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レディ・ペリーヌ物語 25


〜 レディ・ペリーヌ物語 25 〜


【 ― ひとりぼっちの旅 前編 ― 】


 ラ・シャペル駅で列車を降りたお嬢様はバロンと共に北を目指されました。カレー街道を
辿ってそこからマロクールまではおよそ150キロ、1日30キロずつ歩いていけば5日で
着けるとお嬢様は考えていらっしゃいました。
 ですが、それは道中に何事も無く、すべてが順調に運べばのことです。お手持ちの路銀は
乏しく、しかもこの旅の直前には口にするのも憚れるむごい陵辱を受けたばかりか、お母様
までも亡くされて、まだたった13歳だったお嬢様はご自分が思われている以上に身も心も
疲弊していらっしゃったのです。ですから、何か一つでも不都合な事が起きれば旅の予定は
もろくも崩れさってしまうでしょう。
 そして、心配されたとおり、お嬢様のひとりぼっちの旅には一つどころか幾つもの災難が
降り懸かってきたのでございます。

 その最初の事件は有ろう事か旅の初日にもう起きてしまいました。それはお嬢様が夕方、
町外れにあったパン屋に立ち寄られた時のことでした。
 残り少ない路銀を節約しなければならなかったお嬢様は店主のマルガレータに売れ残りの
パンはありませんかと尋ねられました。すると彼女は親のいないお嬢様を見下して金はある
のかと聞き、お金を見せられると今度はそれを贋金だと言い張って、お嬢様からなけなしの
5フラン銀貨を取り上げてしまいました。
お嬢様は、お金は偽物では無いと必死に訴えられましたが、マルガレータから贋金使いだの
泥棒だのと大声で悪様に罵られ、その騒ぎに集まった野次馬達からも猜疑の目を向けられた
のに耐え切れず、その場を逃げ去られました。

 理不尽にお金を騙し取られた悔しさに涙を浮かべながら、人目を避けて街道を外れ間道を
走られていたお嬢様は、やがて小川に架かる石橋に差し掛かり脇の木立の中に小屋のような
物があるのを見付けられました。それは恐らくは農夫が休憩に使う、片屋根を葺いただけで
風除け程度の壁しかない粗末な小屋でしたが、すでに陽も落ちかけていたのでそこを一夜の
宿とすることにされました。
お母様のいらっしゃらないひとりぼっちの野宿はさぞや頼りなく不安だったことでしょう。
ですがお嬢様は、明日はまた一歩おじい様のいるマロクールに近付けるのだと、勇気を奮い
起こされるのでした。

 その林に接した畑には瑞々しい西瓜が実っていましたが、どれほど空腹を感じてはいても
お嬢様は他人様の物に手を出すような真似はなさいませんでした。
その代わり、こんな寂しい所にはもう誰も来ないだろうと思われたお嬢様は、くさくさした
お心を慰めるように小川で全身を清め、汗の染みた着衣をスカート以外すべて洗われると、
裸身に着けたスカートに胸まで包まって横になられました。
「大丈夫、お金は無くなっちゃったけど、お百姓さんに頼んで野菜の取り入れのお手伝いを
させてもらえば、きっと何とかなるわ
明日は早く起きなきゃいけないから、もう寝なきゃ
こんな所に誰も来ないと思うけど、あなたは護衛隊長なんだから、しっかり見張りをして、
わたしを守ってね
じゃあ、おやすみ、なさい、バロ、ン…」

 長い歩きと夕方の出来事で疲れ切られ、すぐ眠りに落ちてしまわれたお嬢様を次の事件が
襲ったのは、丸い月が中天に昇り日付が変わった真夜中のことでございました。
足音を忍ばせた二人組の男が近付くのも知らず寝入っていらしたお嬢様は、突然肩をきつく
掴まれ、揺す振り起されました。二人は西瓜畑の夜回りに来たまだ若い農夫の兄弟で、兄は
ダニエル、弟はレイモンといいました。
「おい、起ぎろ!」
「ん…な、に…」
「起ぎろったら、こん泥棒が!」
「え…おじさん、誰?…
泥棒って…ええッ、なんですって?! わ、わたし、そんなことしてません!」
「嘘こげ、分がってるだぞ、こんとこ毎晩西瓜盗んでたんは、おめだべ!」
「違、い、痛いッ、そんなに強く肩を掴まないでッ」
「さ、言うだ、おめの仲間さ、いづ来る?」
「そんなの知りませんッ、バロンどこ? どこにいるのッ? お願いバロン助けて!」
「へっ、そいづがお仲間け、そりゃまだえれ、すがすた名めでねが」
「ち、違います、バロンはわたしの」
「おい、あんちゃ、あっちゃで音がすっど!」
「ほんどかぁ?! んならおめ、ちゃっちゃど追っがげで、捕めぇでこ」
「だめだぁ、どんどん離れてぐ、ありゃとでもでねが、おらにゃ追いづげね」
「ちくしょめ、逃げられちまっだだか!」
「みでぇだぁ…んで、そいづ、どする? お天道さ昇たら、警察さ突ぎ出すけ?」
「そだな、こいづ、どしてくれ…お? おおお! こ、こりゃなんど!!」

