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マサイの小屋にて 中篇

マサイの小屋にて 中編

〜 承前 〜

 少女が初めて性を知ったのは、ヌディへの旅の途中で子供たちに休憩を取らせている間、テンボが道を確かめるため一行からちょっと離れた隙に、彼が密猟の証拠として奪った偽の動物輸出許可書を取り返そうと追って来ていた密猟者たちによってジャッキーたちが捕らえられてしまった、このマサイの小屋に立ち寄るほんの4、5日前のことでした。
 密猟者のマイケルは、その場にいなかったテンボをおびき寄せるのに、彼らが得意とする生け捕り法、囮の動物を鳴かせて仲間を呼び寄せて捕まえるデコイ猟の囮として少女の服を剥ぎ取り、姿は見えなくても近くで様子をうかがっているに違いないテンボに向けて、これ見よがしにその無垢な肉体を玩んでいきました。


【旧名劇お絵描き掲示板No.357 by Tak】

 同じ学校のクラスメイトの男の子が見ている前で全裸にされた少女は、前を隠しようにも後ろ手に縛られていてはどうすることもできず、せめてそこだけは見られまいとするように股をぎゅっと閉じますが、マイケルは少女の羞恥心をより煽らせようとして膝の上に乗せた彼女の両脚を大きく開かせたのみならず、女の子の秘密の部分を守っている陰裂を広げて、その内部までも白日の下に晒させました。
 物心がついてからは決して異性には見せた事の無い部分を、手を伸ばせば届きそうな程の近くから男の子に見られたジャッキーは、白い肌の上に目立つ淡いピンクの乳首とそれより濃い肉色の秘部に目を吸い寄せられたまま、呆けたように目を丸くしているミッキーの姿を消したいとでも言うように固く瞼を閉じました。
けれど、いくら視界を閉ざしても男の子の生唾を呑込む音まで締め出すことはできなくて、もう見ないでという少女の願いも空しく、自分の女の子の部分に釘付けになったミッキーの視線が今もそこを舐めるように見詰めているのが判ってしまい、まるで本当に触られているような錯覚を少女に与えます。

 そんな子供たちの様子を初めは面白がっていた密猟者でしたが、もちろんこんな手ぬるい事でジャッキーが音を上げるとは思っておらず、マイケルは恐怖に戦く鼠を猫がいたぶるのにも似てそれを楽しみながら、さらに少女を辱しめていきます。
 男は抵抗できない少女の小さな乳房を押し潰さんばかりに鷲掴み、何ものの挿入も受けた事の無い膣をいきなり指で突いて、性的な部分に無理やり触れられる嫌悪感と苦痛を少女に与えて泣き叫ばせようとしましたが、男の思惑を察していたジャッキーは必死にその淫らな仕打ちに耐えていました。
 こうしてなかなか思い通りにならないジャッキーに業を煮やしたマイケルは、膣ばかりかもっと恥ずかしい部分にまでも指を突き込み、2つの秘恥穴を同時に責め立てられた少女はとうとう堪らなくなってテンボに助けを求めてしまいます。

 密猟者はねらい通りに姿を現したテンボに偽許可証を渡せと迫りますが、こうなることを予想した彼はそれを隠してきていて、いくら殴られようが頑として言うことを聞きません。
そこで密猟者のマイケルは、あれほど恥ずかしい目に合わせてもなかなか泣き出さなかった少女が痛めつけられるテンボを心配して泣き叫ぶのを目にして、悪知恵を働かせたのです。
 テンボを木に括り付けて身動きできなくした密猟者は、黒人のテンボが白人少女を犯したともなれば密猟のことを役人に訴えることもできなくなるだろうからと、ジャッキーが自分からテンボとセックスをすれば見逃してやると言います。

 けれども、もちろんそれは嘘で、少女にそんな事をさせるぐらいならテンボは偽許可証を差し出すだろう、というのが男の魂胆でした。
 この時のテンボの苦悩はいかばかりだったでしょう。しかし、証拠の品を渡してしまえば密輸の秘密を知っている自分ばかりか子供たちの命を奪うことさえ厭わない、マイケルとはそんな悪党であることをよく知っていた彼に成す術はありませんでした。
 密猟者の指図に従って下穿きの中から露出させたテンボの陰茎は、少女が見たことがある裸ん坊で水遊びをしていた小さな男の子のものとは全く違い、いまだ勃起すらしていないというのにあまりにも大きなものでした。それでも彼女の小さな口には余るものを一生懸命に頬張って自らの処女を奪うそれの準備を終らせたジャッキーはマイケルの命じるままに、その上に跨っていきます。
 天を衝くそれはまるで貫いた傷口を抉るかえしの付いた銛の穂先のような禍々しい形状に怒張していて、これからそれに貫かれるのだと思うと恐怖を禁じえませんでしたが、よもやこれ以上はテンボも口をつぐんではいられまいと高を括っていた密猟者たちの前で、危険を冒してまで自分を助けに来てくれたテンボを救うためにジャッキーは処女を捧げていったのです。

