽を教え込まれて
いたそこはご自分では抑えようもない官能に波打ち始めてお嬢様はお身体をビクッビクッと
悶えさせるようになられ、その声も甘く切ないものに変わっていきます。
未熟な肢体の中心でそこだけ別の生き物のようにヒクヒクと息づく淫花から溢れ出る蜜は
かぐわしくも刺激的で甘く、熱く舌を締め付ける襞肉の感触も耳に心地良く響く喘ぎ声も、
お嬢様に感じる五感のすべてがラザールの情欲を昂ぶらせました。中でもお嬢様の愛の泉に
湧く蜜はインド神話で讃えられる神酒ソーマのごとく彼の男の象徴に限り無き活力を与えて
いきました。
『うう、な、なんだ? 股座が…
おお、こりゃすげえ! 俺の一物が痛えぐれえおっ起ってやがる!』
股間に痺れるような痛みを感じたラザールがそこに手を伸ばすと、勃起はしても歳相応の
勢いでしかなかった陰茎がまるで精力盛りの若者の持物のごとく太く固く張り詰めて血管を
浮き出させ天を衝いていました。
『へへへ、なんだか分からねえが、これなら思う存分楽しめるってもんだ
待ってろよ嬢ちゃん、すぐにこいつをぶち込んでやる
どんなに泣き喚いたって、最後までワン公の責任は取らせるからな』
「ヒウッ! だ、だめェ、そこはダメェェ!
ヤッ、ンンッ、ヒッ、ヒンッ、ハウッ、ンッ、ンッ、アクッ、ハッ、アッアアアア…」
割れ目の上端に顔を覗かせた敏感な肉芽を攻め立てられたお嬢様は強烈な性感に襲われて
背中を弓なりに反らせ、お身体を硬直させました。
そして、力尽きたように台の上に身を落とされ息を喘がせていた最中、お嬢様の股間に強い
圧迫が生じ、それは一気に腹の奥へ突き進んで来ました。
「はぁ、はぁ、はぁ…んふっ! んああああ?!」
下腹部の異変に気付かれたお嬢様が頭をもたげてそちらを見るとラザールの腰がご自分の
股間に密着していて、お腹の中が熱く固い塊で埋め尽くされているのを感じます。
そう、絶頂を迎えられた直後の事とて呆然とされていたお嬢様は否やを言う暇も与えられず
ラザールの陰茎に貫かれてしまっていたのでございます。
「ああそんなッ、いきなりするなんて!
こんなのまるでッ」
「おいおい、まさか今更、無理やり犯された、なんて言うんじゃねえだろうな
これはあんたも承知した事、俺はあんたの望みどおりにしてやっただけだぜ
それにあんた、ここに来るまでも金に困るとこうやって体を売ってたんだろ?」
「ひどいッ、わたしそんな事してません!」
ご自分があたかも娼婦であるかのように言われたお嬢様は哀しくなられました。
お嬢様の性体験のほとんどは脅され或いは騙されて無理強いされたものであり、その起りの
多くは愛する者を守る為だったのであって決してお金の為では無かったのですから。
けれど、ラザールはそんなお嬢様のお心に頓着してはくれませんでした。
「そうかい? まあ、前の事はどうでもいいさ
今は俺があんたの体を10フランで買ったんだから、その分たっぷり楽しませてもらうぜ」
そう言ったラザールはお嬢様の足首を掴んで左右に大きく開いて持ち上げ、浮き上がった
お嬢様の腰に自分の腰を打ち付け始めました。己の分身がお嬢様の股間に何度も突き刺さる
光景と感触は彼の性欲と征服欲を弥増させました。
「へへへ、あんたの蜜壷が俺のを呑み込んでるのが、よぉく見えるぜ」
「アアッ、こんな格好い、アウッ! ンアアッ!」
「まだ小娘のくせして、大人の一物を全部銜え込めるなんて、とんでもねえ玉だぜ
あんたやっぱり…なら遠慮は要らねえなッ、ソレッ! ソレッ! ソレッ!…」
「アグッ! クフウッ! ンウウッ?! い、痛いッ! イタヒイッ!」
矢継ぎ早に花芯を深く突かれたお嬢様は激痛を訴えられました。
お嬢様は殿方に性交を強いられてきた中でまだ幼い肉体には大き過ぎる陰茎によって子宮を
突き潰される事にも何時の間にか慣れてしまわれていたのですが、その日は何故か初めての
時に劣らぬ痛みを感じたのです。
けれどもラザールはお嬢様の悲痛なお声を聞いても抽挿を緩めてくれず、それどころか一層
鋭さを増していきました。
「痛いって?