 詰問の最中に邪魔が入って、捕まえている娘から目を離したダニエルが改めて見直すと、
揺すぶられてそうなったのでしょう、お嬢様の包まっていたスカートは腰までずり落ち裾も
捲れ上がっていて、胸の二つの膨らみも、太ももも、その付け根の間にぷっくり盛り上がる
無毛の陰部までもが月明りに白く浮かび上がり、目の前の娘が全裸に等しいのを知った彼は
生唾を呑み込みました。
『うっひょお、ちっこ(乳)も、べっちょ(女陰)も、丸見えでねが!
 めわらす(女童)でもおなご(女)んもん、ちゃんと付いでるだなぁ
 おなごがぁ、そいやこんとこ、えっぺこ(性交)すてねな…やりでな、えっぺこ…
 うっ、べっちょさ見でだら、へのご(男根)が…
 まいなぁ、あいで(相手)はめわらすでねが…けんど…だけんどよぉ…
 いんや、ええんでねが? こいづは泥棒だで、おすおき(お仕置)せねばなんね
 んだば、おすおきになんすだっで…』

「へへへ、おめのごど、畑の下見さ来て寝ぶっちまた、ほでなす(間抜)だ思ったけんど、
どやら仲間さ待つ間、べっちょさちょす(触り)まぐって、気いやっちまっだみでだな
まだめわらすのぐせすて、とんでもねいんだら(淫乱)だべさ
んで、おら、ええ事思い付いただ…二度と悪さしねよ、おらたちでおすおきすてやっだよ
「おじさん何を? わたし、悪い事なんか絶対してません、だからもう放して」
「分がらねが? んだば、おめのかっこさ、よっぐ見れ
そんが、おめがいんだらだて、ええ証拠だぁ
レイモン、おめもこっちさ来て、見でみろ」
「どすた、あんちゃ…うわっ、やらすぃな、こん娘、素っ裸でねが!」
「いんだらって? え、裸?…アッ、キャア!」

 真夜中の突然の出来事に呆然とされご自分がどのようなお姿でお休みになられていたかを
失念されていたお嬢様が男に言われて見下ろした先は、肌を覆う物もほとんど無く、もはや
寝乱れたでは済まない状態でした。あられもないご自分のお姿に気付かれたお嬢様は慌てて
スカートを引き上げようとなさいました。
「おっど、隠そどすても無駄だ、どへおめは、けつ丸出しでおすおきされねばなんね
だはんで、おらにそれ寄越すだ」
「ああッ、取っちゃだめぇ!
アアア、イヤアア、お願い返して!」
 お嬢様は、胸元まで引き上げたスカートの裾を取られ、下から上へ一気に抜き取られて、
今度こそ本当の全裸にされてしまいました。お嬢様が剥ぎ取られたスカートを取り戻そうと
して手を伸ばされると、ダニエルはその手を掴んでお嬢様を引き寄せ、腰を落として胡坐を
組んだ脚の上に腹這いにさせました。

「おうおう、おめのけつ(尻)、うで玉子みですべすべすで、気持ちよがぁ」
「ヒアッ、ヤッ、ヤア、いやらしい事しないでェッ」
「へっへっへ、なん言ってるだ、おすおきすんめ(前)に、狙ぇ定めでるだけだべ
ほぉれほぉれ、どごさぱだがれ(叩かれ)て? ごごが? そどもごごが?」
 お尻を撫で回していたダニエルの手の動きが溝に沿って上下に変わって、割り込んできた
指先が禁断の窪みを掠め秘裂に触れてくると、お嬢様はたまらず悲鳴を上げられました。
「やっ、やめてェッ! そんなトコ触っちゃイヤアアッ!」
「そうけ、そんすぐど、おすおきすてほすぃんか?
んだばええよ、けつぱだぎ、始めんべ」
 そう言うとダニエルは分厚い手の平でお嬢様の剥き出しのお尻を叩き始めました。
 バシッ、バシッ、バシンッ、パンッ、パンッ、パァンッ、バシッ、バシッ、バシッ…
「アウッ、ハウッ、ヒイッ、ヒィンッ、イタイイッ、ヤメテッ、ヒイイッ、ヤメテェェ…」
 尻たぶを高く鳴らし骨盤に響くほど強く叩かれたお嬢様のお尻はみるみる内に赤くなって
いきました。ですがその痛みにも増して、不当に、しかも幼子のように折檻された事がもう
子供ではないお嬢様の少女としての自尊心をひどく傷付けました。
ですが、それはほんの手始めでしかありませんでした。お嬢様はそれからさらに女としての
尊厳を蹂躙されていったのでございます。

「ううう、ひどい…わたし何も、盗んでなんか、いないのに…」
「まだそったごどゆだか? やっぱすおめにゃ、こんくれじゃ足んねみでだな
ええだべ、んだば、いんだらのおめに似ええのおすおきすてやっだよ
さぁて、なん使ってやっが…熊手は…ちょべっど長過ぎっし…手鎌じゃ危ねし…
そだ、昼間もいだあれが、たすかそごらに…おいレイモン、昼間の黄瓜、持ってこ」
「黄瓜て、生り過ぎで捨でだあれが?
…ほれよ、あんちゃ」
「な、何ッ?! それ、どうするのッ!!」
「こいづさ、おめのごごにぶっこんでやるんさ
だはんで、そんめに…」
 お嬢様のお尻に乗せられていたダニエルの指が折り曲げられ秘部に侵入してきました。
「ヒッ、イヤアッ!」
「おっほう、ずんなり入っでぐな…どぉれ、も一本…」
「アウッ、ンッ、ンンッ、ンアアッ、ヤア、掻き混ぜないでェ…」
「おうおう、よぐ締めづけでぐる…
こりゃも、めわらすのでね、いっちょめのおなごのべっちょだ
泥棒の片棒かづぐアバズレだけぇ、やっぱすおめ、オボコでねがっだな
んなら、も容赦要らね、目にゃ目、畑荒らすにゃ畑んもんでだ
まんず、こんぶっといので、おすおきすてやっがらな」

