〜 こずえ、もう一つの青春 〜
君達は覚えているだろうか、バレーボールに青春の汗と涙を流した一人の少女の物語を。
これは、その中では語りきれなかったエピソードの一つである。
【 extra-episode 1 初恋 】
それは、こずえがキャプテンを務めるバレーボール部が地区予選を勝ち抜き、全国大会も
迫ったある日曜日のことだった。こずえはチームの仲間と共に試合に向け休日返上で朝から
学校の体育館で猛特訓をしていた。
だが、昼の休憩も終わり練習を再開してしばらく経った頃、突然こずえが左脚を押さえて
うずくまってしまった。
「い、痛いッ!」
「こずえ? どうしたのこずえッ! 大丈夫?!」
「キャ、キャプテン!」
「大変! お医者さん、お医者さんを呼ばなきゃ!」
チームの面々が心配してこずえを取り囲む中、騒ぎを聞きつけて一人の男子が現われた。
それはこずえとは遠縁にあたる幼馴染みの努であった。新聞部に所属していた努は週明けに
発行する校内新聞に載せるため、ちょうどバレー部へ取材に来ようとしていたのだ。
「みんな、何かあったのかい?…アッ、こずえ君? どうしたんだい?!」
「努君…脚が…うぅぅ…」
「えっ、そんなに痛いのかい?!
それはいけない、僕にちょっと見せてごらん」
「あっ、努君…ん…」
努はこずえのシューズとソックスを脱がすと、痛がる左脚の爪先から足首、ふくらはぎ、
腿へと注意深く調べていった。
こずえは幼馴染みとはいえ素足を男子に触られるのがちょっぴり恥ずかしかったが、自分の
身を案じて真剣に患部を確かめてくれる努を頼もしくも思った。
「良かった、どうやら骨やアキレス腱に異常は無いみたいだ…
ふくらはぎがこんなに固くなってるから、きっとこむらがえりを起こしたんだよ
だけど、このままじゃ痛みが引かないから、早くマッサージしてあげないと…」
「だったらあたしが当直の先生に鍵を借りてくるから、一之瀬君、こずえを保健室へ連れて
行って、マッサージしてあげてよ」
「だ、だめよみどり、努君にこれ以上してもらったら悪いわ」
「そんなのちっともかまわないさ
さ、こずえ君、僕につかまって」
「でも…」
「仕方ないなあ、相変わらずこずえ君は強情っぱりなんだから…
だったら、こうだ!」
「エッ、努君?!」
努はこずえの脚と背中に腕を差し入れて胸に抱き上げた。
「イヨッ、ヒューヒュー、キャプテン、花嫁さんみたいだよ」
「もう、カッコったら…
降ろして、努君、わたし自分で歩ける…イタッ!」
「ほらごらん、そんなに暴れるから…そんなんじゃ、とても保健室まで歩けやしない
大会前だっていうのに、バレー部のホープの君に何かあったら大変じゃないか
だから僕に任せるんだ、いいね、こずえ君」
「う…うん」
『努君、いつの間にこんなに大人っぽくなったの?』
こずえは子供の頃はどちらかというと引っ込み思案だった努が先ほどから有無を言わさず
自分をリードしていくのに驚いたが、その腕に身を預けるのを心地よく感じた。
こずえは知らなかった。小学校の頃までは女子が成長で勝っていても、中学に入れば早々に
それが追い抜かれ、男子は一人の男になっていくということ、そして、家が裕福でなかった
努が家業の青果店を手伝っている間に見かけによらず力強くなっていたことを。
「遅かったじゃない、一之瀬君」
こずえたちが保健室に来ると、こずえの着替えの入ったバッグを持ったみどりが先に来て
待っていた。中に入った努がこずえをそっとベッドに降ろすと痛みのせいで脚の伸ばせない
こずえはベッドの上で膝を立てて体育座りをした。
「じゃあ、一之瀬君、こずえをしっかりマッサージしてあげてね
痛がって泣いちゃってもかまわないから、最後までちゃんとするのよ」
「もう、みどりったら…わたし子供じゃないのよ」
「はいはい、あなたはあたしたちのキャプテンなんですもんね
でもだからって、あんなにみんなの練習に付き合ってたら、今に疲れが溜まって本当に怪我
しちゃうわよ
だから、いいことこずえ、あたしたちはもう少し練習してくけど、あなたはいい骨休めだと
思って、一之瀬先生の治療が終わったら今日はさっさとお家に帰りなさい
きっと誰か親切なナイトがエスコートしていってくれるわ
ね、市ノ瀬先生?