 テンボに心配をかけまいとして懸命に破瓜の痛みに耐えるジャッキーがすがるように彼の首に回した細い腕は震え、顔を持たせかけた彼の胸にかけられる喘ぎが、少女の受けている苦痛がどんなに大きいかを物語っていました。
 自らの陰茎が赤ん坊の頃から知っている少女の未熟な膣を無慈悲にこじ開けていく感触が彼の心を苛み、できるなら今すぐにそれを萎えさせられたらと思うテンボでしたが、少女のきつい膣に締め付けられているそれは、その意思に反して萎えるどころかかえって怒張していってジャッキーをますます苦しめてしまうのを止めようもなく、せめて彼女の体内に精を放たないようにすることしか彼にはできません。
 やがて少女を刺し貫いていった陰茎は膣の一番奥に当たりましたが、まだ幼い少女の浅い膣が受け入れられたのは、大人の長大な陰茎のやっと半分ほどでしかありませんでした。
それなのに少女の身体は自らの重みでさらに下へ沈んでいき、ますます中にめり込んでくる陰茎によって子宮が突き上げられる新たな苦痛に少女は思わずうめきます。
 このままではお腹が突き破られるかもしれないという恐怖にかられた少女は必死に自分の身体を支えようとしたのですが、しかし、これまでの行為に耐えるだけですでに全ての力を使い果たしていた彼女にはもはや一片の力も残されておらず、いや増す苦痛の中でとうとうジャッキーは気を失ったのでした

 ジャッキーたちを探していたクランクショウ博士を乗せたマザーグース号が現れたのは、計略がご破算になって鼻白んだマイケルをよそに、同じ密猟者仲間でも多少は人間味のあるジョンが、ジャッキーがいつまでも膣を貫かれたままでは可哀想だと思ってテンボの上から退かせ、横たわらせた身体に服をかけてやったところでした。
テンボが縛られているのを見た博士は上空から銃を放ち、マザーグース号を地上すれすれに飛ばせて密猟者たちを追い払います。
 着陸した博士は裸同然だったジャッキーを見て密猟者たちが少女に何かひどい事をしたのではないかと心配しますが、ただでさえテンボが自分を誘拐したのだと警察から誤解されているのを知っていた彼女は、これ以上彼の立場を悪くするのを避ける為、あんな事があった後だというのに気丈にも平気を装います。そしてジャッキーを連れて帰ろうとする博士に、二人乗りのマザーグース号では一人しか運べないのだから、怪我をしているミッキーを先に連れていってと頼みます。
 長い捜索の末にようやく発見できたジャッキーを一刻も早く連れ帰って少女の両親を安心させたいのは山々でしたが、事情が事情だけに、彼女の言うとおりにするしかないと諦めた博士は再会を約して飛び立って行きました。

 二人ぼっちになって、少女の身体を気遣うテンボに下腹部を手当てされるジャッキーは、あの時は無我夢中でしたが、身体にいやらしい事をされた挙句、強制されたとはいえ、自ら進んでセックスをし、処女を喪失する、その一部始終を、男たちに、密猟者たちはおろか、同じ学校に通う男子にまでも見られていたのを今更ながら思い出し、身が震えます。
 そして、今、テンボが自分の性器を間近に見詰め、そこに触れているのです。
普通なら、いくら相手が自分の事を心配してそうしてくれると解っていても、そのあまりの恥ずかしさから、男の人にそんな事をされるのを少女は拒絶した事でしょう。
 けれど二人きりになってそれまで張っていた気が抜けたのもあり、ありえない状況の中で初体験をしたばかりの少女にはどこか現実感が薄く、相手に全てを任せているジャッキーはぼんやりとまとまりのつかない考えを巡らせていました。