 花芯から指を抜いたダニエルが弟から手渡された物をお嬢様の入口に突き付けました。
それは、長さ1尺半、太さも2寸に迫る黄色く熟したずっしりと重いキュウリで、普段見る
ピクルス(西洋酢漬)用の1、2寸の青く可愛らしい物とは似ても似つきませんでした。
その異様な大きさが、つい先日サンドリエによって膣内に挿入された子宮洗浄器の事を思い
起こさせ、お嬢様は必死にもがかれました。
「イヤアッ、そんなの入れないでェ!」
「おっど、逃げよだて、そはいがね
レイモン、こいづさ押さえどけ、ちっこ握っ潰せば大人すぐなんべ」
「お、おう!」
「ヤッ、ヤアッ、お胸に触っちゃ、ハウッ、ヤメッ、ンッ、ンンッ、ンフッ、ンンン…」
「ひゃあ、こん娘のちっこ、ちゃっけ(小さい)けんど、やっこい(柔らかい)なぁ
ちっこ、やっぱすええなぁ…」

 上に覆い被さったレイモンに両脇から乳房を掴まれグニグニと揉みしだかれて、お嬢様の
お身体から力が抜けていき、ダニエルの言ったとおり動けなくなってしまわれました。
その間にダニエルはお嬢様を膝から降ろして後ろへ回りお尻を上げさせると、露わになった
花芯に巨大なキュウリをねじ込んでいきました。
「アアッ、入れちゃダ、アグウウウ…ヒッ?! いッ、痛いッ! 痛イィィ…」
「へっへっへ、どだ、エボエボがこだえっだろ?」
「ヒギッ、痛ヒイッ、ヤメッ、動かさなッ、ヒイイッ、イタイノッ、ヒギイィィ…」
 花芯を内側からはちきれんばかりに圧迫する極太のキュウリが抽挿されるたびに、表面に
ブツブツと無数に突き出る固いイボによって繊細な肉襞をくしけずられたお嬢様は耐え難い
苦痛に見舞われて泣き叫ばれ、その肉体は自らを守らんが為に愛液を滲ませていきました。
けれど、お嬢様の秘部から立ち昇る甘酸っぱい女の蜜の匂いはそれを間近で嗅ぐダニエルの
欲望をいよいよ昂らせてしまいます。

『こいづ、こったええ匂いさせで…うう、おら、も、たまんね』
「な、なあ、レイモン、おらたちでこん娘の畑さ、種まぎすてやんべ」
「種まぎ?」
「こんだよ、こん」
 そう言ってダニエルは左手の指を卑猥な形に握って弟に見せました。
「エッ、そったごどすてええんが?!」
「構わねさ、どへ住む家もね浮浪児だで、おらたちがこん娘をどすよが、どっがらも文句は
出ねよ
こいづのせで、何度も寝ずの番さすられただ、たんだ懲らすめるだけじゃづまんね
ちょぺっどばがす、役得さあっでもええべ?
だはんで、おらたちの股のおすおき棒で、すこたまおすおきすてやろや」
「そ、そだな、ヘヘヘ、そへええなぁ、おらたち、こんとこ無沙汰だったかんなぁ
んだば、あんちゃ、すぐどすっべ」
「へへへ、おめも好きだなぁ」
「あんちゃごそぉ、ヘヘヘヘヘ」

 そうした男達の欲望渦巻く会話も苦痛に喘がれるお嬢様の耳には入りませんでした。
それから間も無く花芯からキュウリが音を立てて引き抜かれ乳房を玩んでいた手も離れて、
ようやくまともに息をすることが出来るようになられたお嬢様でしたが、人心地がつく暇も
無く再び息を呑まれました。ダニエルとレイモンが服を脱ぎ捨てていくのが見えてしまった
からです。
「ヒッ、い、いやッ、おじさんたち、どうして裸になるの?」
 そう問われたお嬢様に、男達がこれからご自分に何をするつもりなのかが分からなかった
はずはありませんでしたが、その問いには、そうでないであって欲しいという一縷の望みが
込められていました。
 けれども、男達の答えは、民話の中で言葉巧みに服を脱がされ同衾させられた赤ずきんの
『おばあさんのお口は、なんでそんなに大きいの?』という問いに『それは、お前を食べる
ためだよ』と返した狼の答えと同様に、まったく異論の余地の無いものでした。

