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レディ・ペリーヌ物語 6



〜 レディ・ペリーヌ物語 6 〜

【 旅の続き ―イタリアでのいくつかの出来事 その3 中編― 】


 しばらくして手荒くされて熱を帯びた乳首が夜風に吹かれてヒヤリとするのを感じられた
お嬢様は、ご自分にのしかかっていた重みがいつの間にか無くなっていることに気付かれ、 
半身を起こしてマルセルを見ると、足許に立っていた少年が困ったような顔をしてズボンの
前を両手で押さえていました。
「マルセル? どうしたの?」
「な、なんでもないよ」
「なんでもないって…そこ、痛いの?」
「痛いっていうか、その…チンチンが、ちょっと…」
「チン、チン? それって、なあに?」
「チンチンは…チンチンだよ、何って言われても…」
 それきり、いくら聞いてもマルセルはもじもじするばかりで要領を得ませんでした。
「いいから手をどけなさいマルセル、わたしが調べてあげるから」
 夜の森になら如何にも居そうな、毒虫にでも刺されたのかしらと心配されたペリーヌ様に
強く言われて、マルセルがしぶしぶ両手を退けると、ズボンの股の所が内から圧迫されて、
見たことがないくらい膨らんでいました。

『まあ大変! こんなに腫れあがってるじゃない!』
 ペリーヌ様がマルセルの股間にそっと手の平を添えてみると、少年のズボンの内のそれは
パンパンに張り詰めていて熱も感じられました。
『こんなになって、本当に痛くないの?
 でも、これって、何なのかしら?…』
 お嬢様がもう少し手の平を押し付けると、その固いものの輪郭がズボンごしにも伝わって
きて、それは少年の股の付け根まで続きそこから生えているようでした。そして、そうして
さすっている間にそれがビクンと動きました。
『アッ、これって…やだ、じゃあ、マルセルが言ってたチンチンって!?』
 そう、このようにご自分から手で触れたことこそはございませんでしたが、ペリーヌ様は
その感触をすでによくご存知だったのです。
 その熱い固まりが何であるのかに思い至られた瞬間、ビクッと手をお離しになり、お顔を
赤められたお嬢様は、ご自分がとんでもない勘違いをされていたことに気付かれましたが、
それでも、マルセルのような大人には程遠い年下の男の子のものがそのようになるなどとは
にわかに信じられませんでした。

『ウソッ…マルセルの、本当にあんなふうになってるの?!』
「ね、ねえ、マルセルのチ…おチンチン、わたしに見せてみて」
「えー、でも…」
「痛いの、治したいでしょ?」
「…うん…わかったよ、お姉ちゃん」
 マルセルが下穿きごとズボンをずり下ろすと、その内で窮屈そうにしていた少年のものが
お嬢様の目の前へ弾け出てきました。
 それは、過日パニーニ売りによって犯される直前に自慢げに見せ付けられた、娼婦相手に
使い込まれて赤黒く焼け、どこか不潔で嫌悪感を催させたものとは違い、うっすらとピンク
がかって雁首が包皮からほぼ剥けていてもくびれがあまり目立たない、いかにも初心なもの
でしたが、ツンと反り上がったその形が示す意味は明らかでございました。

『まあ! 本当、だったのね…
 でも、これがこんなふうになるのって、大人の男(ひと)だけじゃないの?…』
『お姉ちゃんがおいらのチンチン見て、ビックリしてる…
 おいらの、どうなっちまったんだろう?』
 共に戸惑いを覚えた少年と少女は沈黙に包まれます。こんな時、年上であられるご自分が
マルセルに何か言ってあげなければと思われながらも、さまざまな思いがお心の中を過り、
ペリーヌ様はなかなか口をお開きになることができませんでした。
『マルセルも、やっぱりあんなコト、したいの?
 ううん、マルセルはまだ子どもだもの、そんなはず、ないわよね?…
 でも…だったらなんでこんなことに…どうしてなの?』
「お姉ちゃん?…あっ、触っちゃやだよぅ」
「いいからマルセル、わたしにちゃんと調べさせて」
 ペリーヌ様が恐る恐る少年に触れられと、固く張り詰めた熱いそれはピクピクと震えて、
大きさでは大人に及ばぬものの十分に勃起しておりました。
そして、これはお嬢様にはお知りようも無い事ではございましたが、その大きさにしても、
マルセルのそれは父親に似て早熟で、同じ年頃の少年達と比べるとかなり大きいものだった
のでございます。