じゃあ、邪魔者はとっとと消えるから、二人とも仲良くね」
こずえと努の頬が赤くなるのを見たみどりは壁のフックに鍵を下げると保健室を出た。
そして、廊下を少し歩いたところで後ろを振り返った。
『あの二人、ほんとにまどろっこしいんだから…
がんばるのよこずえ、せっかく二人っきりにしてあげたんだから、キスの一つもしちゃい
なさい』
そう親友の初恋の成就を願ったみどりだったが、その目からは一粒の涙が零れていた。
「バイバイ、努君」
そう言って頬を指で拭ったみどりは顔を上げて体育館へ駆けて行った。
「ははは、早川くんにはかなわないな…
じゃ、じゃあ、こずえ君、マッサージ、始めようか」
「あ…うん、お願い、努君」
努は痛みで折り曲げられているこずえの左脚のふくらはぎを丹念に揉み解して、少しずつ
伸ばさせていった。足の指を反らされるとこずえの唇から小さくうめきが洩れた。
そうして左脚が完全に伸ばせるようになると、努はこずえをうつ伏せにさせ念のため右脚も
含めてさらにマッサージしていった。
努の手がこずえの足首からふくらはぎ、そして太ももへと昇っていく。
努の手の温もりがこずえには気持ち良かったが、その手がブルマの裾の近くまで上がって
来ると胸がどきどきした。そこは太ももの付け根であると同時に尻の下端でもあったから、
努にその気が無くてもそこに触れられれば当然こずえは尻にも触れられてしまうのだ
放課後、校外をランニングする時に下校する男子生徒たちがブルマ姿のそこをまぶしそうに
見ていてもこずえは気にしなかったが、直接触れられるとなるとやはり話は別である。
それでも努を信頼しきっていたこずえは為されるままに身を委ねていたが、努の手がいざ
ブルマの裾に接してマッサージし始めると、それはこずえが思っていた以上に恥ずかしさを
伴ったものだった。
「さあ、こずえ君、これが最後だ、少し強くするけどいいね?」
「う、うん…」
努が太ももの付け根を大きく掴んだ両手に体重をかけていくと、それが喰い込んできて、
こずえはまるで尻そのものを掴まれたかのように感じた。
しかもそれと同時に内ももの隙間に差し込まれてきた親指がブルマの股布の部分をシュッと
かすめ、こずえは股間にビリッと電気が流れたような衝撃を受けた。
しかし、それはほんの始まりに過ぎなかった。
努がそこを大きく掴んでマッサージしていくとブルマがせり上がって、手がこずえの尻肉に
直接触れてくる。
そして、内ももでは親指がグイグイ動かされ、それに手繰り寄せられるこずえのクレバスを
開かせては閉じ、そこを股布ごしに繰り返し突いていく。
『ンッ…努君の指が…変なとこに…アッ、また…やだ、アソコが…
でも、きっとわざとじゃないんだわ…だって、努君がそんな事するはずないもの…
それに止めてなんて…努君の指がアソコに当たってるなんて言えないわ…
せっかく努君が一生懸命マッサージしてくれてるんだもん、我慢しなきゃ…』
そう思ってこずえは恥ずかしさに耐えていたが、まるで下腹部に前戯を受けているような
努のマッサージにこずえの肉体はしだいに熱っていった。
「さあ、これくらいでいいかな…こずえ君、痛みは残ってないかい?」
「え? ええ…」
こずえは湯中りをしたようにポーっとした様子でのろのろ上体を起こしていき、そのまま
尻をつけて座って、脚に触れてみた。
「うん…もう痛くないわ…」
「そうか、良かった…攣った脚をマッサージされるのって、とても痛かったろう?