「なん、いんだらのおめにゃ、青物ばかすじゃ足りながろどもてな
だはんで、喰らわすてやるだよ、おらたちのへのご肉をすこたまな」
「そんなッ! イ、イヤァァァ」
 下穿きを下ろした農夫達の股間から陰茎が弾き出て、鎌首をもたげた邪悪な毒蛇のように
びくびく震えるのをご覧になったお嬢様は這って逃れようとなさいましたが、股間を晒した
レイモンに行く手を阻まれて怯んだ所をダニエルにお尻を掴まえられて、秘部に熱い肉塊を
押し付けられてしまいました。
「アアッ!? イヤアッ、それだけはやめてェ、ほんとに泥棒なんかしてないんですッ」
「まいねまいね、おらたちの畑荒らすたんはおめに違ぇねだ
んなら、おめの畑どされよが文句言えねべ?
さ、おすおきの続ぎ、始めっど」
「だ、だめぇ、入れな、アグッ、ウアアアア!」
「どだ? おらのおすおき棒のあずは?
へっへっへ、旨がろ? ほぉれ、もっどぐえ、ソリャ! ソリャ! ソリャ!…」
「アウッ、アウッ、ハウッ、ウアアッ、ヤメテェ、動かないでェ!」

 野荒らしへの憎しみと溜まっていた性欲とが綯い交ぜになったどす黒い感情に支配された
ダニエルは、繰り返し無実を訴える声も聞かずお嬢様を一気に貫き、壊れよとばかりに腰を
打ち付けて子宮を突き拉がせていきました。
 身に全く覚えの無い罪で罰を、それも陵辱という形で受けさせられたお嬢様はどんなにか
お辛く哀しかったことでしょう。けれど、そんな中でもお嬢様の肉体は性の刺激に反応して
肉棒を締め付け、お心とは裏腹にご自分を犯す相手へ極上の快楽を与えて、抽挿をより一層
激しいものにさせてしまいます。
「オオウッ、こりゃよがぁ! こいづのべっちょ、たまんね!」
「ンンッ、アウッ、ハウッ、乱暴、ンッ、しない、ンウッ、ンッ、アッ、アッ、アッ…」
「あ、あんちゃあ、そいづ、そん具合ええだか?
チェッ、ええなぁ、早ぐおらと替わってけれよ」
「急がすな、いづも言っでるだべ、種まぎのめ、よぉぐ耕せて
待ち切れねなら、こいづの口っこさ使え、えま、やり易いよすてやるだ」

 ダニエルはお嬢様を貫いたまま、そのお口が弟の怒張したものの高さに来るよう、乳房を
掴んで四つん這いのお身体を引き起こしました。
「さ、それさ咥えるだ」
「い、いや、そんなのイヤアッ」
「まだずぶんの立場、分がんねよだな、ゆごど聞がねど、こだぞ!」
「ヒンッ! い、痛いッ、痛ヒィイィ、お乳が潰れちゃウゥ…」
「まだ咥えねだか? んならこすてやる!」
「ヒギイイ、ヤメテェッ、千切れちゃ、イギッ、ウアアア、オブッ! ムウウゥゥ」
 お嬢様は目の前に突き出されたレイモンのものを拒まれました。ですが、ダニエルの固い
指に万力のような強い力で両方の乳首を挟まれ、形良い乳房が一対の尖った円錐になるまで
摘み上げられ捻り回されて、敏感な突起に加えられた想像を絶する痛みに喘がれている隙に
お口への侵入を許してしまわれました。
何時洗われたかも知れないお口の中のそれからは土埃臭さと共にむせ返るような男の臭いが
広がって吐き気を催させましたが、レイモンは頭を掴んでさらに咽喉の奥にまで侵入させ、
激しく抽挿してお嬢様に息もつかせませんでした。

 その間もお嬢様を突き上げるダニエルは、乳首を痛めつけた時に膣がぎゅっと締め付けて
きたのが気に入り、自分の命令が実行されたにもかかわらず、土いじりでがさがさに荒れて
触れられるだけでも痛い掌で小さな乳房を甚振り続け、お嬢様に快楽を強要していきます。
「こったちゃっけ、ちっこのぐせすて、ちょすられっど、やっぱす感じるだな
んだば、もっどすてやっがら、おらのへのご、おめのべっちょで、すっかり絞めるだぞ」
「あんちゃ、こん娘、こっづもながながええだよ」
「そが? んだば二人すて励んべよ、それ、フンッ、フンッ、フンッ…」
「んだんだ、ソリャッ、ソリャッ、ソリャッ…」
「ンフッ、オブッ、ムフッ、ンブッ、フウンッ、オブッ、ムフンッ、ンブッ……」
 昨日に引き続いて二度も泥棒娘と言われ、あまつさえ幼い肉体を二人の男達に陵辱されて
しまったお嬢様は、ご自分を庇ってくれるお母様はもういらっしゃらないのだと、ご自分は
もう本当にひとりぼっちなのだとつくづく思い知らされ、頬にとめどなく涙が流れました。