『マルセルの、本当に大人の男(ひと)みたいになってる…
 かわいそうに、こんなにパンパンに腫れて…このままじゃつらいんでしょうね…
 きっと、まだ子どものマルセルには、どうすればいいか分からないんだわ…
 だけど、わたしなら……でも……
 女の子の方からあんなコト、してもいいの?…』
 ペリーヌ様には、もう少し経てば自然に訪れるはずだった春の目覚めに少年を誘ったのが
お嬢様ご自身だったというご自覚はありませんでしたが、初めての性の発露に戸惑いそれを
どう開放したらいいのか解らずに、切なそうにしているマルセルの顔を見ればそんな逡巡も
吹き飛んで、心優しいお嬢様はご自分がなんとかしてあげたいと思われました。
そして、この時のペリーヌ様がお知りになる限り、その方法はたった一つしか無かったので
ございます。

『いいわ、約束したんだもの、わたしがマルセルを治してあげる
 マルセルのためだもの、それでいいのよね、お母さん…』
「ね、ねえ、お姉ちゃん、だまってないで、何か言っておくれよ
まさかおいら、変な病気になったんじゃないよね?」
「病気?…」
『病気だなんて…やっぱりマルセル、まだ何も知らないんだわ』
「ううん、これはそういうんじゃないの、だから安心して」
「でも、おいらのチンチン、さっきからちっとも元に戻らないよ」
「大丈夫、わたしになら治してあげられるから」
『そう、女の子のわたしになら…ううん、女の子のわたしにしかできないんだわ』
「その代わり、これからすることは、誰にも内緒にするのよ」

 マルセルの前に立ち上がられたペリーヌ様がドロワーズの腰帯部分に付いていたリボンの
両端を摘んで結び目を解かれると、ドロワーズの正面の布地に切れ目がスッと走りました。
お嬢様のドロワーズは股の前から後ろにかけて全く縫い合わされておらず、この一見ただの
リボン飾りのように見えていたのは実は留め紐で、後ろに付いている留め紐も解くと完全に
二つに別れるようになっていたのでございます。
このような造りの物は欧州ではすでに廃れて久しかったのですが、お嬢様のドロワーズは、
ご自身も印度人のお婆様から欧風な物として与えられていた伝統的なスタイルを踏襲して、
マリ様が手ずから縫ってくださった物でした
 ペリーヌ様は、ほんの少しの間ためらいをお見せになられた後、ドロワーズの前を開いて
いかれます。
「お姉ちゃん、何をしてるの?…エッ!?」
「目をそらさないで、マルセル
マルセルのおチンチン、見たんですもの…今度はわたしの番よ」
 留め紐を手挟むペリーヌ様の両手が少年の目の前で左右に引かれていくにつれ、お嬢様の
下腹部を覆っていた布の隙間がクレバスが割れるように三角に拡がっていき、秘密の花園が
露わになっていきます。

