〜 レディ・ペリーヌ物語 番外編 〜
【 愛の牢獄 ―若過ぎた愛人― @ 】
ある夏の日、ジュネーブの街から少し離れ、静かな林に囲まれた丘にぽつんと建つ別荘を
アトリエとして借りていた絵描きのアンドレは、頼んでいたモデルの娘が来られなくなって
手持ち無沙汰となり湖畔へ散策に出かけたのだが、そこで一人の可憐な少女と出合った。
白いレースのつば広帽子に清楚なシルエットの白いワンピースドレスをまとい樺の小道に
佇む少女は湖水に消えゆく妖精のように儚げな中、ストラップシューズの真っ赤な色だけが
妙に生々しかった。年の頃は13位だろうか。
そんな少女に絵心を誘われたアンドレが初対面で不仕付けなのを承知で請うと、意外にも
少女はモデルになることを引き受けてくれた。
湖を望むアトリエの窓辺で言葉少なに立つ少女をデッサンしながら色々と話しかけている
内に、モデル嬢が来ていたら裸婦を描くつもりだったと口を滑らせてしまったアンドレは、
警戒させてはいけないと思い、少女にヌードを要求するつもりは無いと慌てて弁解した。
だが少女は身構えるふうも無く穏やかに頷くのみだった。その熱に浮かされたように潤む
黒い瞳にはまだ幼さの残る少女のものとは思えない艶かしさがあり、何か見透かされている
ような気がして、もうすぐ中年に差掛かろうというのに彼は年甲斐も無く狼狽えてしまい、
そこを見まいとすればするほど、外光によって透かされて見え隠れする、白いドレスの下で
息づく控えめな二つの膨らみや、しなやかに伸びる脚が合わさる太ももの付け根にへと目が
いってしまう。
アンドレは自覚していなかったが、少女は気付いていたのだ。彼が少女の未成熟な肢体に
魅せられ、自分を絵のモデルとしてでなく性の対象として見ていることを。
それどころか、そもそも出合った時から彼にそうした隠れた性癖のあることを少女はすでに
肌で感じ取っていた。
それなのに、いや、だからこそ少女は彼について来たのだ。
少女は窓の薄手のカーテンを閉めると帽子の紐を解き、背中のボタンを外し始めた。
少女が何をしようとしているのか悟った彼は止めさせようとしたが、少女はそのまま続けて
ドレスを床へ落とした。少女はその下に何も着けていなかった。
透き通る肌をした少女の、華奢ではあってももはや子供ではない、さりとてまだ大人にも
なっていない、瑞々しい肢体に彼は至高の美を見てしまった。その美しさに比べれば、彼が
これまで知ってきた17、8の娘達の色気付いた肉体は猥雑だとさえ言えただろう。
少女がソファーに寝そべり彼の目を誘うようにさらに片膝を立てると、柔らかい光の中で
露わとなった局部は蔭りも薄く、髪と同じ金色の和毛が柔肌に張り付いてすでに湿っている
のが見て取れた。
アトリエに甘い匂いが満ちる。それは少女の花の匂い、女の匂いでありながら一片の不快さ
すら無かった。
アンドレはその源に直接触れたい、我が物にしたいという抑え難い衝動に駆られた。
少女は処女では無かった。その事に彼は心のどこかで安堵すると共に嫉妬も覚えた。
だが彼はすぐにそのような些細な事は忘れてしまった。少女の中があまりにも心地良かった
からだ。そこは狭くて陰茎をきつく締め付けたが、それだけでは無く無数とも思える肉襞が
絡み付いて蠢き、これまでに知った娘達とは比べ物にならない快楽をアンドレに与え、油断
するとすぐにも弾けてしまいそうだった。
アンドレは思った。思春期の娘とはこんなにも素晴らしいものなのかと。
その思いは間違いとは言えなかったが、真実のほんの一部でしかない。
この少女は特別なのだ。少女は男を悦ばせ虜にしてしまう蜜壺を神から贈られていたのだ。
彼はその快楽に酔い痴れ少女を貪っていった。
やがて、酔いが醒めたように正気を取り戻した彼は、傍らに力無く横たわる少女を見て、
自分が少女を失神するまで犯してしまった事を思い出した。