 あんな事をしたわたしをテンボはどう思っているのかしら……誇り高い彼だから、怒っているかもしれない……でも、ああするしかなかったの、それはテンボもきっと解ってくれる……でも、責任感のとても強い人だから、あんな事になって、わたしを守れなかったって、思い詰めてしまうかもしれない……いいのよ、いつもわたしを助けてくれてたテンボのためだったんだもの、あんな事ぐらい……あんな…コト…………
 ア…アレ?……ナニ?……これ、涙?……だ、だめ、泣いちゃだダメッ!
だって、泣いちゃったら、テンボが…テンボがきっと困るもの……

 けれど、一度流れ出した涙は止めようもなく、堰を切ったように溢れ出し、ジャッキーはテンボに抱きついて声を上げて泣きました。そして、そんな少女をテンボは彼女が泣き止むまで黙って優しく抱きしめていました。その腕の中で泣きじゃくりながら、少女はテンボの草原を吹き渡る風のような肌の匂いと温もりを感じ、それだけで自分が慰められていくのが解ります。
 それはジャッキーが元々テンボに寄せていた、父に感じるのと同じような信頼とは異なる感情、ステップはかなり違えて、いきなり情交を結んでしまったとはいえ、少女の初めての恋の芽生えだったのかもしれません。
 やがて落ち着いたジャッキーは、そのまま疲れ切った身体を眠りに委ねます。
それにしても、クランクショウ博士との別れしな、今日の出来事は内緒にすると約束させはしましたが、あのお調子者のミッキーがそれを守ってくれるかどうか、もしも学校中に言いふらされたらと思うと、ジャッキーにはそれがとても気がかりでした。

 こうして、初めての性を経験したその痛手が完全に癒える暇もなく、ジャッキーが再び、そして、より激しい性の洗礼を受けることとなった原因の一端を少女自身が担ったのには、何か運命の悪戯のようなものを感じずにはいられません。

 それは、女の子同士の他愛無いおしゃべりから始まります。
この小屋に来て知り合ったばかりでしたが、ほとんど歳の違わないジャッキーとサフィナはお互いにすっかり打ち解け、男たちをよそに女の子の内緒話に花を咲かせていた時のこと、突然サフィナに『あなたはもうテンボに抱かれたんでしょう?だってあなたとテンボさん、とても仲が良くて、夫婦にしか見えないもの』と聞かれたジャッキーは、びっくりしてしまいました。
 しかし、辺境の部族民の間では自分くらいの歳で結婚するのも珍しくないと聞いたことがあったのを思い出したジャッキーは、外の世界を知らないサフィナが本気で自分をテンボのお嫁さんだと思いとても羨ましそうなのを知って、なんだか自分が急に大人になったようなくすぐったい気持ちになって、友だちの勘違いを正すのも忘れ、すでに何度もテンボと愛を交わしたと、つい嘘をついてしまいます。

 何事もなければそれは罪のない嘘でしかなかったのでしょうが、それを知ったサフィナの兄アトマニは、彼が戦士と認めたテンボへ敬意を表する最高のもてなしとして、まだ処女の妹を一夜の妻に貸し与え、お返しにジャッキーを要求したのです。
 この、お互いに女を貸し与え合う風俗は、はからずしてサバンナの動物たちが雑種強勢の自然の理に従い繁殖相手を自分の生まれた群れ以外に求めるのにも似て、近親婚の重なりが血を濃くしすぎるのを防ぐために集落の中に新しい血を迎える役割を担ってもいたのです。
その結果、貸し与えられた女が未婚の娘であれ人妻であれ、もしもその一夜の契りで客人の子を宿すことになっても家長の命に従った女に何の不都合も無く、その子は一族の子として大事に育てられるといいます。
そしてその性の饗応に供されるのは、家長の支配下にある自らの娘や妹、妻であり、特に、妻を差し出し、またそれを乞うのは最高の礼とされ、同時に、それを拒むことは許されぬ罪なのでした。

 そのような、白人の目にはふしだらとしか映らないサバンナの民の性風俗をジャッキーのような子供が教えられていたはずもありませんでしたが、自分をテンボの妻だと誤解させた自らの言葉のせいで、いつか大人になったら素敵な彼と出会いときめく恋をして結ばれる、そんな夢を夢見る年頃のほんの少女にすぎなかったジャッキーは、思ってもいなかった形で大人の、一人前の“女”として扱われ、身をもってそれを知ることとなったのでした。