本当言うと僕、こずえ君が泣き出すんじゃないかってハラハラしてたんだ」
「もう、努君までわたしを子供扱いして…
わたし、もう子供じゃないんだから、いくら痛いからって泣いたりしないもん」
努はそんなこずえのちょっと拗ねているような、それでいてどことなくあだっぽい声音を
聞くと胸が騒めいた。
そう、確かにこずえはもう子供ではなかった。二人のいる保健室には先ほどからこずえの
熱った肉体から発せられている思春期の少女の甘酸っぱい匂いが漂っていた。
その色付き始めたレモンのようなこずえの体臭が努の鼻をくすぐった。
努は改めてこずえを見た。幼馴染みであるが故に子供の頃の印象が未だに強くてこれまで
あまり気にも留めていなかったが、こずえの体付きは女っぽくなっていた。
思い返せばマッサージしている時にも努の眼下ではぴっちり密着するブルマがこずえの尻の
形そのままに初々しくも艶めかしい丸みを帯びていた。
そして、子供の頃の細長かっただけの両脚も今では優美な曲線を描いて腰まで続いていて、
そのしなやかで少年には十分に掴み応えのある太ももの感触がまだ努の手に残っている。
こずえの中に女を見てしまった努は二人きりでいるのが気恥ずかしくなった。
「ア、ハハハ、そうやってすぐ食ってかかって来るところなんか、昔のまんまじゃないか
ま、まあ、冗談はさておき、歩けるようならそろそろ帰ろうか
こずえ君が着替え終わるまで、僕、外で待ってるよ」
「え、ええ、そうね……
待って、努君、わたし…わたし、その前に努君に、お願いしたい事があるの…」
こずえはベッドを降りようとする努のワイシャツの袖口を指で掴んだ。
「わたし…練習で汗をかいちゃってたでしょ?…だから、このまま着替えるのは嫌なの
それでね、わたし、努君に体を…拭いて欲しいの…」
こずえは何で努にそんなお願いをしてしまったのか、自分自身にもよく解らなかったが、
それは努ともっと一緒にいたい、その手にもっと触れられたいという、こずえの女としての
芽生えであった。
「こ、こずえ君? あ、でもそれなら…エッ、こずえ君、何をしてるんだい?!」
努に反駁させる暇も与えず目の前で体操服の裾を掴んでたくし上げていくこずえを見て、
努は思わず目を瞑った。
シーツのすれる音がして努が薄く目蓋を開けると胸に手を当てたこずえの背中が見えて、
努をドキンとさせた。
だが、よく見るとこずえの背中にはベージュ色のブラジャーのベルトやらが懸かっていて、
こずえがせめてそれだけでも身に着けていてくれていた事に努はほっとした。
努もまた、こずえと同じように、こずえにもっと触れていたいと、いや、それ以上の事を
したいという思春期のモヤモヤとした衝動が募ってくるのを感じていたのだ。
もしこずえが本当に半裸となっていたら、きっと自分はその衝動に負けてこずえを傷付ける
ような事をしてしまっていただろう、そんな気がして努は胸の騒つきを必死で抑えた。
「努君…お願い…」
「あ、ああ…」
努が水を絞ったタオルを肌に当てるとこずえの肩が少し震えた。目の前のこずえの背中は
試合であれほど鋭いスパイクを放っているとは思えない、華奢な少女のそれであった。
努は強く触れれば壊れてしまいそうなこずえの背中を恐る恐る拭っていった。
と、その手が止まる。タオルがブラジャーに引っかかったのだ。それにつられてこずえの
乳房が揺れた。
「ン…それ、邪魔、よね?
待ってて、今、外すから」
「エエッ! こ、こずえ君、そんな事しなくても…」
「いいの、だって、これがあると拭きづらいでしょ?」
こずえの手が背中に回され、ホックを外したブラジャーを肩から抜いていった。
その、普段男子の前では決して見せないこずえのたおやかな仕草に艶めかしさを感じた努は
酷く咽喉が渇いて唾を呑み込んだ。
「お願い、前を見ないでね…」
片腕をあてがって胸を隠したこずえの上半身が前に傾き、カップを重ねて小さくまとめた
ブラジャーを枕の下に忍ばせた。
体を起こし両手で乳房を押さえて努に拭いてもらうのを待つこずえの背中にはブラジャーの
跡が微かに残っていた。
こずえを肩まで拭き終わった努はこれでやっと緊張から開放されると思って、ふうと息を
吐こうとした矢先、こずえが肩にあった努の手に自分の手を重ねてきた。
「努君…お願い…前も…」
「エエッ、ま、前って?!