彼は穢してしまった少女の体を拭いてやるが、拭っても拭っても局部から己が欲望の証が
溢れてきた。年端も行かぬ少女に何という事をしてしまったのだろうと自分の為した罪深い
行いを悔いたアンドレは目覚めた少女に許しを請うたが、少女は彼をなじりもせず恥じらう
ばかりで、服を着けるやすぐに帰っていってしまった。
翌朝、股間の疼きで目覚めたアンドレは、昨日の出来事を夢に見たのだろうか、少年の日
以来の夢精をしていた。
まだ12歳だったその頃は性愛の何たるかなどおぼろげにも知らなかったが、一つ年上の
密かに憧れていた従姉が自慰しているところを覗き見てしまったその夜、少年のアンドレの
瞳にはまだ小さな乳房を弄り下腹部に這わせた手を太ももに挟んで身をくねらせている白い
裸体がちらついて股間がずきずき疼き、従姉の手になってその肌に触れたいと思った。
それが彼の性の目覚めであり、寝ている間に精通に到ったのだった。
彼が絵描きになり少女裸婦画ばかりを描くようになったのも、その時の印象があまりにも
鮮烈だった所為かもしれない。
少女との性愛は、そんな彼に遠い少年の日の性衝動が叶えられたような悦びを与えた。だが
あんな事をしてしまったからには、少女はもう来てはくれまい。そう思うとまた別の場所が
疼いた。
服は着替えたもののすべてが色褪せて見えて絵を描く意欲も湧かず、彼が物憂くベッドに
横たわっているとドアのノッカーが鳴った。ドアを開いたそこにはあの少女が立っていた。
驚きと共に喜びを覚えたアンドレが少女を招き入れると少女は彼にしがみ付いてきて昨日
何も言わず帰ってしまった事を謝った。そして、昨日の続きをして欲しいとも。
そう聞いて昨日の自分の行いにまだ後ろめたさ感じていた彼はどきりとし、『絵の事?』と
言って誤魔化そうとしたが、少女は声を震わせて、『その後の事も…』とお願いしてきた。
少女がそんなはしたない事を言うとは、何か事情があるに違いないと思いながらも、やはり
彼にとって少女は理想の愛人、否やのあるはずも無かった。
アトリエに少女を入れたアンドレは、本当はすぐにでも少女を愛したかったのだが自分の
口から出た言葉に縛られ、まずは絵を描くことにした。
だが少女が待ち切れぬように服を脱いでしまったのを見て、性欲を高ぶらせた彼はいかにも
絵描きらしい趣向を思い立った。少女に様々な性交位のポーズを取らせては写生し、それが
終るとその姿のまま犯すのだ。
始めはテーブルの上に乗せ股間も露わに開脚させたところを前から、またソファーの脇に
立たせ上半身を屈めさせて肘かけに乗った腰がせり上がったところを後から、そして寝室へ
移ってからはさらに淫らなポーズを取らせ、陽が傾き少女の帰る時が来るまで彼は若過ぎる
愛人と性愛を重ねた。
三日目、アンドレはようやく陽の射しだした早朝に来た少女を霧のけぶる林へ連れ出し、
下着を着けていないワンピースの裾を捲り上げさせたり尻を突き出させて男を誘うポーズを
取らせていった。
そうする内に朝霧は晴れていき、白のモノトーンに染まっていた少女の下半身にも肉の色が
戻ってきてアンドレの情欲を高めていく。
秘められるべき行為を何時誰に見られてもおかしくないそのような開けた場所でこれから
行うのだという背徳感が彼を一層興奮させて、劣情が抑えられなくなったアンドレは写生も
そこそこに、さすがにそのような場所での行為を嫌がる少女を立ったまま、あるいは草叢の
上に組み敷き、着衣のままレイプ同然に激しく犯していった。
そして四日目、昨日はやり過ぎたとアンドレは少し後悔していたが、それでも少女はまた
早朝に彼の許へ来てくれた。
寝室に通された少女は言われるまでも無く服を脱いでいったが、その顔には何か思い詰めた
表情が浮かんでいて、彼はベッドに入ってもすぐに性愛を求める事はせず労るように少女を
抱き締めた。