 やがて、お口と花芯の中で男達の陰茎が次々と膨れ上がっていき、射精の兆しが感じられ
ましたが、頭と乳房をきつく掴まれ身動きのとれないお嬢様にはそれから逃れる事も嫌悪の
叫びを上げられる事も許されず、二つのお口の中で繰り返される脈動が止むのを待つ事しか
お出来になれませんでした。
「ウウッ、あんちゃ、おら、も!」
「んだぁ、も出すんが?」
「フャ、フャフェ」
「オウッ! オウッ! オオウッ!…」
「ムフッ! ンウッ、ンッ、ンッ…」
「よ、よぉし、んだばおらもえま、種まぎすてやっがら! ウッ、ウオオオオ!」
「ンフウッ! ンンッ、ムブッ、ンウウゥゥ…」
 そのほんの2、3分の、けれどお嬢様にとっては何時までも終わらないように感じられた
間に、お嬢様の体内には男達の溜まりに溜まっていたとても濃い精液が大量に吐き出され、
ようやく二本の陰茎が抜かれました。
ですが、一人の少女を二人がかりで犯すという普通では在り得ない背徳的な行為に興奮した
農夫兄弟の欲望の炎は静まるどころかますます燃え上がっていったのでございます。

「はぁ、はぁ…な、なあ、あんちゃ、今度はおらにべっちょ、使わすてくれっよな?」
「はぁ、はぁ、はぁ…そりゃええが、おめ、後がら来だぐせ先に出すちまて、だらしねぞ」
「へへ、面目ね、こん娘ん口、あんまし気持ちえぐでな
だけんど見でけれ、おらの、まだビンビンだべ」
「ったく、おめって奴ぁ、こん時ばっが元気だなぁ
ま、ええだ、おめがすてる間、おらもこいづの口がどんだけうめか、試すてみべ」
「んだぁ、あんちゃだて、やる気まんまでねが」
「そりゃ、こっただやりで放題ぇできる時ぁ滅多にねし、毎晩寝ずの番ささすられだ憂さ、
せぇぜ晴らさすて貰わねばな」

 地面に突っ伏されて咽喉に絡む粘っこい精液に咳き込んでいらしたお嬢様はお身体を引き
起こされ四つん這いにさせられました。そして、ダニエルの精液がまだ溢れ出ている花芯に
今度はレイモンの陰茎が、レイモンの苦味が残るお口にダニエルの陰茎が挿入されます。
犯す場所を取り替えた弟は、兄に耳打ちされた通りお嬢様の乳房を玩びながら兄よりも一層
激しく子宮を突いていき、兄は兄で、お口に割り込ませた陰茎を最初から奥まで進入させて
か細い咽喉の感触を楽しみます。
「あんちゃあ、こん娘のべっちょ、すんげぇ気持ちえがよぉ」
「だべ? おめのゆだ通り、こっづも、ええぞぉ」
「んだべぇ」
「上も下も、穴っこ二つども具合ええどは、こりゃきっど、こやで泥棒娘を懲らすめれで、
神さんがおっしゃでるだ
んだけ、おらたち二人で種っこ尽ぎるまで、こん娘ん畑さ種まぎせねばなぁ」
「んだんだ、へのご折れっまで、耕しまぐっでやんべぇ」

 大都会パリの闇の中で5人の殿方の欲望の餌食となり人には言えないような陵辱の限りを
尽くされてからまだ1日半しか経っていないというのに、農夫兄弟はそれからも同じ体位で
射精するたび場所を入れ替え、前後からお嬢様を犯していきました。
それはその体位が最も大きく抽挿出来て二人で犯すのに適していたからで、一方が後ろから
腰を打ち付けて鋭く膣を抉るとその勢いでお身体が前に突き出され、それを迎え撃ち咽喉の
奥を貫くもう一方が押し戻し、そこを再び一方が子宮を突き潰します。
お嬢様に加えられるその苛烈なピストン運動は何時果てるとも知れず続けられ、幼い肉体を
貪る男達の忙しない息遣いと欲望を解き放つ歓喜に打ち震えたおめき声が、そしてお嬢様の
苦悶に満ちた嗚咽と声にならぬ悲鳴が夜の暗がりに吸い込まれていきました。

 この謂れ無きご受難が終わった時には、上と下のお口それぞれに6度のたぎりが放たれ、
二人から長年の野良仕事で培われた足腰を使い長時間責め立てられたお嬢様はとうとう気を
失ってしまわれました。
 そんなお嬢様にとってせめてもの救いと言えたのは、パリの時とは違い、最も恥ずかしい
部分だけは犯されずに済んだことでした。田舎者の兄弟はそのような女の辱め方が在るのを
知らなかったのでございます。もし知っていたら、お嬢様はさらなる悲酸を味わわれていた
ことでしょう。

 ようやくお嬢様から離れた農夫達は夜食に持って来ていた乾肉とワインを口にして休憩を
取り始めました。それからしばらくしてダニエルが用を足しに林の奥へ行き小便をすると、
尿道を奔る尿が擦り過ぎた陰茎をズキズキさせましたが、それがお嬢様の膣に射精した時の
快感を思い出させます。
「へっへっへ、あん娘んべっちょ、えがっだなぁ…
朝までまんだあるで、今度は一人でもっど…へっへっへっへっへ」
 そうした善からぬ胸積りをして戻ってみると、そこではすでにレイモンが地面に横たわる
お嬢様を仰向けにして両脚を開かせていて、自分の弟が同じ事を考えていたのにダニエルは
苦笑しました。そしてお嬢様をどのような形で犯していくのかと、にやにやと淫らな笑みを
浮かべながら成り行きを見守っていました。