 テンボに処女を捧げた時のたった一度の挿入が少女にとってはどれほど苦痛に満ちた行為であったとしても、それには陰茎の抽挿はおろか、その行為の頂点である射精すら伴われておらず、たとえヒーメンは破られたといっても、めくるめくような性の快楽も知らず体内を精液に穢されてもいなかったジャッキーは、身も心もまだバージン同然でした。
 それなのに性の奉仕を突然、それも、仲良しになったばかりの友だちの兄に強いられて、どうしてこんなことになったのか理由も分からずに、戸惑い慄く少女の狭い膣をアトマニは情容赦なくえぐり、幼い肉体を存分に玩びながら、女の胎に自分の子を孕ませようと欲する原始の本能のおもむくまま、ジャッキーの子宮めがけて幾度も精を放っていきました。

 こうして運命のいたずらに翻弄される少女は、初体験ばかりかセカンド・バージンまでも自らの意思に反して理不尽に奪われる中で、初めて、本当のセックスというものの狂おしいまでの激しさを思い知らされていきます。
 やがてすべてが済んで少女をあれほど陵辱し尽したというのに、本来なら満たされるべき情欲の炎は、しかし、どこか物足りなさそうに彼の胸をチロチロと焦がしていました。
今では廃れようとしている太古からの風習を持ち出してまで他の男に妹の身を任せ、それを忘れようとでもするかのようにジャッキーの肉体を激しく貪ったアトマニには、何か人には言えない悩みがあるようでした。

〜 サフィナとアトマニ 〜

 部屋に戻ってきたアトマニの姿をみると、テンボはジャッキーの許に急ぎ、後には兄と妹だけが残されました。妹の傍らに腰掛けたアトマニはカンガ(民族布)の下で裸身を丸めて眠っているサフィナに向ってというでもなく、ただ独り言のように語りかけていきました。

「なあ、サフィナ、アフリカ人と白人の壁がなんだというんだ。
そんなのは本人たちしだいで、乗り越えようと思えばなんとかできるじゃないか……
だが、俺たちは…………
なんでおまえは、俺の妹なんかに生れちまったんだ?
あの娘を抱けば、もしかしたらおまえを忘れられると思ったが……だめだった………
 肌の色も、髪も瞳も、見た目には何もかもがみんな違うというのに、あの娘を強く抱けば抱くほど、俺の腕の中の娘がおまえに見えてくる……
俺に抱かれるのをあんなにも嫌がって泣いていたあの娘の声が、俺を求めるおまえの甘える声に聞えてくるんだ…………」
「兄さま……」
「ナッ! なんだ、おまえ、起きたのか?」
「ううん、ずっと、起きてたの……」
「じゃあ、今の俺の独り言も……」
「ごめんなさい、盗み聞きするつもりなんてなかったけど……
テンボに………された後、あんまり恥ずかしくて、彼と顔を合わせられなかったの
それで寝たふりをしていたら、兄さまが来て……
あの時はよっぽど兄さまを止めようかと思ったのだけど、大人の男同士の話に口を挟むのはいけないから……でも、そうすればよかった……わたしが止めさえしていたら、ジャッキーにもテンボにも辛い思いをさせなくて済んだのに……
だって、兄さまはわたしを」
「サフィナ!
い、いや、さっきの俺の独り言は忘れてくれ……
な、なあに、おまえが初めて男に抱かれたのを見て、取られちまったような気分になって、それであんな世迷言を言っちまったんだ、それだけさ」
「いいえ、聞いて!
兄さまがジャッキーのところに行って、わたしが……されたのと同じことをして、兄さまにあんなことをされるなんて、かわいそうに、思ってもみなかったでしょうに……
ジャッキーが助けてって、テンボの名を叫ぶのを聞いて、パンガを手にして兄さまを殺しに行くんじゃないかって心配になったくらい、テンボも思い詰めて、とても辛そうだった
でも、彼は立派でした。わたしたちのしきたりを重んじて、必死に耐えていたわ
それでもとうとう耐え切れなくなってテンボが表に出ていった後、兄さまは気付かなかったけど、わたし、兄さまのところへ行ったの。
あんなに長く…されたら、ジャッキーがかわいそうだって、言おうと思って………
でも、兄さまがあの子を抱いている姿を見たら……
なんだか、とても……妬ましくなって……
わたし、いやな子ね。だって、仲良しの子を助けるどころか……恨んでしまうなんて
居たたまれなくなったわたしは急いでここに戻ってきたんだけど、涙が止まらなくなって、その時判ったの、わたし、兄さまのことを……」
「サフィナ、おまえ?」
「ねえ、兄さま、覚えてる? わたしが小さい頃、豹に襲われたのを……あの時、槍を持つのをやっと許されたばかりだった兄さまは、必死になってわたしを守ってくれた」
「あ、ああ、そんな事もあった、な」
「わたしは今でもはっきりと覚えてる……
兄さまのその脇腹の傷跡は、わたしを庇って豹の爪で裂かれたもの……
いっぱい血が流れて、兄さまが死んじゃうって、わたし、ワンワン泣いたわ。
それから何日も経って、やっと命を取り留めた後に、傷のせいで槍を遠くまで投げられなくなったのが判って、もうマサイの勇者にはなれなくなったけど、わたしにとっては誰よりも自慢の勇者で、大きくなったら兄さまのお嫁さんになるんだって、決めたの
でも、それをみんなに話すと、みんな、兄妹は結婚できないんだよ、って笑ったわ
そうして、わたしもその事は諦めてた……
ううん、諦められたと思っていたんだわ。さっきまでは……」
「サフィナ、聞いておくれ、だから、さっきのはほんの世迷い言だと……」
「そんな事言わないで……
わたしはあれを、兄さまの本心を聞いて、とても嬉しかったの
破瓜の儀式を早く済ませろと勧めたのも、わたしの目の前であの子を抱いたのも、みんな、わたしを諦めるためだったのでしょう?
でも、もうそんな事をする必要なんてないわ!
だって、兄さまもわたしもお互いに……」
「い、いや、そんな事を言えるのは、おまえが子供だから……」
「兄さま、わたしを見て。わたしはもう大人よ
ほら、儀式のしるしだって……
ね、兄さま……確かめて」