ウワッ!」
体の前側と聞いて、今さっきブラジャーを外された乳房を連想してドギマギしてしまった
努はバランスを崩してのめり、こずえの両肩から滑り落ちた手でとっさに二の腕を掴んだが
間に合わず、背中に覆い被さる格好となった。
「キャッ、努君、どうしたの?」
「こ、こずえ君が、前を拭いてなんて言うから…」
「前を?…アッ、ち、違うのッ、前ってお腹のことなのッ」
努が何を考えたのか解ったこずえは、顔がカーと熱くなり、乳房から引き剥がされた手を
戻そうとしたが腕を掴まれていて胸元へ上げられなかった。
こずえが身じろぎするのを感じた努が肩ごしに見下ろすとそこにはこずえの乳房があった。
目を瞑ってもその膨らみの白い残像がちらつき、こずえの体から立ち昇ってくる甘い体臭が
より強く感じられ、努は湧き上がってくる青い性欲を抑えきれなくなる。
こずえの腕を掴む努の手に力が込められた。
「い、痛いわ、努君」
「こずえ君が…悪いんだ」
「え、何のこと?」
「ごめん…こんな言い方、卑怯だよね
僕は前から君のことが…初めて会った子供の頃からずっとこずえ君が好きだったんだ
僕は君が好きだ! こずえ君が大好きだ!」
「努君?! 努君が、わたしを?」
こずえは努の突然の言葉に戸惑ったが元々心憎く思っていなかったこずえにとってそれは
嬉しくもあり、その男らしい愛の告白に胸が高鳴った。
だが、こずえはこれから知ることになる。男にとって愛と性とは不可分であること、そして
普段生真面目な男子ほど一度激情にかられると歯止めが効かなくるなることを。
「だから、こずえ君…僕は君の何もかもを知りたい…ね、いいだろう?」
「何もかもって?…
アッ、キャッ! つ、努君、何をするのッ?!」
努はこずえを仰向けにさせてその上に跨ると、乳房を隠したこずえの手首を掴んで胸から
再び引き剥がしていった。
両手をベッドに押し付けられて露わになったこずえの乳房は今もそれに守られているように
うっすらとブラジャーの形に白く浮き出て見えた。
「アアッ、ダメッ! 努君、見ないでッ!」
『努君が知りたいって言ってたのって、こういう事だったの?!』
こずえは努の手を必死に払おうとしたが男子の力には抗えなかった。こずえがもがく度に
まだ発育しきってはいないが形の良い乳房が揺れて、先端の桜色の乳首が努の目を奪う。
努の顔が降りていき、こずえの乳房に口を付けた。
「ンンッ! イヤッ、努君、そんな事しないでッ!」
努の口から逃れようと胸を反らすこずえを、努はもう片方の乳房を握り締めて押さえた。
乳房を鷲掴みにされたこずえはショックを受け、さっきまであんなに優しくて好きだとまで
言ってくれた努が何故急にこんなひどい事をするのか理由が解らず、ただただ恥ずかしくて
顔をいやいやと左右に振っていた。
だが、それでも着実に性に目覚め始めていたこずえの肉体は乳房を弄られる羞恥を快感へと
替え、乳首を固く尖らせた。
やがて、息を喘がせるこずえの唇からは甘えるように努の名を呼ぶ声が洩れるようになって
いった。
女子のブラウスの下に息づく二つの膨らみ、それはシルエットだけは見えていたとしても
男子には決して直接見ることも触れることも許されないものであった。それを我が物とした
努はその張りのある柔らかい感触に魅せられた。
だが、女子の体には思春期の男子のさかる血潮をさらにかき立てる秘密のベールに包まれた
特別な部分がまだ残っている。
乳房の感触を十二分に愉しんだ努はこずえの両膝を立てさせるとブルマの縁に指をかけて
ずり降ろしていったが、こずえはまだ官能の余韻から覚めやらず抗う様子も見せなかった。
努がこずえの尻からブルマをショーツごとめくり返していくとクレバスの形に染みが付いた
股布の部分が糸を引いて秘部から離れた。努は手挟んだ物をさらに引き上げて足首から抜き
取った。
努の手がこずえの両膝に手を当てていよいよ開こうとすると、こずえの心の片隅で警鐘が
鳴る。まだどこか夢心地のこずえが首を持ち上げて下を見ると何かが変だった。
あの目立つ赤いブルマが見えない。それどころかショーツすらも。
それに、股が徐々に開いていく。そうさせているのは努だった。
『わたし…なんで…ハダカなの?…ツトム、くん?…なにして……