そりゃあいい、女を痛がらせられるたぁ、俺の一物もまだまだ現役ってことだぜ」
「おねがヒィ、ほんとに痛、ンイイッ、もっとゆっくりイイッ」
「おおう、あんたの、奥がぞりぞりして、気持ちいいぜ!
さあもっとだ、もっと俺を、楽しませてくれえ!」
お嬢様の膣の感触にこれまで感じた事の無い快感を覚えたラザールがますます腰の振りを
大きくして子宮を突き、その得難い感触を容赦無く貪っていくと、やがてお嬢様の中で性の
快楽が苦痛に取って代わっていき、肉襞で陰茎を絞り上げラザールにさらなる快楽を与える
ようになっていきました。
ですが、大いなる快楽を得ればそれだけ果てるのも早まるというもの、射精感の高まりを
感じたラザールはお嬢様の左脚を抱え込んで抽挿のピッチを上げ、最後の一突きを入れると
密着させた鈴口から子宮内に欲望を解き放ちました。
「うう、もうもたねえ
今、あんたの、花に、受粉して、やるから、なッ!
ウッオオオオウッ!」
「ンッ、ンッ、ンッ、ンアッ、ハッアアアン!
ああッ、おじさんのがッ!?
ヤッ、出さない、アッアアアッ、イヤッ、イヤアアァァ…」
幼い肉体の奥深くで脈動を繰り返す肉棒から熱い精液がどくどくと注ぎ込まれてくるのを
感じ、お嬢様の清らかなお心は嫌悪感に苛まれます。
けれどもそれとは裏腹に、すでに十分過ぎるほど性の快楽を教え込まれてしまっていたその
肉体は絶頂を迎えて打ち震え、さらに精を搾り取ろうと膣内の襞肉を蠕動させました。
射精し終えたラザールは鉢台に半身を腹這いにしてすすり泣かれるお嬢様に伸し掛かり、
未だ繋がったまま快感の余韻に浸りました。
『ふう…こんなに射精(だ)したのは何時振りだろうな
この娘、とんでもなく具合良かったぜ
ああ、もっとやりてえなぁ…だが、俺の一物じゃもう…』
たまさかの妻との夜の営みも一回が精一杯だったラザールは諦めと口惜しさを感じながら
お嬢様の花芯から肉棒を抜こうとしました。ところがいつもならとっくに萎えているはずの
彼の分身はまったく勢いを失っていませんでした。その嬉しい誤算は彼の男としての自信を
取り戻させ、再び情欲を燃え上がらせます。
『おお、一物がまだ! これならまだまだ続けられるぞ!
もう射精しちまったが一回だけとは言ってねえし、こうなったらとことんやってやる!』
ラザールは一旦抜きかけた肉棒を突き戻し後ろから抽挿を再開しました。
「ハウッ! ンッ、ンッ、ンッ、おねがい、少し、ンアッ、休ませてェ」
「いいや止めねえ、分かるだろ、俺の一物がまだ、満足してねえのが
こいつが、満足、するまで、止めねえ、そういう、約束だ
それにあんたも、満更じゃ、ねえんだろ」
「ちがッ、ウンッ、わたし、フアッ、アッ、アッ、アンッ、アアンッ、ハアア…」
『オオオ、この娘、やればやるほど、善くなるじゃねえか!