 サフィナは覆っていたカンガを外して裸身のまま立ちあがり、傍らの兄の胸をまたいで、まだわずかばかりしか生えていない恥毛すら剃りあげてある、女のものというよりは童女のようにしか見えないぷっくりした局部を彼の目の前に晒します。
 兄妹とはいえ、いいえ、妹ならばこそ、いけないと思いつつも、まるで魅入られたように見つめる兄の前で、少女がテンボに散らされたばかりの花弁を拡げて陰部を開いていくと、彼女の体内にまだ残っていた、赤い血の混じる乳白色の液体が中からどろりとあふれ出て、アトマニの胸に滴り落ちていきました。
 それが肌に触れた瞬間、まるで火山の火口から噴き出したマグマの一滴が触れたように、熱くアトマニの胸を焦がしました。

 それは、禁忌の恋に囚われた彼の、殺意にも似た嫉妬の炎の熱さだったのでしょうか?
淫水から立ち昇る男の精の匂いと、これまでも月の巡りごとにアトマニの心を騒がせた妹の血の匂いが、自らを偽って愛する者の身を他の男に任せてしまった彼を狂おしい程の後悔で苛み、彼は顔を手で覆います。
 サフィナはそんな彼の手を取って自らの花園に導き、兄の指を受入れるほんの一瞬、まだそこに残る痛みに顔をしかめながらも、自分が女になった証しを立てられて微笑みます。
 頭が痺れたようになっていた彼は妹のうながすままに彼女の小さな入口へ押入れていった自分の2本の指が抵抗も無く中に呑み込まれていくのを、妹がもう処女ではなくなっている事を、今更ながら信じられない気持で茫然と見ていました。

「兄さまの、わたしに、きれいにさせて」
 そう言って兄の上で後ろ向きに四つんばいになり、彼が止める間も無く彼の腰に巻かれたマサイシュカ(マサイの民族衣装)をはだけさせたサフィナは兄の性器を口に含んで、まだそこに残っているジャッキーの残り香を拭い取るように舌で舐めていきます。
 アトマニにはサフィナを払い除けようと思えば、それはいつでもできました。こんな事をしてはいけないという理性がまだ辛うじて残っていたのは確かです。
しかし、目の前で揺れるサフィナの瑞々しい肢体の、その中心から、なおもテンボの、他の男の精が洩れ出ているのを見て、愛してはいけない妹への目も眩むほどの独占欲が心の中にふつふつと沸きあがってくるのを、彼にはもうどうすることもできませんでした。

「うぅぅぅ……サフィナ……なんで…おまえは…俺の……妹…なんかに……
なのに…なんで……俺に…こんなものを…見せて…俺を…辱めるんだ?……
あいつにここをこんなに…傷つけられて……
あいつのモノは…名前のとおり象(tembo)並み…だったのか?……
あいつの(mbegu:種)をこんなに……注ぎ込まれて……
ううぅぅぅ……うおおぉぉぉぉぉ!!!
おまえが…いけないんだ………… 
おまえのは俺の物! これは俺のクマ(kuma:性器)だ!
おまえが孕んでいいのは俺のムベグだけ、他の男の子どもなど孕ませるものか!
あいつのムベグなど、こうしてやるッ!」