 そんな時でした。ふいに畑の方で犬が吠えたて、それを追い払おうとする男の声がして、
そちらを見遣ると傾いた月明かりに照らされた畑に怪しい人影がありました。空が白むまで
まだ少し間がある今は如何にも泥棒が跋扈するに打って付けの時間でした。
「お、おい、レイモン、そんなのうっちゃっで、こっちゃこ」
「えー、なんでだぁ? おら、まだやりてぇだ、ほら見でけれ、おらのまだまだ」
「すー、すずかにすろ、へのごおっだででる場合でね
どやら泥棒の仲間さ舞い戻っでぎだみでだで、おらについてこ」
「なんだて?!
分がっだよあんちゃ、だけんど、こいづ、どする?」
「なん、そいづはすばらぐ足腰立たねだろから、逃げられやすねよ
泥棒退治が済んだら、そん祝いにまだおすおきの続きすてやんべ」
「なんだぁ、あんちゃだて、まだやり足りねがったんでねが
んなら善は急げだ、ちゃっちゃど済ませんべ」

 ダニエルが弟を従えて、今度こそ本物の仕置き棒と荒縄を持って畑へ忍び寄っていくと、
そこで見知らぬ男がズボンの裾を可笑しな顔の犬に噛み付かれ尻餅をついていて、近くには
蔓からむしり取られた西瓜が幾つも転がっていました。
動かぬ証拠を見た兄弟は泥棒に飛び掛かり、捕まえた男を縛り上げました。
「はぁ、はぁ、はぁ、手間ぁかかせやがて、こん泥棒めが!」
「ち、ちくしょう、あの変な犬さえいなけりゃ…」
「あどで仲間どもども警察さ突き出すてやっがら、往生すんだな」
「仲間? 仲間って何の事でぇ? 俺に仲間なんざいやしねぇよ」
「しらばっくれんでね、おめ、畑の下見に小娘使っただろ」
「そんなのいやしねぇよ、こんなチンケなこそ泥稼業じゃ稼ぎも知れてるじゃねぇか
てめぇでも情けねぇが、こんな俺が人を使ってちゃオマンマの食い上げだぜ」
「ほ、ほんどに仲間、いねのが? だったら、あん娘は?!
い、いんや、そんはずはね、そんはずは…」
「なあ、仲間だの娘だのって、いってぇ何の話だよ?
それにあんたら何で素っ裸なんだ? まさかこんな時間に水浴びでもねぇだろし
もしかしてあんたら…」
「う、うるへ、だまってるだ!」
 ダニエルは仕置き棒で男の頭を殴って気絶させましたが、その手は震え顔からは血の気が
引いていました。
「な、なんでごった、そんじゃ、あん娘の言ってたんは嘘でねがったんだ
なんにおらたち、あっただごどを…」
「あ、あんちゃぁ…」

 お嬢様が無実であった事を漸く理解した兄弟はあたふたと林の中へ戻って行きましたが、
そこでさらに顔を蒼ざめさせます。そこには夜の闇の中に隠されていた二人の罪深い所業が
明るくなり始めた空の光によって暴き出されていました。
 最後にレイモンによって犯されようとした時の姿そのままに、仰向けにあられもなく股を
開いて力無くそこに横たわっていた娘は、光の下で改めて見るとまだほんの子供でした。
そんないたいけな少女を兄弟はお仕置きと称して二人がかりで犯し、甚振り、気絶するまで
責め抜いてしまったのです。
 お嬢様のお身体にはその爪跡が在り在りと刻まれていました。散々甚振られて熱を持った
二つの小さな膨らみは言うに及ばず華奢なお身体を力任せに掴まれてそこかしこが痛々しく
赤らみ、お顔も下腹部も身体中が二人の吐き出した穢れにべっとり塗れていました。
そして、秘密の花園を守って清楚に閉じていたはずの秘裂も無惨にこじ開けられたままで、
無慈悲に踏み躙られた花弁が未だに陵辱を受けているかのごとくヒクヒク痙攣し、そのたび
幼い子宮に受け留め切れなかった精液が花芯から溢れ出て、二人の犯した淫虐の罪の匂いを
さらに立ち昇らせました。
「こ、こりゃあ…おら、こったわらすになんでむごい事すちまただぁ」
「そへゆうだら、おらの方がよぽど…なあ、おらたち、どすたらええんだべ」
「まずはなんか掛けてやんねばな、こんままじゃあんまりだべ…
ずだ袋に膝掛があっだべ、それさ持ってきてけろ」
「ああ、そだな…なあ、それど、拭いでやらねが、おらたちの…」
「ばかこぐでね、も、こんめわらすに指一本触れるわきゃいがねべさ」
「あ、そ、そだな…」

「なあ、起ぎろ…いんや、起ぎでけろ」
「う、ううん…」
「えがったぁ、目ぇ覚ますたみでだ」
「んだな、あんちゃ」
「なあ、おめ、でぇじょうぶだか?」
「おじさんたち…わたし…はい、大丈夫、です」
 目覚められたばかりのお嬢様はまだぼんやりしていらっしゃいましたが、見知らぬ男達が
心配そうに覗き込んでいたので、ご自分が無事である事を示そうと半身を起されました。
すると掛けられていたごわごわの膝掛が肌を掠めてずり落ち、ズキンと痛みが走るのを感じ
ました。
『痛ッ…どうしたのかしら、わたし、怪我をしてるの?』
 お嬢様の戸惑いは、痛みのある場所をお確かめになると瞬く間に羞恥へと変わりました。
桜色の頂きを持つ胸の二つの膨らみも、そしてその下も何物にも覆われておらず、お嬢様は
全裸でした。
「キャッ、キャアッ!」
 男達の前で恥ずかしい姿を晒していた事に気付かれたお嬢様は一気に現実に引き戻されて
悲鳴を上げられ、乳房を手で覆いお身体を丸められました。