もっと、もっとだ! もっと俺を楽しませてくれえ!』
絶頂の余韻が未だ覚めやらぬ中で花芯を鋭く抉られていったお嬢様のお身体は止め処なく
押し寄せる官能の高波に襲われてビクッビクッと撥ね、今にも膝が崩れ折れそうでしたが、
お尻目掛けて我武者羅に腰を打ち付けてくるラザールによってそれも許されず、肉と肉とが
激しくぶつかり合う音が何時果てるとも知れず温室のガラスに響き渡っていきました。
やがてラザールはお嬢様の体内深く2度目の射精をしましたが、まるで女体を知り初めた
頃に戻ったようにその情欲は収まるどころかますます燃え上がるばかりで、彼はご自分では
もう立っていられないお嬢様を台の上に乗せて股を開かせ、間髪を容れず再び前から肉棒を
挿入しました。
「んっ、んうううん、もう許してぇ、わたしもう…」
「へへへ、遠慮すんなよ、あんただって気持ち良いんだろ?
花はいつでも受粉されるのを待っているものなのさ
そしてミツバチは花から花へ何度でも受粉させていくものなんだ」
「キャッ、何?!」
「身の軽い娘は良いなあ、これならあんたの蜜壷をずっと深く味わえるぜ
ソレッ、ソレッ、ソレッ、ソレェッ、善いぞォ、もっと俺を、楽しませて、くれェ!」
「クッ、ンンッ、ンウッ、ンアアッ、深イィ、深すぎるウゥゥ…」
太ももに腕を入れて持ち上げられお身体を宙に浮かされたお嬢様の花芯には自らの重みで
肉棒が深々と潜り込んできて、子宮を突き潰され襞肉を引き攣らされたお嬢様はそれを少し
でも和らげようとしてラザールにしがみつかれました。
こうなるとお嬢様はされるがままになるしかなく、彼が下から激しく腰を突き上げるたびに
お嬢様のお身体は上下して、際限無く肉棒を受け止めさせられます。
立位で犯されがくがくと揺さぶられるそのお姿はまるで頑是無い子供に乱暴に振り回される
人形ようでした。そう、彼にとってお嬢様はもはや尽きせぬ性の快楽を与えてくれる肉人形
(おもちゃ)でしかありませんでした。
そうして極上の快楽を味わっていたラザールでしたが、やがて腰に痛みが走り始めます。
それも無理はありませんでした。いくらお嬢様の体重が軽いとはいえ、そのすべての重みを
支えるだけでなく、突き上げてはそれを受け止める、初老と言ってもいい歳で年甲斐もなく
これほど激しい性交を立て続けに行ったのですから、腰にかかった負担は相当のものだった
はずです。しかも彼は元々腰痛持ちでした。
痛みは次第に大きくなっていきましたが、それでもラザールは腰の動きを止めず、いいえ、
お嬢様の幼い体から得られる快楽に引き摺られて止めるに止められずに犯し続けさせられ、
3度目の射精をするとお嬢様もろとも台の上に倒れ込みました。
お嬢様の花芯から陰茎が抜けて心地良い圧迫感が無くなると腰の痛みが余計に強く感じられ
ラザールは呻きました。
一方、台の上に横たえられたお嬢様はまだまだ償いを求められるものと覚悟され、それを
待っていらっしゃいました。いいえ、それを期待していたと言っても良いかもしれません。
何故なら女体とは自らの子宮が殿方の精で満たされる事を本能的に望み悦びを感じてしまう
ものだからです。
どんなに陵辱を受けても未だ少女の清純な心を失われていらっしゃないお嬢様もその肉体は
着実に女へと成長しつつあり、ご自分では気付かれていませんでしたが、この時のお嬢様は
あれほど嫌がられていた射精される事への嫌悪感をもはや忘れていらっしゃいました。
けれども、ラザールは名残惜しそうにお尻を撫でるだけでいっかな挑みかかっては来ず、
不審に思われたお嬢様はおずおずと尋ねてみます。
「おじさん…どうかしたの?」
「ああ…いや、歳は取りたくねえなと思ってな…
なあ、あんた、カルニヴォールって知ってるかい?