エッ、努君?!』
「努君、何してるのッ! ヤッ、そんな事したら見えちゃうッ!」
見当識を取り戻したこずえは股を閉じようとしたが、その抗いも一時しかもたなかった。
こずえのクレバスの上をわずかに覆う陰毛がカーテンごしに差し込む光にきらきらと輝く。
だが、努が見詰めたのは乳房よりもなお背徳的な生白さをたたえたデルタゾーンの最下部で
既に肉色の花弁を覗かせているこずえの秘部であった。
努はそこから目を離せなかった。こずえもそれを感じているのだろう、花弁が震えた。
「こずえ君…とってもきれいだよ」
「そんなこと言っちゃ、いや」
赤く上気した顔を両手で覆っているこずえが恥ずかしそうに言った。
だが、そんなこずえをさらなる羞恥が襲う。こずえは自分のデルタゾーンに舌が触れるのを
感じた。
「ダ、ダメ、止めて努君、そんなとこ汚いわッ!」
こずえは両手で肩を押して自分の股間に顔をうずめる努を離そうとしたがやはり敵わず、
太ももをがっしりとホールドされていて股を閉じることも出来なかった。
『ああ、わたし、努君にこんな所まで知られちゃうんだわ…』
努の舌がクレバスを割って中のしっとりと濡れた花弁を舐め、こずえを羞恥に震わせた。
バレーに青春を燃やして自慰さえしたことの無かったこずえはクリトリスを舐め上げられて
その刺激の余りの強さに何度も腰を撥ねさせる。
努に触れられる度に急速に芽吹いていったこずえの中に潜む女の蕾は蜜を貯えてもはや開花
寸前であった。
膣に入って来た努の舌にねぶられていると、やがてこずえは恥ずかしさも忘れて腰が蕩けて
しまいそうな快感を味わい始め、秘部から愛液をとろとろ滲み出させていった。
こずえの愛液を啜る努の鼻腔を少女の、いや、女のむせ返るような匂いが突き抜け、脳髄の
最も古い部分、原始から受け継がれてきた生殖本能を司る領域を直撃する。
既にテントを張っていた努のズボンの前は今にもチャックが弾け飛びそうだった。
「こずえ君…いいよね?」
「ツトム、クン?」
乳房への時とは比べ物にならない、もはや前戯をとうに越えた性行為を受けて官能に酔い
痴れ、いつの間にクンニが止められたのかも知らぬまま、それに浸っていたこずえの潤んだ
瞳に映ったのは、裸の努だった。
心ここにあらずの態でぼんやりとそれを見ていたこずえは、やがてその中に見慣れぬものが
あるのに気付いた。
努は下半身にも何も着けておらず、その股間にペニスが見えたのだ。しかもそれはいつもの
柔和な物腰をした少年からは想像もつかないほど猛々しく勃起していた。
こずえの瞳が見開かれ、一瞬にして我に帰った。
「キャッ! つ、努君?! なんでそんな格好してるの!!」
「言ったじゃないか、こずえ君、君の何もかもを知りたいって…
これからそれをするんだよ」
「これからって…だって努君、もうわたしの…恥ずかしい所だって、みんな知って…」
『知る?……アッ…』
こずえは自分が努の言った言葉の意味を勘違いしていたことに気付いた。
知る、という言葉の原義は、物事をすべて我が物とする、というものであった。
そして、男が女を知る、といった用い方をした場合の意味をこずえはどこかで聞いた覚えが
あった。
『まさか努君が?』という思いがこずえにはあった。
だが、努の強ばったペニスを見てしまっては否定しようも無かった。
『わたしとセックスしようとしてるの?
うそ…あんなの入りっこない!』
保健体育の授業などでは実際に即した性教育など受けられるべくもなかったが、まだ少女
とはいえ14歳ともなれば、やれ何々中学の三年女子がもう男性経験を持ったらしいだの、
初めてはとても痛かったらしいだのと、驚きと少しの羨望をもってまことしやかに語られる
そんな噂話がいやでも耳に入ってきて、性の知識の幾許かは持っているものである。
保健室の安物のベッドが軋んだ。こずえに這い寄る努のペニスは腹へ付きそうなほど反り
返っていた。セックスという未知の体験への恐れで顔を蒼ざめさせたこずえは後ずさろうと
したが、まだ腰から下に力が入らず出来なかった。
努はこずえの太ももを大きく開かせ、その中心に向かって腰をにじり寄せていった。
努のペニスがこずえのクレバスを割って膣口にあてがわれる。
「ンッ! 努君だめッ!