 とうとうドロワーズの前を完全に開き切られたお嬢様は、女の子のそんな所を見て本当に
良いのかと迷いながらも、魅せられたようにそこから目が離せなくなったマルセルの視線が
痛いほど感じられ、男の子にご自分のもはや無垢とはいえない女の部分を、それもこれまで
のように普通ではない状況で他にどうしようもなかったのとは違い、今回は自らのご意思で
お見せになられているのだと思うと、恥ずかしくて涙が出てきてしまいそうでした。
『しっかりするのよペリーヌ、自分で決めたことでしょう?』
 お嬢様は再びご自分を励まされ何でもない風を装われようとされましたが、やはり緊張は
隠し切れません。お嬢様が震えそうになる手を思わず固く握り締められると、ドロワーズの
縁が股に食い込んで、トリエステでまだ生えそろってもいなかった若草をすっかり剃られて
一点の蔭りもない童女のような恥丘を一層際立たせました。
「ど、どお…マルセル、ちゃんと、見える?」
「う、うん、見えるよ、お姉ちゃん」
「これが、女の子よ…女の子のここ、男の子と違うでしょ?」
「そうだね、チンチンないし、ぜんぜん違うや…
だけど、お姉ちゃんの見ても、おいらの、ちっとも治らないよ?」
「そうね、見るだけじゃ、だめなの…
でも、わたしに任せてくれれば、きっと治るわ」

 マルセルに背中を向けられたペリーヌ様は、ドロワーズを下ろされると、それを男の子の
目に晒したままでおくに忍びなく、先ほど畳んでおいた寝間着の下に隠されます。
すでにすべてを曝け出され、これからお体を許されようという時、今さらそんなことをして
何ほどの意味があると思われるかもしれませんが、少女の心とはそういうものなのです。
 ですが、その時、今もってご自分が女であるという認識にお疎く、その肉体が殿方の目に
どう映るかなどと思いを巡らすには幼すぎたお嬢様は、そんな姿勢をとられたならばきっと
情欲を催させずにはおかない、あられもないお姿をお見せになられていたことに気付かれて
いらっしゃいませんでした。
『女の子の股って、本当に何もないや…』
 初めにペリーヌ様の秘部を垣間見たマルセルの印象はそのようなものでございましたが、
お嬢様が立ったまま腰を曲げてドロワーズを地面に置いた寝間着の下に隠そうとされると、
突き出されたお尻が月明りに照らし出されて、股の間にぷっくりと盛り上がった恥丘が目に
付きました。縦にひとすじ割れ目が刻まれて、水蜜桃のように見えるそれは、ペリーヌ様の
尻たぶよりもなお柔らかそうでした
『おいらのと、ぜんぜん違うけど…これ、何だろ? 
 前から見た時はよく分かんなかったけど、何も無いわけじゃなかったんだ…
 真ん中で割れてる…さっきのお姉ちゃんの下穿きみたいに、開けるのかな?
 中はどうなってるんだろう? 中に何があるのかな?』
 それが、自分がこれから味わうことになる、たとえようもなく甘い果実であることなど、
少年はまだ露ほども知りませんでしたが、それを見ている内に、自分の股間のものがさらに
反り上がっていくのを感じました。

 やがてドロワーズを隠し終わったペリーヌ様は、少年にも服を脱ぐよう促して、お互いに
一糸まとわぬ姿で向かい合います。
「お姉ちゃん…」
「隠さなくてもいいのよ、マルセル、男の子の…おチンチンが、そんなふうになるのって、
ちっとも変なことじゃないの」
「そう、なの?」
「ええ、だって、そんなの、わたし、もう何遍も見たことがあるんだから」
「そうなんだ…おいら、こんなの初めてで…ほんとに元に戻るの?」
「それをこれから教えてあげるから、マルセル、わたしの言うとおりにするのよ」
「うん、わかった」
「じゃあ、始めに聞くけど、男の子のお股にはおチンチンがあるけど、女の子の同じとこに
あるのが何だか、マルセルは知ってる?」
「えーと、たしか…そうだ、マンコ! マンコって言うんだったっけ」
「マン、コ?
お母さんは『女の子の大事なところ』っておっしゃるんだけど、男の子ってそう呼ぶの?」
「うん、そうだよ…だけど、チンチンとはぜんぜん違うんだね?
マンコって、よく分かんないや…」
「そうね、男の子と女の子は違ってるの、女の子の…おマンコにはね…穴が、あるの」
「え? ほんとにかい?!」
「ええ、そうよ…どうしてだか、分かる?」
「う〜ん…分かんないや」
「それはね…男の子のおチンチンを入れるためなの
そしてね、男の子がそういうことをしたくなると、おチンチンが今のマルセルみたいになる
んだわ」
「えぇー、おいら、そんなこと…」
「マルセルは初めてだから、きっと自分でも分からないのよ
だけど、そうしないと、マルセルのおチンチン、元に戻らないの」
「だってそこって、お姉ちゃんの大事なとこなんだろ? そんなことして大丈夫なの?」
「わたしを心配してくれるの?…マルセル、やさしいのね…
ねえ、マルセル、マルセルはわたしのこと、好き?」
「うん、おいら、お姉ちゃんのこと、大好きだよ!」
「まあ! ウフフフ…わたしもマルセルが好きよ
これからすることは、好きな相手とすることなんだって、前にお母さんがおっしゃってたの
ね、だから、マルセルは、そんな心配しなくていいの」