 この時、アトマニの中で最後のたがが外れ、少女の太ももを掴んで体を反した彼は、妹の膣に指を突き入れて中に残るテンボの精液を掻き出し始めました。
突然、胎の内をゴリゴリとこそげられる激痛に襲われて、サフィナはこれまで自分にとてもやさしかった兄の、思いもよらぬ乱暴な仕打ちに戸惑います。
『痛い! 兄さま、本当に痛いの! なんで、そんなにするの?!
兄さまが言ったから、テンボに儀式をしてもらったのに、それがいけなかったの?』
 しかし、兄に赦してもらおうにも、彼のものが瞬く間に彼女の口の中で固く怒張してきて咽喉深くまで塞いでしまい、しゃべる事もままならないサフィナには目に涙を浮かべながら耐えるしかありませんでした。

 やがてその苦痛の時も終わり、アトマニが上から退いてやっとまともに息ができるようになった少女は胸を喘がせていましたが、彼はそんなサフィナを休ませることなく、妹の脚を開かせていきます。
そして、挿入の直前、自分を見つめるアトマニのもの狂おしい瞳の色の中に、本気で自分を欲している事を見てとったサフィナはもう何も言わず、やっと兄と結ばれる悦びにその瞳を潤ませました。

 テンボとの初めての時には恥ずかしくて見られなかった、兄のそそり立つものが自分の、女になったばかりの部分に押し当てられる光景を、サフィナが息を呑んで見守っている中、アトマニはテンボに勝るとも劣らない固く勃起したペニスで妹の下腹部を一気に貫き、その胎を衝き掻き回して、物に取り付かれたように少女の未熟な肢体を貪っていきます。
 自ら望んだ事とはいえ、破瓜の儀式を終えたばかりの少女の身にとって、一夜の内に立て続けに受ける、犯すも同然の激しい交合が辛くないはずはありませんでしたが、あんなにも躊躇っていたインセストタブーを冒してまで自分を抱いてくれた兄をサフィナは一生懸命に受け止めます。たとえそれがどんなにつらくても、それは兄が自分を妹ではなく自分の女、自分の所有物として扱っているのだと思えて、兄さまのお嫁さんになるという幼い頃からの願いが叶ったサフィナは嬉しかったのです。

 幾度目かの精を妹に放ったアトマニは文字通り精も魂も尽き果て、同じように疲れ果てて横たわるサフィナと身体を重ねたまま眠りにつきました。
 アトマニの寝顔には憑き物が取れたような安らぎが浮かび、サフィナも今は良人となった兄の腕に抱かれて喜びに包まれていました。

〜 ジャッキーとテンボ 〜

 一方、ジャッキーの許に駆けつけたテンボを待っていたのは、まだ幼い肉体を情け容赦もなく気絶するまで犯され続け、下腹部をアトマニの放った淫液にまみれさせて小寝台の上に横たわる、痛々しい少女の姿でした。
 ジャッキーの受けた陵辱の生々しい跡を見せつけられたテンボは、一瞬、アトマニに復讐することも考えましたが、家主のもてなしとして差し出された彼の妹の処女を奪った自分に何が言えるでしょう。すべては自らが招いてしまった事なのです。
 旅の間、何があろうと守っていこうと自らに誓った少女を、いくらサバンナのしきたりに従う為とはいえ、むざむざとこんな目に合わせてしまった自分の迂闊さにテンボは臍を噛みました。

 とはいえ、普段からきれい好きなジャッキーをこのままにしておくのは可哀想だと思ったテンボは、せめて身体だけでも清めてあげようと水がめの水で布を湿らせ、汗と男の体液で汚れた少女の肌をぬぐっていきます。
そして、身体のあらかたを拭いたところで、最後に残った部分をどうするか、テンボは迷いました。こんなとき白人の医者ならそれなりの手当てをするのでしょうし、まじない婆なら避妊に効く薬草を使うのでしょうが、どちらも望めない今、すでに初潮を迎えていた少女を受胎させないようにするためにできることは限られていました。
 テンボは今一度よく手を洗うとジャッキーの股を開かせ、手荒い交合を強いられて腫れて熱を持った少女の膣を傷つけぬよう注意深く指を挿し入れて、膣中に残るアトマニの精液をそっとすくい取っていきます。