肌を寄せ合い彼の体温を感じている内に緊張の解けていった少女は自分の生い立ちをぽつり
ぽつりと告白し始めた。
―――少女の母親は今でこそ没落してしまったがフランスの由緒ある家の令嬢だった。
そうした家柄の良さに目を付けた成り上がりの金持ちが彼女を長男の妻にと望んだ。
たった13歳で売られたも同然の政略結婚をさせられた彼女と歳も離れ傲慢な夫の間に愛の
生まれようはずも無く、翌年誕生したのが跡取りとなるべき男児で無かったこともあって、
夫婦の関係はすっかり冷え切り、少女は父親からも母親からさえも見放されてしまった。
そんな愛薄い少女もやがて12歳となり多感な思春期を迎えようとしていた頃、近づいて
来たのがそれまでほとんど屋敷に居つくことも無く放蕩を続けてきた父親の弟アルフォンス
だった。両親の愛情に飢えていた少女は気安く声をかけて抱きしめてくれるその叔父に忽ち
懐いていった。
だが少女と親密に接する彼の姪への可愛がりようは次第に度を越えていった。
彼は小間使いに心付けを与えて退かせ、朝夕の着替えを、さらには入浴さえも手伝ってくる
ようになったのだ。
思春期の少女にとって異性に裸を見られたり、たとえ後ろからだったとしても肌に触れられ
洗われたりするのはとても恥ずかしい事だったが、家族の中でたった一人自分を気にかけて
くれる叔父に嫌われたくなくて胸を両手で隠しながらそれを我慢していた。
それがいけなかったのだろうか、少女へ向けられる彼のそうした『親密さ』はそれからも
どんどんエスカレートしていき、もはや海綿も使わず直接肌に触れその幼い乳房までも洗う
ようになり、挙句の果てには前を向いて立たせた少女のまだ発毛もしていない局部をねぶる
ように視姦し、石鹸水とは違う汁でぬるぬるになるまで指で玩ぶようになった。
少女にはどうして叔父が自分にそのような恥かしい事をするのか分からなかったが、その
行為には単に恥ずかしいばかりでは済まされないものが潜んでいるのだけは感じた。それは
おそらく処女が本能的に持つ異性に対する恐れだった。
少女の歳では知らぬのも無理はなかったが、その叔父は少女性愛者だったのだ。
そうまでされても少女が逆らわなかった事に味をしめた叔父はついに本性を剥き出した。
すでに指が挿入できるまでに慣れさせた少女の膣にたっぷり汁を出させた彼はバスローブを
脱いでバスタブに入って来た。その股間には初めて目にする異形の物がそそり立っていて、
その禍々しさに原初の恐怖を抱いた少女は堪らず逃げようとしたが腰を掴まれ引き戻されて
しまった。それから間も無く下腹部に衝撃が走り、遅れて激痛が襲ってきて、少女の口から
悲鳴が上がった。
だがそれはまだ始まりでしかなかった。破瓜されたばかりの膣を背後から激しく抽挿され
抉られるような苦痛に苛まれて少女は泣き叫び続けたが誰も助けに来てくれず、バスタブの
縁を掴んで何とか支えていた体はガクガク揺すぶられて今にも崩れ落ちそうだった。
意識が遠退いていく中で、乳白色の湯に飛び散っていった鮮血の赤さだけは最後まで目に
残り、少女は自分が何かとても大切なものを失ったのだと悟ったのだった。
一線を越えて以来、幼い姪へ向ける彼の邪まな欲望はいよいよ留まる所を知らなくなり、
少女の部屋からは夜ごとにか細い悲鳴や呻き声、すすり泣く声が漏れ、昼間にも家庭教師を
出し抜いて散策と称して庭園の並木の陰や点在する東屋に連れ込み、あるいはピクニックに
行くと言って行き帰りの馬車の中でも、出かけた公園の水辺でも、人目を憚らず半ば公然と
性愛を強制したばかりか、自分の卑猥なコレクションに加える為、淫らなポーズを取らせて
写真を撮りさえした。
そうした乱行が打ち続けば当主の耳に届かぬ道理は無かったが、祖父も実の父親も少女に
憐れみをかけるどころか叔父を身贔屓して叱責すらせず、そればかりか、どうせ疵物となり