「マルセル、来て…」
 ペリーヌ様が草むらの上にお身体を仰向けられて股を大きく開かれると、マルセルは膝を
ついてその間ににじり寄ります。
「ここに…ここに、マルセルのおチンチンを…入れるの」
「ここって、どこ?」
「あ…そ、そうよね、マルセルはまだ……
いいわ…ちゃんとわたしが教えてあげる…」
 そうおっしゃられて、立てていらした膝を左右に倒し、死んだふりをしたカエルのような
あられもない姿勢をとられたペリーヌ様は、閉じていた割れ目に両側から指先を添えると、
ためらいがちに花園の門を開かれていきました。
 夜露に濡れたようにしっとりした内側の花弁が外気に触れてヒンヤリする感覚は如何にも
無防備に感じられ、今、本来隠されるべき陰花を自らの手で男の子の目に晒しているという
ことをいやがうえにも実感されたお嬢様は、ご自分の花園に注がれるマルセルの視線に耐え
かねて顔を夜空へ向けられます。雲ひとつ無いそこにはお嬢様の裸身を煌々と照らす満月が
懸かり、お嬢様がこれからなされようとしていることを見守っていました。
『お願い、お月様、そんなに見詰めないで…』

 けれど、そうまでされても、お嬢様の愛の泉は淑やかにその入口を隠したままでした。
「穴ってどこなの? そんなの見えないよ?」
「そう、なの?……
だったら、マルセル、自分で探してみて」
 お嬢様に手を取られて花園に導かれた少年の指が花弁を掻き分けていきました。
「このびらびらしたの、とっても柔らかいんだね、チンチンの皮みたいだ…
あ、ここかい?」
「ンッ! そこじゃないわ、もう少し下よ」
 もし今、ご自分の指で入口を開いて示せたら簡単でしたでしょうが、いくらマルセルの為
とはいえ、そんな事はペリーヌ様にはとてもできませんでした。
こんな時、お嬢様の肉体を通り過ぎたあの三人の殿方がお嬢様の愛の泉の在り処を苦もなく
探り出せたことを思い起こすと、いくら性器を勃起させたとはいえ、やはりマルセルはまだ
子供なのだとお嬢様は思いました。
 そう、人は、人のみが持つという魂を自ら努力して高めていかなければならないのと同じ
ように、人の肉体もまた、愛を深める為にはその技巧を研く必要があったのです。そして、
それはマルセルのみならず、未だ幼いペリーヌ様にも当てはまることでございました。