「う……ん…………テ、ンボ?………なんだか……身体中が、痛いの………
ンンッ、い、痛い……ナ、何をしてるの、テンボ!?」
「お嬢さん、我慢してください、こうすれば、お嬢さんが妊娠してしまうのを少しは防げるかもしれないのですよ」
「ニン…シン?…………赤ちゃん?…………わたしに?…………わたしが、ママに?
ウソ、だって、それって、大人の女の人がなるんでしょ? わたし、まだ…………
あ……そういえば、あの時、お母さんが、おめでとうって、わたしももう赤ちゃんを産めるようになったんだって、そう言って、お祝いしてくれたっけ………
でも、妊娠って、お父さんとお母さんになる人が愛し合って、セックスをして、お父さんの精子をお母さんの子宮が受け取って、それでお母さんのお腹に赤ちゃんができるんだって、そう先生が………
精子? お腹に? アッ! まさか、あの熱いの、あれが精子だったの!?
わたしの中でアトマニのアレがビクビクッて震えて、そしてとっても熱いものをお腹の奥に出してた………何度も、何度も………何度も………
そんなッ! わたしのお腹に、アトマニの赤ちゃんが? イヤ、イヤアァァァ」

 仲良しになったサフィナの兄に犯されただけでもショックだったのに、さらにその青年の子を妊娠するかもしれないと言われ、少女にとってあまりに早すぎる未知の体験への恐怖にジャッキーの顔はみるみる蒼ざめ、パニックに陥りそうになった彼女を落ち着かせるためにテンボは少女の身体を抱きしめます。
 自分を抱きしめるテンボの大きな身体に父の面影を見たジャッキーは間もなく落ち着きを取り戻し、一度は身を重ねた肌の匂いに包まれて安心した少女は彼に言われるままに身体を開いていきました。

 男の人の目の前に秘所をさらす恥ずかしさに震えるジャッキーの太ももを掴んで固定したテンボは、少女の膣口に唇を密着させて口に含んだ水を注ぎ入れ、挿し入れた舌先で内部を洗い、まるで毒蛇に咬まれた傷口から毒を吸い出すように、アトマニの精を吐き捨てます。
 汚された自分の秘所をそこまでして清めてくれるテンボの姿に、自分が犯されるのを彼が座視した事へのわだかまりも消え失せ、父がいつか彼女に、白人に法があるのと同じようにサバンナの民には彼らの習し、掟があるのだと教えてくれたのを思い出したジャッキーは、彼にはそうしなければならなかった理由があったのだろうと思いました。

 しかし、本人は少女を不安にさせないように言葉を選んだつもりでも、彼が嘘のつけない性格であるのをよく知っていたジャッキーは、彼の言葉からいくらテンボが一生懸命にしてくれても、それが完全な避妊方法でなく、ほんの気休め程度の処置でしかない事に気付いていました。
 もし、本当に今夜のことで自分のお腹に赤ちゃんができるのなら、その父親は、無理やり自分を犯したアトマニよりテンボであって欲しいと願ったジャッキーの心は、さなぎが蝶に変わるように、少女から女のそれへと一気に変貌を遂げたのかもしれません。

「ね、テンボ、もう、いいわ……そんなにされたら、わたし……」
「……お嬢さん……そ、そうですね、もう十分でしょう」
「ねえ、テンボ……サフィナとした…の?」
「エッ?………はい」
「そのあと、わたしがアトマニに…された時、あなたの名を呼んだのは聞こえた?」
「……はい…すみません、お嬢さん、それには訳が」
「いいの、それはもう……あななたちの習わしなんでしょう?
お父さんが、サバンナにはサバンナの掟があるって、言ってたもの
でも、ひとつだけ教えて……
わたしがアトマニにされた事、射…赤ちゃんができるコト、サフィナにもした?」
「え……はい……初めはそこまでしないつもりでしたが、その…我慢しきれなくて」
「そう……そんなにサフィナの……よかったの……わたしより?」
「お嬢さん、いったい何を?」
「だって、わたしと初めてした時、そうしてくれなかったじゃない………
わたしじゃだめ…なの?」
「そんな……もし、妊娠でもしたら、お嬢さんがお困りに」
「そんなの……もう遅いわ……
だってテンボがさっきしてくれたの、本当はあれじゃ、赤ちゃんができるの、止められないんでしょ?」
「う……たしかに、それはそうなのですが……もしもの時を考えてあくまで念のためで……
今夜のことで絶対に妊娠するとは限りませんから、そんなに心配しなくても」
「でも、もし今日が危険日?なら、そうなるかもしれないって、わたし、習ったの
だったら、もし、赤ちゃんができるなら、テンボ、わたし、あなたの赤ちゃんが欲しい……
そうしてくれたら、あの時わたしを助けにきてくれなかったこと、許してあげるから」
「そんなッ! いけません、お嬢さん!
それに、わたしはサフィナとしたばか…い、いや、その…もう今夜はできない……と」
「本当に?
……なら、できないかどうか、わたしに確かめさせて」