インドシナに生えてる木なんだ」
「カルニ、ヴォール(ラテン語:肉+貪り食う)? なんだか恐そうな名前…」
「うん、まあ、虫を取って食っちまうんだからな
で、その中のウツボカズラっていうのが、女の蜜壷によく似ているんだ
形といい、甘い蜜で引き寄せて一度捕まえた獲物を二度と逃がさないところといいな」
「それって?」
「あんたにゃまだ分からねえかな…つまりな、あんたの蜜壷は何回してもしたりねえくらい
気持ち良くて、男を虜にするってことさ」
「いや、そんな恥ずかしいこと言わないで」
「恥ずかしがる必要なんかねえさ、それは神様から頂いた女にとって最高の贈り物なんだ
その証拠に…」
「…キャッ!」
ラザールがお嬢様の手を取り自分の股間へと導くと、そこでは肉棒が3度の射精を経ても
なお固く張り詰めていて、それを感じたお嬢様は慌てて手を引き戻しました。
「ほら、もう3回もしたってのに、まだこんなだろう?
だのに年甲斐もなく張り切り過ぎたせいで腰がな」
「痛いの? 誰か、呼んでこなくていいの?」
「いや、家のもんはみんな町の花市場に行って居ねえんだ、それに…
いいんだ、もうあんたとできねえことに比べりゃ、腰の痛みなんて何でもねえさ」
「そんなに痛そうなのに、まだしたいの?…わたしと、あんな事…」
「あ、ああ、せめてあと一回だけでもできたら…
そうすりゃ、こいつも満足すると思うんだがなあ」
「おじさん、まだ満足してないのね…
だったら…」
その先の言葉をお嬢様は一瞬言い淀まれました。
内なる心の声が、少女が決して口にすべきでないその言葉を押し止めようとしたのです。
ですが、下腹部の奥で脈打つ熱りがそれを封じてしまいます。
「だったらわたしが…わたしにおじさんを満足させさせてください」
「な、なんだって?! あんたが自分でしてくれるってのかい!?」
「おじさんが満足するまでって、そういう約束だから…
わたしがしちゃだめ、ですか?」
「とんでもねえ、願ったり叶ったりだぜ!
なら、あんたがし易いようにしなくちゃな」
思ってもみなかったお嬢様からの申し出を受けて仰向けになったラザールの股間は、その
心を映すかのごとく喜び勇んでいました。
その上を跨いで膝立ちになられたお嬢様は、右手で自らの入り口を開かれ、そこに合わせて
腹側に反り返っている陰茎に左手をおずおず添えて真上を向かせました。手に触れる熱くて
固い肉の棒はお嬢様の蜜とラザールの淫液に塗れてぬめり、それがつい今し方までご自分の
膣(なか)に入っていた事を実感させました。
お嬢様が腰を落とされ始め、穂先が濡れそぼつ花弁に触れると、それを感じたラザールの
肉棒がさらに充血し、ぐぐっ、ぐぐっと左手を押し戻して狙い定めた膣口から逸れていき、
思わずそれを両手で握って引き戻そうとされたお嬢様は、その弾みで肉棒を雁首まで膣内に
挿入させてしまいました。
「くうん!」
「おおっ、先っぽが!
な、なあ、手をどけてみちゃくれねえか」
「手を、どけるの?…んっ、んくっ」
お嬢様が言われるままに両手を外されると抑えを無くした肉棒が再び前傾して抜けかかり
ましたが、それを感じたお嬢様の花芯は逃すまいと反射的に絞まり、雁首のくびれに肉襞を
喰い込ませて離しませんでした。
「おお、すげえ! よぉく見えるぜ!」
「ん、うん…見え、る?…何、が?…」
「あんたが俺の一物を咥えこんでるところがさ」
「わたしが、おじさんの…」
それまでお嬢様はご自身の肉体に宿った熱に浮かされ、それに操られて何も考えられずに
動かれてこられましたが、そんな中でもラザールの言葉に聞き流せないものを感じ取られて
お顔を上げられると、首をもたげた彼が淫りがわしい目で一点を覗き込んでいました。
お心のどこかでそんな事は確かめたくないと思われながらもお嬢様がその視線の注がれる
先を辿られると、それはラザールの腰を跨ぐご自身の股間へと吸い込まれていきました。
下腹部を見下ろす形となられたお嬢様にはある感触が強く感じられました。それはご自身の
膣に喰い込んでいる雁首の生々しい感触でした。
ご自分の性器が殿方の性器と一つに繋がっている淫らな様が覗き込まれていたのを知った
お嬢様はそれまでの呪縛が解かれ、込み上げてくる羞恥心に震えました。
お嬢様はこれまでも数多の殿方に犯され、お身体の隅々、肉棒に穿たれた膣は言うに及ばず
お尻の穴までも見られてしまっていましたが、その日お嬢様は強要されてではなく、まるで
ご自分から求めるかのようにラザールを迎え入れてしまったのです。
ご自分がどれほどふしだらな事をされてしまっていたかに気付かれると、その恥ずかしさは
これまでの比ではありませんでした。
「ああ、わたし一体何を?!