「アッ、あった! あったよお姉ちゃん!」
「ンンッ…そう、そこよ、そこが、おチンチンを入れるとこなの」
「へぇー、ホントにマンコには穴があったんだね? 
中がヌルヌルしてて…すごいや、おいらの指、ぜんぶ入っちゃった!
あれ? ねえ、お姉ちゃん、女の子の穴ってみんなこうなの?
中をこすると、コリコリって指が引っかかるんだ
これって、なんなの?」
「そ、そんなの、知らないわ」
「自分のなのに知らないの?
じゃあさ、お姉ちゃん、お姉ちゃんのマンコの中、おいらが調べてみてもいい?」
「え?…だ、だめよマルセル、そんなのッ」
「お姉ちゃんだって、さっき、おいらのチンチン調べたじゃないか」
「どうしても?…だったら…いいわ」
 少年の性の高ぶりを自らの肉体でもって解き放つ決意をすでにされていたペリーヌ様は、
もう少し恥ずかしさを我慢されればそれが果たせるとお思いになられて、マルセルの望みを
受け入れられたのでございますが、それによってお嬢様は新たな性感に目覚められることと
なられたのでございます。
 ご兄弟をお持ちでいらっしゃらないペリーヌ様がご存知なかったのも無理はございません
でしたが、なべて男の子というものは好奇心の塊と申せ、どんなに危ないと言い聞かせても
洞窟があればそれを探検したがり、初めて見たものがどうなっているのか、そのありようが
隠されていればいるほど、それを確かめたがるものなのです。
ですから男の子とはまるで違っているお嬢様の秘められた部分は、少年を惹きつけるに足る
すべてが備わっていたと言えるでしょう。
 そして、そこに触れられるのが女の子にとってどれほど恥ずかしいことなのかなど、まだ
知らない少年の手に容赦はございませんでした。

 お顔を両手で隠されていらしたお嬢様が、膣に挿されていた指が抜かれていくを感じて、
ほっと息をつかれたのも束の間、その指は第一関節を中に残したまま最後までは抜かれず、
その上さらにもう片方の人差指まで挿し込まれてしまいます。
少年が何をしようとしているのかペリーヌ様が不安に思われる間もあらばこそ、マルセルが
かけた指先を左右に引っ張り、ヒリヒリした痛みにお嬢様が呻くまで入り口の縁を張り詰め
させていくと、あんなに小さく思われた入り口がみるみる拡がっていき、そこはずいぶんと
伸び縮みするものなのだと分かり、これなら2本の指を奥まで挿れても大丈夫そうでした。
 改めて挿し直した人差指と中指とで中を撫で回し、少年がお嬢様の秘部に穿たれた洞窟を
探検していくと、初めに感じたとおり、そこにはネットリと絡み付いてくるヒダが幾重にも
連なり、奥まで続いていました。
ここも入り口と同じでやはり柔らかいのだろうかと、そう思った少年が指をくねらせると、
抵抗はあるもののその動きに合わせて拡がったり窄まったりしました。
 あとは、女の子の穴がどれくらい奥まで続いているのか、それを確かめるのみでしたが、
中のヒダヒダを掻き分けて根元まで挿れても少年の指は行き止まりまで届かず、そうなると
余計にそれを知りたくなったマルセルは、衝き立てる指にさらに力を込めていきます。
そうしてマルセルが、グッ、ググッとお嬢様の恥丘を圧し潰すようにして指を潜り込ませて
いくと、ようやく奥まで届きました。

 これで、マルセルにも女の子の穴の中がどうなっているのかが大体分かり、その好奇心は
満足させられたかに見えましたが、少年はまた別のことが気になってしまいます。
それまではペリーヌ様の膣を調べるのに夢中で気付きませんでしたが、少年が指を衝き挿す
たびにお嬢様の唇からは抑えようとしても抑えきれない甘い吐息が洩れるようになっていた
のです。
 その声を聞くと、マルセルはどうしてだか腰のあたりがむずむずしてくるのを感じます。
そして、それをもっと聞きたいと…いいえ、それだけではなく、そんな声が出てしまうのを
恥ずかしがられて耐えていらっしゃるように見えるお嬢様から、楽器を自在に弾くように、
思う存分引き出したいと欲するようになりました。
それは、もう単なる子供の好奇心を超えて、女を自分の思うままに支配したいという、男の
本能そのものといえたでしょう。
 少年の指の動きはますます早くなり、そうしている間にも愛の泉からはいよいよ蜜が溢れ
出て、ペリーヌ様の肉体に湿った音を奏でさせます。