こんな事しちゃいけないわ、だってわたしたち、まだ中学生な…」
「こずえ君、行くよ!」
「待って、努く…アウッ! ンアッアアアァァァ……」
努が腰を突き出し、愛液にぬめったこずえの膣を貫いた。それは一瞬の出来事だった。
だがこずえは、努の亀頭が膣に埋没してきて処女膜が悲鳴を上げたのも、それが音を立てて
引き裂かれたのも、未通だった膣が固くて太い努のペニスによって無理やり押し広げられて
いったのも、それらすべてをまるでスローモーション映画を見るように体感していった。
人は自分の身に危機が迫った時、時間が止まったように感じるものなのだ。
『ウウゥゥゥ、お腹が…』
こずえが始めに感じたのは、破瓜の痛みよりも、膣を内側から圧迫されるというこれまで
経験した事の無い苦しさだった。痛みに関しては脚を攣った時の方がよほど耐え難かった。
その苦しみがこずえに、努が今、自分の中に挿入っているのだという事を実感させる。
『努君がわたしの中に…
わたし、もうバージンじゃなくなっちゃったのね…』
こずえの瞳が涙に滲んだ。
だが、努はこずえが感傷に浸るのを許さず抽挿を始めた。
「努君…待って…まだ苦しいの…」
「ごめんこずえ君、君があんまり気持ちいいから、止められないよ!」
「そんな…ンンッ、奥に、当たって…お願い、そんなに強く、しないで」
深々と抽挿を繰り返す努のペニスが膣を抉り子宮を叩いて、こずえを呻かせた。
こずえの手がシーツをきつく掴む。だが、やがてそんな苦しみも破られて間もない処女膜の
傷の疼きすらもいつしか感じなくなっていき、こずえの肉体は努を受け入れることに悦びを
覚えていった。
こずえを快感の高波が次々と襲う。その官能の嵐に流されそうな自分が恐くてこずえは努に
しがみ付いた。
「こ、こずえ君ッ! ウウッ!」
限界の近づいた努はこずえをきつく抱き締め、此処を先途と腰を打ち付けた。
努の腰が震え、こずえの中でペニスが膨れてどくどくと精液を噴き出す。
「ツトムクンッ! アッアアアアアアア!」
努と同時に絶頂を迎えたこずえは叫びを上げ、努の背中に赤い爪痕をつけた。
ペニスから精液をしぼり取っていた膣の痙攣もやがて止んで、努に絡み付いていたこずえの
手足が解けて力尽きたようにベッドの上に落ちた。
息を喘がせながら努がこずえの上から退くと、同じように息を喘がせてあられもなく体を
開いているこずえのペニスを抜かれたばかりの膣口から鮮血の混じった精液が溢れ出た。
『わたし、本当に、努君と…セックス、しちゃったんだ…』
こずえには無理やり処女を奪われてしまった事が悲しかったのか、それとも努と結ばれた
事が嬉しかったのか、そのどちらなのかよく解らなかった。だが、セックスの快楽を知って
しまった自分がもう以前の自分には戻れないであろう事だけは解る。
『これからわたし、どうなっちゃうの…』
こずえは不安に震える肩を抱いて体を丸めた。
そんなこずえに努は背中から寄り添い乳房を探る。こずえの尻に再び固くなったペニスが
当たった。努の若い性欲はまだまだこずえを欲して止まなかったのだ。
こずえを腹ばいにさせて背中に伸し掛かった努がペニスを挿入すると、一度道をつけられた
こずえの膣はまだたったの二度目だというのに、まるでそうされることが当たり前のように
容易く受け入れていった。
こずえの腕を両脇から固めて乳房を掴み、うなじを吸いながらゆっくり抽挿を始めた努は、
密着させたこずえの尻に下腹部を背中に胸を擦り付け、その下で甘い息を喘がせるこずえを
五感のすべてで味わっていく。
上から押さえ付けられて身動きもままならない中、肉体を内側から外側から貪られていく
こずえの姿は、傍から見ればレイプされているようにしか見えなかっただろう。
だが、こずえにはそれが努に包まれているように感じられ、伸し掛かる努の体の重みにすら
快感を覚えた。
『ああ…わたし、努君に何もかも…
わたし、もう、努君の物なんだわ…
でも、いいの…努君が悦んでくれるなら、わたしもうれしいの…』
やがて尻を持ち上げられてより激しく抽挿されだすと、こずえは自らも腰を使い始めた。
そしてその次も、そのまた次も、自分の中の女に目覚めたこずえは何度も何度も努の求めに
応えていった。
青い性の趣くままにお互いを求め合い、精根尽き果てて体を重ねる二人を窓の夕日が赤く
染めた。
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