お願い見ないで! わたしやっぱりこんな事できません!!」
ご自分が何故そんなふしだらな事をしてしまったのか判らず罪悪感に囚われたお嬢様は、
一刻も早くその証拠を消し去りたくて、身を起こし花芯から穂先を抜こうとされました。
ですが動揺されたお嬢様の脚はいうことを聞かず、バランスを崩されたお身体はラザールの
腰の上へと真逆様に落ちて花芯を一気に刺し貫かれた衝撃に仰け反り、それと同時に強烈な
快感が雷に打たれたかのごとく全身を突き抜けて、中の肉棒をこれでもかとばかり締め付け
ました。
「ハウッ! アッアアアアア…」
「ウッ、オオオオオッ?! こ、こりゃすげえ!
あんたの蜜壷、ほんとにすげえぜ、こんなの初めてだ!」
ラザールが驚いたのも当然でした。自分で抽挿していた時には気付きませんでしたが、今
彼の肉棒はお嬢様の膣内でその根元、中程、そして雁首と3段構えできつく締め上げられ、
動かしていなくても極上の快楽がもたらされていたのです。
そのような花芯を持つ女は滅多におらず、それに巡り会えたラザールはとても幸運と言えた
でしょう。そう、彼が図らずも口にしたとおり、お嬢様には愛人に天上の悦びを伝える為の
善きお道具が神から贈られていたのでございます。
ですが、人の欲とは果てしなく、それほどの快楽を得てもなお、それ以上のものを望んで
しまいます。
「な、なあ、これで終わりじゃねえだろ?
自分で腰を振って、もっと俺を楽しませてくれよ」
「そんなの、できません」
「そうかい? なら俺が手伝ってやるよ」
「あっ、だめっ、んっ、ンウッ、ンッ、ンッ、ンアッ、アッ、アッ、アッ…」
ラザールに掴まれた腰を動かされ、肉棒に花芯を掻き乱されていったお嬢様が再び官能の
底無し沼へ堕ち、自ら腰を使うようになられるまでそう時間はかかりませんでした。
未だ育ちきらないお身体を殿方の上に乗せて白い肌を紅潮させ、内に湧き上がる性の快感に
身を任せて一心不乱に腰をくねらせるお嬢様のお姿は、とてもエロチックで在り得ないほど
美しく、まるで性愛(あい)の妖精のようでございました。
そんなお嬢様を目の当たりにして我慢出来なくなったラザールが痛みがあるにも拘わらず
下から腰を突き上げてお嬢様を攻め立てると、お嬢様もまた募る快楽に腰の動きをなお一層
速めていき、温室の中は獣の咆哮のごときラザールのおめき声と快感に身悶えするお嬢様の
喘ぎ声、そして、汗を飛び散らせ激しく交わる二人の結合部が立てる淫らな水音で満たされ
ました。
やがて、ラザールはその日4度目となる熱い精をお嬢様の胎内へほとばしらせましたが、
絶え間なく押し寄せる絶頂の波に翻弄されるお嬢様はそれと気付かずに腰を振り続けられ、
ラザールも腰を突き上げるのを止められず、二人はお互いに快楽を求め合ってなおも交わり
続けました。
そうして、引き続き5度目の射精が為され、とうとう6度目の精が放たれようとした時、
ここを先途と鋭く突き上げられたラザールの腰からぐきっと嫌な音がし、叫びを上げた彼は
苦痛の余り手にしていた二つの青い果実を握り潰しました。
「オ、オォオオォ…ウギッ! アグウウウウ…」
「ンフッ、アアァアン…ヒンッ! ハッアアアアア…」
それと同時にお嬢様のお口からも叫びが上がりましたが、これは痛みによる悲鳴ではなく
随喜の絶唱でした。
それと言うのも、女の肉体にとって苦痛とは往々にして快楽を大いに増進させるスパイスで
あり、膣内で女に本能的な悦びをもたらす射精を受けている最中、第二の性感帯をも強烈に
刺激されたお嬢様は、この日最大の絶頂に見舞われて、身も世も無く善がり声を張り上げて