 ジュプッ、ヌチュッ、ジュブッ、ニチャッ……
 ご自分が殿方に貫かれた時と同じ音が、密着し絡み合う肉体に遮られてくぐもらない分、
よりはっきりと聞こえてきて、ご自身の秘部がそんないやらしい音をたて、それを間近から
マルセルに聴かれているのだと思うと、ペリーヌ様のお顔は耳たぶまで熱くなられます。
 まだ真実の愛に巡り合われていらっしゃらなかったお嬢様も、いずれ出会われる恋人との
睦事の中で、愛の悦びをいっそう高める為にご自分からもご奉仕されるようになられるので
しょうが、今はまだこのような愛の戯れに慣れていらっしゃらなくて、感じやすいお身体が
それによって反応してしまうのをとても恥ずかしく思われ、せめて淫らな声だけは出すまい
と必死に堪えていらっしゃいました。
けれども、敢えてそうはさせまいとする少年に膣内を掻き回されては、それもままならず、
マルセルの調律を受けるお嬢様の喘ぎは夜の湖畔の静けさの中へと忍びやかに吸い込まれて
いきます。

 そうしている内に、少年に他とは感触が異なるザラついた部分を膣の中で見つけられて、
そこを擦られていると、ペリーヌ様は腰がふわふわと浮くような心もとない感覚に襲われ、
その感覚はどんどん強くなっていきます。
そして、このままだとご自分のお身体がご自分のものではなくなってどこかへ飛んでいって
しまいそうな気がして、お嬢様は急に怖くなられました。
「マ、マルセル…お願い…もう、それは止めて…」
 ペリーヌ様の少しかすれた声を聞いて我に返ったマルセルが顔を上げると、両腕でお顔を
隠されたお嬢様が忙しなく肩で息をされていらっしゃいました。
「お姉ちゃん、どうしたの?…痛かった?」
「違うの…ただ、ちょっと…ううん、なんでもないわ
ねえ、マルセル、場所は…もう分かったんでしょう?
だったら、早くそこに…あなたのおチンチン…入れてちょうだい」
『そうすれば、マルセルのおチンチン、元に戻せるんだわ
 約束したんだもの、少しくらい痛くたって、今の変な感じに比べればなんでもないわ』
「お姉ちゃん、ほんとにここに、おいらのチンチンを入れるの?
ほんとにそんなことして、大丈夫なの?」
 マルセルがそう心配したのも無理はありません。なにしろお嬢様の秘部を弄ってそこから
匂い立つ女の匂いを嗅いでいる間に、少年の性器はさらに大きくなり包皮もすっかり剥けて
今では完全に大人と同じ形となって、自分のものだとは信じられないくらいに強張りきって
いたからです。
「そんなこと、マルセルは心配しなくてもいいの
女の子って、そういうふうにできてるんだわ…」
「うん…わかったよ、お姉ちゃん…」

『ンッ! マルセルのが…』
 ペリーヌ様の上にマルセルが覆い被さり、放たれるのを待つばかりに番えられた愛の矢が
膣の入り口に押し当てられた瞬間、すでに三人の殿方を受け入れられていたとはいえ、愛の
営みとは程遠い初体験がもたらした破瓜の痛みや、いわれのない罪で手篭めにされて未熟な
膣の浅い底を思う存分突き上げられた時の苦しみ、気絶させられてご自分が何者に犯されて
しまったのかも分からなかった時の恐怖、それらがどうしても脳裏に甦ってきて、お嬢様は
思わず身を固くされました。
 そうしたペリーヌ様の見せた緊張と、穂先に直接伝わってくる膣口の狭まりを押し広げて
いく感触が、少年にも何故自分がそう思うのかはまだ分かりませんでしたが、今、お嬢様と
しようとしている事は、本来こんな形ですべきでない何か特別な意味を持っているように、
マルセルに思わせました。
それだのに、それを許そうとなさるペリーヌ様は、やはり自分の為に無理をしているのでは
ないか…出会ってからさほど長くもない旅の中で、マリ様達母娘が相手を思いやっての嘘を
つける人達だということを感じ取っていた少年にはそう思えて、それ以上の挿入を躊躇わせ
ます。
『マルセル、どうして?…わたしが辛がってるみたいに見えたの?
 ううん…そうかもしれない…でも、いいの…いいのよ、マルセル』
 ペリーヌ様が、マルセルの、というよりご自身の迷いを断ち切るように相手の腰に両脚を
絡げて引き寄せると、指で十分に解されていたおかげでしょうか、恐れていたような痛みも
無く少年はお嬢様の中にするりと入って来ました。
こうして月影の中でお互いの体を一つに重ねた少女と少年は姉弟のような関係を越えたので
ございます。