もはや政略の道具に使えぬのであれば、いっそ少女をこのまま玩具にあてがっておいた方が
良い、そうすれば表でまた彼に不祥事を起こされてスキャンダルに巻き込まれなくて済むと
考え、使用人達にも見て見ぬ振りをさせた。
そんな救いの無い境遇に変化が訪れたのは少女が13歳になった直後のことだった。
世間体から離婚こそは出来ないが、永らく冷え切ったままだった夫婦生活を精算したがった
少女の父親から、自分は愛人との間に出来た庶子を跡取りに迎えるつもりだから、娘共ども
屋敷から出て今後こちらの事に一切口出ししないで欲しい、その代わりそちらも恋愛は自由
だし相応の生活も生涯保障すると提案され、母親がそれを承諾したのだ。
そうして屋敷を出た二人はひとまずニースのホテルに滞在し、それから欧州を転々として
最近になって避暑でスイスに来たのだった。その間も束縛を解かれた少女の母親は水を得た
魚のように社交界で浮名を流すことに忙しく相変わらず娘に無関心で、その小さな胸の奥に
わだかまる不安に気付いていなかった。
その不安とは…そこに来て少女は急に口籠もってしまう。ここまでの話だけでもまだ幼い
少女には酷過ぎる過去だったが、他にもまだ心に重荷を抱えているのなら話させてしまった
方が良いと思ったアンドレは、勇気を与えるように少女の体をぎゅっと抱き締め、うなじに
キスをして先を促した。
少女は顔を赤らめて初めは言い淀んでいたが、やがて告白を再開する。
ニースの頃はそれ程でもなかったが、国を出てからというもの少女の母親は恋愛遊戯に夢中
となり、娘がすぐ隣の続き部屋に居るというのに、寝室に恋人を招き入れるようになった。
そんな夜は決まって、ベッドの軋む音や獣のような男の荒い気遣い、母親の淫らな喘ぎ声が
鍵穴から漏れてくる。
少女にはそれらが何を意味するのか母親達が何をしているのかが分かり過ぎるほど分かって
しまい、懸命に忘れようとしていた屋敷に居た頃の悪夢が甦ってきて震える小さな体を丸め
耳を塞いで、大人達は何故あんないやらしい事をしたがるのだろうと嫌悪した。
だがそうした夜が続く内に何時しか少女は自分の体がどうしようもなく火照ってくるのを
感じるようになった。特にあの部分が…恐る恐る触れたそこは濡れていてとても熱かった。
知らず知らずの内に指が沈んでいって中を弄り始めたが、それでは物足りず火照りは治まる
どころかますます強くなった。
もっと逞しい物でなら…たとえば男の人の…そんな思いが一瞬胸をよぎり、少女は即座に
否定した。叔父から受けた陵辱の数々を思えば、どうしてそれを受け入れられようか。
だがそれからも自分を慰めるのを止めることも出来ず、そうしたからといって切なさは募る
ばかりだった。
このままでは自分もいつか、愛人との逢瀬を楽しんでは昼近くまで寝て、夕暮れにはまた
パーティーに出かけ新たな恋の相手を物色する、そんな自堕落な生活を重ねる母親と同じ、
ふしだらな娘になってしまうかもしれない。そんな言い知れぬ不安に囚われた少女は母親と
なるべく顔を合わせたくなくて、昼間はホテルから出るようにしていたのだ。
彼に初めて出合ったあの日も少女は散歩に出かけたのだが、その日は何故か乳房が張り、
歩くたび先端が服地に擦られ、乳首が勃つとますます敏感になって体が火照りだし、湖畔に
着く頃には下着に染みるほど局部が濡れてしまっていた。
じっとり肌に張り付くドロワーズが不快で脱ぎ捨てると、吹き渡る風が気持ち良くて少女は
うっとりして湖を眺めていた。
そこへ急に人の気配がして振り返ると彼が近付いて来るのが見えた。叔父との事があって
出来るだけ男を避けていた少女はどうして良いか分からず立ちすくんでしまった。
彼がすぐ傍まで来て話しかけてきたが少女は恐くて顔をまともに見られなかった。
そうして伏目勝ちにしていた少女はドレスの胸のところがツンと突き出て夏物の薄い生地に