しまわれたのでございます。
ラザールの腰の上でお身体を硬直させたお嬢様の花芯は膣痙攣を起こしたかのごとく彼の
肉棒をきつく締め上げ、尿道に残る精液の最後の一滴を搾り取るまで抜くことを許しません
でした。
勃起し続けたラザールの肉棒もとうとう萎えて、ようやく結合が解かれ横様に倒れられた
お嬢様が爪を立てられて血の滲む双つの胸の膨らみを無意識の内に両手で庇われていると、
それまでお嬢様の胎内を焦がしていた炎が嘘のように消えていきました。
平静を取り戻されたお嬢様が傍らで続く呻き声に気付かれそちらを見遣ると、額に脂汗を
浮かべたラザールが歯を食いしばって激痛に耐えていました。
直前までこの上ない快楽を味わっていた彼はさぞかし天国から地獄に突き落とされた思いが
したことでしょう。ですがそれは自業自得というもの、お嬢様の中に3回射精出来ただけで
満足していればこのような事にならなくて済んだのに、彼は欲をかき過ぎたのです。
ですが、心優しいお嬢様はそんなラザールでも心配せずにはいられませんでした。
「おじさん大丈夫? そんなに痛いの?」
「うぅぅ、やっちまったぜ」
「さすってあげた方がいい?」
「い、いや、いいんだ、いつもの事だ、しばらく、こうしてたら、治るさ
あんたはもう、犬を連れて、行っていいぜ」
「ううん、こんなおじさんを放って行ったりできないわ」
そう言ってお嬢様はラザールの腰を一生懸命さすってあげました。
「どお? 少しは痛みが引いたかしら?」
「ああ、おかげでだいぶ楽になったよ」
「良かった…
ねえおじさん、井戸はどこかしら?」
「井戸かい? 母屋の裏手にあるよ」
「分かったわ、それじゃ、水を汲んできます」
「お、おい、あんた、その格好じゃ」
「おじさんは動かないで、すぐ戻るからそのままでいて」
程なくして水の入った桶と干してあった手ぬぐいを持って戻られたお嬢様は、ラザールの
汗をぬぐっていかれました。汗みどろの彼を見兼ねたのです。
「すまねえな、こんな事までしてもらって…
そういや、あんたの名前、聞いてなかったな」
「ううん、いいの、病気のお母さんのお世話をして慣れてるから
わたし、ペリーヌっていいます」
「ペリーヌちゃんか、良い名前だ
それで、何で一人で旅をしてるんだい? おっかさんはどうしたんだい?」
「お母さん…お母さんは3日前に…
それで、お母さんの言い付けで、親戚の居るマロクールへ行く途中だったんです」
「そ、そうかい、そりゃ気の毒だったな…
それにしても、女の子の一人旅は危な、怖くないのかい?」
「バロンが一緒だから平気です
それにわたし、もう子供じゃありません、だってもう13歳なんですもの
だから、旅の間に何があっても、その責任はちゃんと取れるんです」
「そ、そうだな、確かにあんたは…」
お嬢様の境遇を聞くにつれ、ラザールは己がどれほど非道な事をしてしまったかを悟り、
悔恨の念にかられました。
彼はまだたった13歳の少女を欲望のまま陵辱してしまったのです。その華奢な体には己が
嬲り付けた紅い爪痕が乳房以外にも点々と刻まれ、手ぬぐいを濯ぐのに立ったまま上半身を
屈めると無毛の股間は淫液に塗れていて、秘裂からは今もなお己の犯した罪の言訳しようの
無い証拠が漏れ出ています。ご自分の身の穢れは後回しにして甲斐甲斐しく彼の体を清めて
くれているお嬢様を見るとラザールは居た堪れない思いがしました。
そんな中、清め残った彼の股間を前にしてお嬢様の手がはたと止まります。つい先程何も