 初めて挿入を果たしたマルセルは、痛いほど膨れ上がっていた自分の性器がペリーヌ様の
体内に根元まで一気に突き刺さってしまいびっくりしましたが、少年の驚きはそれだけでは
終わりませんでした。自分を受け入れたお嬢様の膣がそれを締め付けてきたのです。
けれどもそれは、けして嫌なものではなく、それどころかとても気持ちが良いものでした。
 そして、一方のペリーヌ様も、我が身ながら女体の不思議さに驚かれていました。
それは、大人のものを挿入された時の息が詰まるほどの圧迫感こそないものの、それよりも
すいぶん小さいはずなのに、下腹部がマルセルのもので満たされているように感じるのは、
挿入してくる殿方に合わせてご自分の膣が自在に形を変えているように思えたからです。
だとしてもそのことは、先ほどご自身が『女の子って、そういうふうにできてるんだわ』と
何気なくお口にされたお言葉が図らずも真実であったということに過ぎないはずでしたが、
お嬢様にはそれが急にもっと別の意味を持ってしまったように思えてきました。

 エドモン様ただお一人を良人として敬い、愛を育んでこられたマリ様に幼い頃から憧れ、
ご自分もいつかそんな真実の愛人と巡り合うことを夢見ていらしたペリーヌ様でしたのに、
お父様の庇護を失われてから三ヶ月も経たぬ内に、そんな愛とは無縁な形で、今もこうして
四人目の殿方、とも申せませんが異性を受け入れてしまったご自分が、そういう宿星の下に
生まれたような気がしてならなかったのです。
ご自分に課せられたそのような運命が、これからも数多の殿方にその肉体を通り過ぎさせて
いく予感がして物悲しくなられたお嬢様は、お心の支えを求めるように少年の背中にしがみ
付かれました。
『ああ、おじい様…おじい様に早くお会いしたい…
 おじい様とお母さんと、そして、わたし…家族三人で一緒に暮らせるようになれたなら、
 きっと幸せになれるわ』

「お姉ちゃん、ねえ、お姉ちゃんったら!
そんなに強く抱きついちゃ、苦しいよ」
「え?…あ、ごめんね、マルセル」
「お姉ちゃん、泣いてるの?…やっぱり、痛いの?
だったら、もう止めようよ」
「ううん、違うの…マルセルのせいじゃないの…ただ……
それに、あなたの…まだ腫れたままじゃない
それとも、女の子とこんなことするの、いや?」
「そんなこと、ないよ
お姉ちゃんの中、あったかくて、チンチンがぎゅってされて、気持ちいいんだ…だけど…
だけど、お姉ちゃんに入ってから、おいらの、さっきよりもっと腫れちゃったみたいなんだ
これ以上腫れたら、おいら、どうなっちまうんだろ…」
『おチンチンって、女の子のここに入れると、そんなに気持ちいいものなの?
 だからだったのね…それで男の人って…
 でも、それだけじゃだめなの? どうしてマルセルの、まだ元に戻らないの?
 思い出すのよペリーヌ、あの人たちがどうしてたかを……
 そうだわ、あの人たち、入れただけじゃなくって…
 ああすると、きっと、もっと気持ちいいんだわ…
 そして、最後に、わたしの中に…』
「分かったわマルセル、入れるだけじゃ、だめだったんだわ
マルセルは、おチンチンを使って、もっと気持ちよくならなきゃいけないの
そうすれば、中に溜まっていたものが吐き出されて、腫れがひくんだわ」
「もっと気持ちよくって?
おいら、どうすればいいの?」
「それはね…」

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