『わ、わたし、どうして何も着てないのッ! 何があったの?!』
 そう思われたお嬢様はつい最近にも全く同じような出来事があった気がし、男達の視線が
熱く感じられて、さらにお身体を縮こませました。
すると今度は下腹部がズキズキと痛みだし、中に物が挟まっているような違和感と共に何か
嫌な物がお腹の奥から溢れ出て来るのを感じます。
これまで数え切れないくらい経験されてこられたその感触は、ご自分が殿方に犯されてから
間もないのだという事をお嬢様に告げました。
『そんなッ、わたし、また! でも、誰に?!』
 目の前の男達の顔を恐る恐る見直されたお嬢様の瞳が恐怖に見開かれるまで、そう時間は
かかりませんでした。
朝陽の下では印象が違いましたが二人の顔には見覚えがありました。彼等を見たのはもっと
暗い中ででした。そして、夜半に起きた出来事の何もかもが思い出されてきました。
この男達こそ、お嬢様に泥棒の濡衣を着せ、二人がかりの淫らな折檻をした張本人でした。

「イ、イヤァァァッ! もうヒドイ事しないでェッ!」
「かええそに、思い出すちまただな…
でえじょうぶ、でえじょうぶだ、あっただ事もう二度とすねから、安心すてけろ」
「本当に?…わたしが泥棒じゃないって、信じて、くれたの?」
「もづろんだども
あんあと、ほんもんの泥棒さとらめぇただが…仲間なんぞ、いねど…
だけ、ぶっちゃけ、おめんごど、おらたちの勘違ぇだっただよ
済まねがった、こんとっりだ!
ほれ、おめも謝れ」
「済まねがっただよう、許すてけろぉ」
「勘違い、勘違いでわたし、あんな事を?…
うっ、うううっ、うあああぁぁ…」
 いくら手を合して謝られても兄弟がした事をどうして許せるでしょう。お嬢様のお受けに
なられたお身体とお心の疵はとても深いものでした。
もしもお母様が今もいて下さったら泥棒と間違われてあんな酷い仕打ちを受ける事は決して
なかったはずです。そう思うと寄辺ない身の上がひしひしと感じられ一人ぼっちの寂しさが
込み上げてきて、お嬢様は堰を切ったように泣きじゃくり始めました。

 そんなお嬢様に聞こえてきたのは、懐かしいお母様の声でした。
『ペリーヌ…ペリーヌ…』
『お母さん? お母さんなの?! お母さん、わたしッ、わたし…』
『分かっていますよ、可哀想に、辛かったわね…さあ、いらっしゃい…』
『ああ、お母さん、お母さん、ああんあんあん…』
 お嬢様は幻の母親の胸にすがりつかれ、幼子のように思い切り泣かれました。
『落ち着いた?
 さあ、もう泣くのはやめて、ペリーヌ、あなたはあの人たちを許してあげないの?』
『だってあの人たち、わたしにあんな事を…』
『そうね、あの人たちは間違って、とても悪い事をしました…
 だけど、過ちを認めて、心から謝っているわ
 ねえペリーヌ、人って、誰でも過ちを犯してしまうものなの…
 そして、それに気づいて謝るのはとても勇気のいる事だわ
 お母さん言ったわね、人から愛されるには、まず自分から愛しなさいって
 人を愛する形には、人を許す事も入っていると、お母さんは思うの…
 優しいあなたなら、きっと出来るわ』
『…分かったわ、お母さん』
『よかった…ああ、見えますよ、あなたが幸せになる姿が…』
『行ってしまうの?
 お母さん、これからもわたしを見守っていて、お母さぁん…』

 お母様が去られた後、入れ替わるようにお嬢様を慰めてくれる者が現れました。それは、
居なくなっていたバロンでした。
バロンは、今夜の出来事が起きる直前、餌を取りに巣穴から出てきた野兎の気配を嗅ぎつけ
それを遠くまで追いかけて行ったのですが、獲物に逃げられてすごすごと戻って来ました。
そこにちょうど来合わせた西瓜泥棒に畑で尻尾を踏まれ、その男に唸りかけていたところ、
駆けつけて来た農夫兄弟の剣幕に驚いてその場を逃げ去り、しばらくしてお嬢様の泣き声に
気付いてご主人様の許に駆け付けたのでした。
バロンが護衛の務めを放りだしさえしなかったら、お嬢様が泥棒とされて手酷い罰を受ける
事も無かったかもしれませんが、それはもう起こってしまった事、言わぬが花でしょう。

 悄気返っている農夫達との間に立って相手を威嚇するバロンの声に気付かれたお嬢様は、
肌が露わになるのも構わず身を起こして両腕をお開きになり、たった一匹になってしまった
旅の道連れを胸に抱きしめられました。
「ウウー、ワン、ワワン、ワン」
「バロン? バロンね? わたしをおいてどこへ行ってたの?」
「クゥーン」
「いいの、いいのよ、さ、こっちに来て、顔をよく見せて」
「ワンッ」
「ああ、バロン!バロン! もうわたしを独りにしないでね」