乳首の色が映ってしまっているのに気付いた。彼もそれに気付いているに違いない。少女は
自分の体を食い入るように見詰めている視線が熱く感じられた。下着を着けていないことも
分かってしまっただろうか。
視線がねっとりと体にまとわり付いてくる感覚が少女にあの叔父の邪悪な蛇のような目を
思い出させた。少女は長い間、服従を強いてくる叔父を前にすると何も逆らえなかった。
やがて少女は叔父の呪縛という目に見えぬ蛇に巻き付かれて身も心も自由を奪われていき、
誘われるまま絵描きをしているという彼の家へついていってしまった。
そこでモデルの娘が絵描きの前で肌のすべてを晒すなどという話が出れば、それは少女も
裸になって性愛を受けろと命令されたのも同然だった。少女の叔父は少女にはきわど過ぎる
男女の恋愛模様を聞かせると、女が男を淫らに誘う場面を活人画のように演じさせて話の筋
そのままに犯していたのだ。
少女は彼の話したように全裸になりソファーに寝そべったが、それだけでは足りない気が
して股を開いた。少女の叔父ならばきっとそうさせていたからだ。
少女は彼の視線が局部に集中するのを感じた。そうされていると長い間叔父に弄られてきた
そこが変になっているのではと少女は心配になり、そのまま恥ずかしい部分を見続けられる
くらいなら、いっそ犯されてもいいから肌を重ねて見えなくして欲しいと願った。
とは言え、いざアンドレの手が伸ばされてくると心を無にしてすべてが終るのを待とうと
しても子供が玩具を乱暴に扱うように叔父から手荒く玩ばれてきた記憶が甦り、少女は体を
強張らせた。
だが今回は小さな乳房を握り潰されたり膣にいきなり挿入されて苦痛を味わわされる事は
無く、胸を優しくまさぐられ膣内を舌で揉み解されている内に少女は快感を覚えていった。
そして、アンドレが入ってきた。彼は叔父のように最初から我武者羅に突いてくるような
事はせず少女の様子を確かめながら抽挿してくれた。お互いの肉体が馴染んでくると少女は
いつの間にか彼の動きに合わせて腰を使い始めていた。
性の快感に身を任せていった少女は、やがてこれまで強制的に上り詰めさせられたことは
あっても心から味わったことの無かったオルガスムに達した。
その快感は、1度目より2度目、2度目より3度目と、アンドレが性交位を次々変え、より
深く激しく抽挿を繰り返していく間にどんどん大きくなって、5度目にはついに感極まって
失神してしまったほどだった。
失神から目覚めた少女はまだ頭がぼうっとしていて、誰かが話しかけているようだったが
その声はくぐもってはっきりしなかった。だがそこで何か生温かい物が肌を垂れ落ちるのを
感じた。少女は股間に感じたその感触に覚えがあり頭をもたげてそちらを見た。
すると、全裸の自分の股をあられもなく開いている男の手が目に映り、一瞬自分はいまだに
あの屋敷に居て、叔父から陵辱を受けているのでないかという思いがよぎり、少女は悪寒に
震え目を固く閉じた。
しかし局部に触れられたショックでそれまで朦朧としていた意識が一気にはっきりして、
済まなそうに謝る男の声が耳に届き始め、それが叔父のものでは無いと理解した少女が瞼を
開くと、アンドレが少女の股間を清めていた。
少女にとって彼の行いは羞恥よりも驚きの方が大きかった。何故なら少女の叔父は陵辱した
局部を拡げて中から溢れ出る自らの征服の証を見て満足そうに酷薄な笑みを浮かべることは
あっても、決して彼のように優しく拭ってくれたことは無く、ようやく淫事から開放された
少女は独り涙しながら汚された体を清めていたからだ。
だが少女に見えたのはそれだけでは無かった。彼の股間には今もなお萎えていない陰茎が
そそり立っていた。
少女は慌ててまた目を瞑ったが、ついさっきまで自分を貫いていたアンドレのものが目に