考えずに出来た陰茎に触れる事がもはや官能の波が去ったお嬢様にはとても躊躇われたので
ございます。
その逡巡の意味を察してラザールもまた動揺しました。今ここで陰茎に触れられて、もしも
再び勃起してしまったら何とばつの悪い事だろうと。
「あ、あー、もういいよ、ありがとな
後は自分でするから、あんたも体を洗ってくるといい」
「え?…あ、はい、そうするわ」
ラザールに声をかけられ、彼の陰茎をまじまじと見詰めてしまっていたお嬢様はみるみる
お顔を赤らめ、取る物も取り敢えず温室を出て井戸へ向かわれました。
井戸端で水を浴び肌を拭われたお嬢様は木桶に水を張ってその中に腰を落とされました。
お嬢様が入口を開かれると冷たい井戸の水が膣内に入って来て、挿入した指で精液に塗れた
肉襞をこそげられるとすでに色を失っていたそれが透明な水をうっすらと濁しました。
ラザールはよほど大量の精液をお嬢様の胎に注ぎ込んだのでしょう、こそげてもこそげても
そのたびに子宮から溢れ出てきて、その濁りが消えるまで何度も桶の水を替えなければなり
ませんでした。
ようやく女の嗜みを整えられ温室へ戻ろうとされたお嬢様でしたが、その場に服を持って
きていらっしゃらなかった事に気付かれました。そしてご自分が昼日中あられもないお姿で
外を歩き回っていた事を今更ながらにご自覚されたお嬢様は恥ずかしさが込み上げてきて、
左右の腕で前を隠され身を縮こませて小走りに温室へ急がれました。
再びラザールに裸身を見られてしまうのも構わず温室に駆け込まれたお嬢様に温かい塊が
飛び付いてきて、思わずお嬢様はそれを胸に抱かれました。檻から出されたバロンでした。
バロンは嬉しそうにお嬢様のお顔をぺろぺろ舐めます。
「ああ、バロン! 良かった、出してもらえたのね?」
「ワン、ワワン!」
「ああん、だめよバロン、くすぐったいわ」
「あんたたち、本当に仲が良いんだな…
さ、女の子がそんな格好のままじゃいけねえよ」
「あ、ありがとう、おじさん」
お嬢様がお顔を上げられると、すでに身なりを整えたラザールがお嬢様の服を差し出して
いました。バロンを降ろしそれを受け取られたお嬢様は彼に後ろを向いて身に着けていかれ
ましたが、殿方の前でそうするのは脱いでいくのに劣らぬほど恥ずかしく思えました。
そうして服を着終えたお嬢様がいよいよ農家を出ようとされた時、ラザールがお嬢様を呼び
止めました。
「待ってくれ譲ちゃん、やっぱりあんたみたいな良い子からなけなしの金は取れねえよ
だからこの5フラン、返させてくれ」
「おじさん…ありがとう、でもそれは受け取れないわ
だって、バロンがおじさんに迷惑をかけたのは本当の事だもの
弁償には足りないけど、その5フランはおじさんのものなんです
お母さんだって、きっとそうおっしゃるわ」
「だが、ここからマロクールまでまだ大分あるぜ、この金が無いと困るだろう?」
「それは…でも大丈夫です、これまでだって何とかできたんですもの、これからだって…」
「そうかい…じゃあせめてこれだけでも受け取ってくれないか」
そう言ってラザールがお嬢様に手渡したのは、割れた鉢々から切り集めた花束でした。
「まあ、綺麗! それにとっても良い匂いだわ」
「そうだろ? さ、持っておいき、代金を払ったんだから、それはあんたのものだよ」
「ありがとうおじさん
それじゃあわたしたち、これでおいとまします」
「ああ、道中、くれぐれも気をつけてなあ」
そうして花束を手に旅を再開されたお嬢様はお金を返して貰わなかったことをちょっぴり
後悔しながらも街道を進まれ、やがて大きな町に入りました。そこはラザールの一家が花を