 ダニエル達は、バロンを迎えてお嬢様の蒼ざめたお顔に少し赤みが戻ってきたのを見て、
ほっとしました。
「そんがおめ…おじょさん(お嬢さん)のゆでた、バロンだただな
こん犬がほんもんの泥棒、とらめぇてくれただよ」
「まあ、バロン、あんたったら、そんな事したの?」
「んだんだ、こんワン公、顔はちょべっど変だけんど、勇ますぃ奴でな」
「ごら、レイモン、そっただごどゆでね
こんかすこぐて凛々すぃお犬様、見だごどねですだ」
「良かったわねバロン、あんたがこんなに褒められるなんて、もうないんじゃないかしら」
「いんやぁ、そん事ねですだべぇ
そんであのぉ…さっきの話すだけんど…おらたちのすたごどぉ…」
 ダニエルにそう切り出されお嬢様はお身体を一瞬固くされましたが、ふぅと息を吐かれて
緊張を解かれ、兄弟と目を合わせました。そこにあったのは情けないほど悄気込んだ顔で、
欲望をぎらつかせてお嬢様を犯した時の面影はもはやどこにもありませんでした。

「…あの、この畑や林、それにそこの小屋も、みんなおじさんたちの物なの?」
「あ、ああ、んだ…じさまの、そんまたじさまの代から、おら達ん家のもんだ…」
「そう…だったら、勝手にここに泊まってしまって、ごめんなさい」
「い、いんやぁ、そんごだぁちっども構わねぇだが…」
「いいえ、きっとそんな事をしたから泥棒に間違われたんだわ
だから、わたしも悪かったんです」
「そ、そんごだ…え、んだば、おらたちのごど、許すてくれるだか?!」
「え、ええ…その代わり、ちゃんとした証拠もなしに二度と人を疑わないでください
そう約束してくれるなら…」
「ああ、約束する、約束するだども、なぁレイモン」
「んだんだ、ありがてな、あんちゃあ
そだ、祝いに飯喰うべ、畑の番、長丁場になるともて、たんと持っでぎでるだで」
「まあうれしい、わたし、お腹ぺこぺこだったの」
「そりゃえがった、んだばさそぐ」
「あ、待って、その前に体を洗いたいの…だからその…後ろを向いていて」
「あ、お、おう」

 剥ぎ取られたスカートと灌木の上に干していた他の服を拾い集めたお嬢様は小川に下りて
腰まで水に浸かり、お顔から首筋、肩から背中、そして、膨らみが目立ち始めてきた乳房を
濡れた手で拭っていかれました。
そのお姿は、のどかな田園風景画の中に描かれた、無邪気に裸身で水浴びをしている少女の
ごとく清らかに見えました。ですがいくら肌を拭われても体内にはまだ二人の男達の穢れが
残っていて、お臍の辺りに手を添えると、それが吐き出された時のそれぞれの陰茎の感触が
まだ生々しく感じられました。
 川上へ向けて股を広げ、集めた流れの前に秘裂を開かれたお嬢様は、迎え入れた水と共に
指を挿し入れ、慣れた手付きで花芯を清めていかれます。綺麗好きなお嬢様にとってそれは
是非にも必要な行為でしたが、たった13歳の少女が娼婦が使うような手業に慣れ親しんで
しまったのはとても不憫な事でしょう。
 とはいえ、掻き出しても掻き出しても子宮から男達の精液が次々と漏れ出てきてなかなか
掻き出し切れず、乾いて髪にこびり付いたそれを洗い落とすのはさらに厄介でした。

 それでも何とかお身体を清め終え着衣を整えられて林に戻られたお嬢様は、食事を分けて
もらいながらこれまでの旅の経緯を兄弟に話していかれました。
「おどうもおがあも亡くしたのけぇ、そりゃかええそになぁ…」
「んだなぁ、そんしでもマルガレータの奴、ごうつぐばりだ聞いでだが、そごまであぐどい
どはな…
よぉし、盗られだ金、おらたちで取り返すてやんべよ、なぁレイモン」
「んだんだ、そうすっぺ」
「おじさんたちいいの? そんな事してもらって」
「ええだ、せめでも罪滅ぼすだで、そさすてけろ」

 ダニエル達は西瓜泥棒を警察に突き出した後、約束どおり騙し取られたお金をパン屋から
取り戻し、お嬢様を村境まで荷馬車で送ってくれました。
 そうそう、これはお嬢様のご存知ない事ですが、泥棒を捕まえたダニエル達は村中の評判
となり、村人に会うたび武勇伝をせがまれたそうです。
ところが、何処から話が漏れたのか、泥棒と取っ組み合った時に兄弟が丸裸だった事を皆が
知っていて、何故そんな格好でいたのか聞かれるたび自分達の犯した過ちも誰かに見られて
いたのではないかと冷汗をかきました。
やはり他人を無闇に疑ったり、早合点して罰したりしてはいけないのでございます。

 二人に別れを告げたお嬢様は遅れた分を取り戻そうと先を急がれました。
ですが、そこにはまた次の災難が待ち受けていました。


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