焼き付いて離れず、まわりが見えない分余計に意識が体に向かい、腹の奥にまだ残っている
熱い感触を強く感じた。
そして、性愛を受けている最中は無我夢中でそれに気付く余裕も無かったが、少女は自分が
性の快楽を求めてアンドレに脚を絡げてしがみ付き、より激しい性愛を自ら強請りさえして
しまった事も思い出した。まるであの母のように。
あれほど嫌悪していた性愛に自分が溺れてしまい、そのような乱れた姿を彼に見られ淫らな
声を聞かれていたと思うとそれだけでも顔から火が出そうであったが、そうしている間にも
局部からまた愛液が溢れてきて、少女はどうしようもなく切なくなった。
少女は女の悦びに目覚めつつあったのだ。
自分の恥ずかしい所をそれ以上見られたくなかった少女は、逃げるようにしてアンドレの
アトリエを後にした。
ホテルに帰った少女は冷たいシャワーを浴びたが体の火照りは治まらなかった。
やがて夜も更けて、またしても男を連れ込んだ母親が嬌声を上げ始めるとそれがアンドレの
家で上げた自らの声と重なり、自分には母親と同じ淫乱な血が流れているのかもしれないと
不安に駆られた少女は両手で耳を塞ぎ、そんな事は無いと必死に否定しながら枕を濡らした
のだった。
だが翌朝、目が覚めた少女の下着は愛液でぐっしょりと濡れていた。アンドレとの性愛は
少女に忘れ難い快楽を与えたのだろう、少女は夢の中でも彼に愛されていたのだ。
その余韻を静めようと少女は浴室に向かったが、下腹部に当てたシャワーの奔流があまりに
心地良くてうっとりし、いつの間にか指で陰唇をまさぐっていた。
浴室に少女の甘い吐息が響く中、突然入口の扉が開き母親の昨夜の愛人であろう若い男が
全裸のまま入って来た。少女は息を呑み浴室から出ようとしたが男は少女を捕まえ、少女の
自慰を見咎めたのをこれ幸いと、その続きをしてやると言って乳房を揉みしだき局部に指を
入れてまだ幼い肉体を玩んでいった。
やがて泣き叫ぶ少女の片脚が抱え上げられ入口に怒張した陰茎が押し付けられて、あわや
犯されようとした時、そこへ割って入ったのは昼まで寝ていると思われていた母親だった。
始めは冗談事で済まそうとし、ついには自分は少女に誘惑されたのだとまで言って言訳する
男に母親は怒り詰った。だが母親のその怒りは娘が手籠めにされかけた事に向けられたもの
ではなく、自分の愛人が自分以外の女に手を出した事にあったのだ。
少女がどんな思いでいるかなど一顧だにしない二人のそんなやりとりに居た堪れなくなり
ホテルを飛び出した少女は、気付くとアンドレの家の前に立っていた。
アンドレの顔を見た少女は、自分を捨てた父や一欠片の愛情すらかけてくれない母、そして
叔父や母の愛人のように自分を愛しもせずただの性の玩具としか見ない男達、そうした嫌な
事を彼に忘れさせて欲しいと思った。
アンドレの要求したポーズは恥ずかしかったが、モデルになることに同意していた少女は
彼に言われた通り女の部分を曝け出していった。その甲斐あって、彼との性愛は辛い現実を
忘れさせてくれ、回を重ねていくにつれ、もはやそんな事はどうでも良くなっていった。
時を忘れてアンドレと肌を重ね、陽が落ちてからホテルに帰った少女は母親からいきなり
頬を平手打ちされた。だがそれは帰りの遅くなった娘を心配しての事などでは無かった。
どうやら少女の母親は昨夜の愛人と喧嘩別れをしたようだった。母親はそれを少女の所為と
決め付けて理不尽な不満をぶつけ、『お前なんか産むんじゃなかった』とさえ言う。
母の心無い言葉で傷付いた少女は独り噎び泣き、やがて泣き疲れて眠りに落ちた。そこで
見たのはやはりアンドレの夢だった。
翌朝、窓の薄明に起きた少女は母の許にはもう居られないと思った。そして少女の行ける
場所は一つしかなかった。少女は山の端から陽が昇る前にアンドレの許へ走った。
アンドレに連れていかれた裏手の林は朝霧に包まれ、少女にはそこが余人を寄せ付けない