売りに来ている町でした。
間もなく辺りに夕暮れが迫り、年老いた点灯夫が街のガス灯に灯を点し始める中、お嬢様は
噴水の縁に腰掛けて物思いに沈まれました。
その不安の中には無一文になってしまわれたこれからの事も勿論ありましたが、それよりも
気がかりだったのは、今日に限って何故あんなにお腹の奥(子宮)が痛んだのかという事、
そして、償いに求められた性の奉仕を止める機会があったのに、まるでご自分から求めるかのように、さらに肉体を許してしまった事でした。
それらの事を考えていると下腹部の奥が熱くなり、ほんの数刻前に花芯を蹂躙した肉棒の
感触とそれによって生じた性交の快楽が在り在りと甦ってきて、これまでとは違うその日の
ご自身の心と体の変わり様にお嬢様は戸惑われます。
そして、もしかしたらご自分は何時の間にかお母様に顔向けできないような、ふしだらな、
とてもいけない女の子になってしまったのではないかという不安がその小さな胸の中で膨れ
上がっていきました。
『あれは仕方なかったのよ、バロンのした事の責任を取る為だったんだから…
それに、それにおじさんがもっとしたいって…
でも…でも、わたしも…』
「ううん、違うわ! わたし、そんな女の子じゃ」
そんな時、一人の若者がお嬢様に声をかけてきました。
「何が違うって?
やあ君、君のその花、売ってくれるかい?」
「え? 花?」
「だって君、花売りなんだろ?
それともまさか、別の花を売ってるのかい?」
「別の花って?」
「おやおや、君は何も知らないんだね
だったら、いつまでも花を持ったまま、こんな所に居ちゃいけないよ
そんなことをしてたら、夜の立ちんぼに間違われちゃうからね
この町でも街娼はご法度だけど、花を持ってさえいれば花売りだって目こぼしされるんだ
もちろん売るのは別の花、女の股に咲く花なんだけどね
だけど今僕が欲しいのは本物の花なんだ
それを持ってこれから恋人の家に行くのさ、彼女、喜ぶだろうな
彼女の家族、今夜はみんな居なくてね、だからきっと夕食の後は
ね、分かるだろ、ベッドの上で一晩中しっぽりと…」
おっとごめんよ、こんな話、君みたいなネンネには刺激が強すぎたかな
それで、この花、いくらだい?」
「あ、それは…」
そう問われても、売ろうなどとは思っていなかった花の値段をお嬢様が咄嗟に答えられる
はずもありませんでした。
「なんだ、決めてなかったのかい? だったら僕が値段をつけてあげよう
そうだな…うん、これで良いだろ? じゃあこれ、貰ってくよ」
相手の明け透けな物言いにお嬢様が唖然とされている間に若者はラザールから貰った花を
持って立ち去り、お嬢様の手には40サンチームが残されました。
わずかばかりの銅貨とはいえ、これで今夜と明日の糧が購えると思うと若者と出会った事が
吉兆に思え、これからの旅路もきっとうまくいくと胸の不安を奥に押し込められたお嬢様は
閉店間際のパン屋へ急がれました。
お嬢様は知らなかったのでございます。その日感じた腹の奥の痛みが、ご自分のお身体が
女の子としての最後の性徴を迎えつつある故であったのを。
そして、その痛みを忘れさせた性の快楽への欲求と充足…それが、お嬢様が性愛(あい)の
本質、殿方への一方的な奉仕ではなく女も共に悦びを分かち合い至高の快楽に達するという
最後の性愛のレッスンを終えられた証であったのを。
とまれ旅はまだ道半ば、そして、お嬢様には新たな試練が待ち受けていました。
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