自分達だけの世界に見えた。
言われるままにワンピースを捲り上げていった少女には、剥き出しになった局部に注がれる
アンドレの視線が全裸の時よりも熱く感じられた。
やがて霧が散っていき、胡坐の上のスケッチブックを脇に置きズボンを脱いだアンドレの
股間がすでに固く屹立しているのがはっきり見て取れた。
少女は自分が求められているのを知って悦びを感じたが、まだ何もされていないというのに
濡れてしまっている自分がはしたなく思えて恥ずかしくもあった。
だがアンドレは、そんな事は御見通しとばかり前戯もせず少女を貫いた。
その日のアンドレはこれまでになく激しく少女を求め、我が物のように貪っていった。
そうなのだ、自分はもう母の物でも、ましてあの叔父の物でも無い、アンドレの物なのだ。
そう思った少女は、自分の居場所を見つけられた気がして、何度目かに迎えた絶頂の悦びも
一入大きく感じられた。
そして少女は、アンドレと離れたくない、もっと悦ばせてあげたいと、その為なら何時でも
何処でもどんな恥ずかしい彼の要求にも応えようと決心した。
だがこんな惨めな過去を持つ自分を彼が受け入れてくれるのか少女は不安だった。―――
告白を終えた少女は、軽蔑されたのではないかと不安でアンドレの胸に顔を埋めた。
だがそのような心配は無用だった。彼もまたすでに少女と離れ難く思っていたのだから。
アンドレは少女をぐっと抱き寄せ金色の前髪を撫で上げて、額にキスをした。
少女にはそれで十分だった。少女はアンドレに取りすがり、彼の胸を悦びの涙で濡らした。
そんな時、下腹部をトンッと叩かれ、何だろうと少女が上掛けを払うと、肌を密着されて
我慢出来なくなったアンドレの陰茎が勃起して当たっていた。
それがまるで餌を強請る仔犬がご主人様に鼻面を押し付けているようで、無性に可笑しくて
少女はくすくすと笑いだし、アンドレも自分の分身の堪え性の無さに苦笑いした。
いつしか二人の笑いも消え、少女は自分の裸身が映るアンドレの瞳に性愛を渇望する光を
見た。いつもの少女なら為されるがまま彼が自分の中に入ってくるのを待っていただろう。
だが今日は身を起こそうとする彼を止め、仰向けにさせた胸の上へ後向きに跨っていった。
やがて少女の頭が下がっていき、何をしようとしているのだろうとアンドレが思っていると
彼の亀頭に温かい物が這い、さらには押し包まれていった。それはフェラチオだった。
これまで受け身一辺倒だったというのに、そんな事をしてくれた少女にアンドレは驚いた。
彼を自ら悦ばせたいという決意を少女が実行したのだ。
だが彼の驚きはさらに大きくなる。おそらく例の叔父に仕込まれていたのだろう、少女は
舌を使って亀頭を刺激すると、さらに奥まで呑み込んでいった。
大人の物を咽喉の奥まで呑み込むのはやはり辛いのだろう、少しでも楽に出来るよう少女が
腰を持ち上げていくと、アンドレの目の前で白い尻が揺れ動き、わずかに朱を帯びぷっくり
盛り上がった陰唇の裂け目から甘い花の匂いが漂ってきた。そんな物を見せ付けられた彼は
中の蜜を味わいたい、娼館界隈で謂う所の『69』の形で愛し合う方法を少女に教えたいと
思ったが、少女が折角自分を悦ばせとうとしてくれている事に邪魔もしたくなくて、それは
次の機会に譲ることにした。
そうしている間にも睾丸がせり上がってきて、アンドレは今にも爆発しそうだった。
少女もそれを感じたのだろう、精液を呑むのが苦手なのか、頭を仰け反らせて口から陰茎を
抜いた。その直後噴き出した精液がたぱたぱと少女の胸を叩いた。
射精の快感を感じながらアンドレは、少女にもう一つ教える事が増えたと喜んだ。
だが少女の献身はそれだけでは終わらなかった。
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