 そう言われて、負い目を感じていたテンボにその願いを断れるはずもなく、請われるまま着衣を脱いだ彼が寝台に横たわると、少女はその上に跨りました。
そして、初めて交合を強いられたあの時と同じように……いいえ、今度は少女が自ら望んでテンボの陰茎を口に含み、舌で刺激を与えていきます。
普段は禁欲的な彼も、心ならずとはいえ処女を奪ってしまったサフィナのきつい膣の感触がまだ局部に生々しく残って今宵ばかりは男の血がざわめくのを抑えようもなく、ぎこちないながらも一生懸命に彼の陰茎を咥えて蠢く白皙の少女の陰部がランプの薄暗い光にゆらゆら浮かび上がるのを目の前にして、テンボはどうしようもなく高まっていくのを感じました。

「これで、できるの……よね? 」
「お嬢さん………」
「テンボ、約束よ? いいの、あなたはそのままでいて……
わたし…もう…自分で……できる…から」

 少女がテンボの頭の方に向き直って腰を挟んで四つんばいの格好になると、高く屹立した陰茎の先端が少女の秘所に当たって、いま少しでも腰を落とせばそのまま膣内へ潜り込んで来そうです。こんな大きなものがすでに何度も自分の下腹部の奥深くにまで挿入されたのだということがジャッキーには今でも信じられない気持ちでした。
それなのに今度は自分の意思で性行為を迫り、しかも彼が避けたがっている少女の体内への射精という生殖行為までもテンボに無理強いしようとしているのです。
何と言ってもまだ子供の自分が妊娠するかもしれないなんて、考えただけでとても恐くて、
ジャッキーに少しのためらいも無かったといえば嘘になるでしょう。

 家族と離れ離れになり、この旅に出てからそんなに日も経っていないのに、プライマリースクールを卒業したばかりの子供でしかない自分が強制されたとはいえ、すでにセックスを経験してしまったのを両親が知ったらどんなに驚き悲しむか・・・
それに法的に結婚が許されない13歳以下の幼い少女が妊娠し、しかもその少女を孕ませたのが黒人だったなどということが世間に知れ渡ったなら、たとえ両親がどんなに庇おうと、それが当時の白人社会では決して許されないスキャンダルになるのはいかに子供とはいえどジャッキーの年頃でももう十分に分かることです。

 親友のケイトや学校のみんなは・・・女の子たちからはきっと軽蔑されて・・・そして、男の子たちからは・・・その時少女がどんなことをされたのだろうとセックスに興味津々のいやらしい視線を浴びせかけられ、夜な夜な彼らも夢想の中で思い思いに少女を犯していくことでしょう。そればかりか、噂を耳にした近在の男たちの中には、どうせキズ物になった娘ならば、いまさらそれを増やされても文句も言えまいとばかりに、隙あらば己が慰み者にしてやろうとする輩がいないとも限りません。

 そうして両親に迷惑をかけたり恥ずかしい思いをするよりは、いっそこのまま行方不明になって、もうお家には帰らない方がいいのかもしれない。
そのあとは・・・彼の赤ちゃんを産んだらきっとテンボはわたしをお嫁さんにしてくれる。そうすればアフリカにずっといられるわ!
 『お父さん、お母さん、勝手なことをしてごめんなさい』
心の中で父母に別れを告げたジャッキーは、もはや迷うことなく彼の陰茎を膣口にあてがい腰を沈めていきました。

「クッ…ン…なかなか…入らな…い…でも…がんばら…なきゃ…ン…ンンン……
アッ! は、入った!? ……イッ!…ヤ、ヤダ…広がっ…ちゃう……
でも…もっと……もう…ちょっ…と……
ハウッ! も…もう…だめ……もう……入ら…ない…………」
「お嬢さん、もう、十分ですから、これ以上したら、お嬢さんの身体が」
「だ…大丈夫……これくらい……平気よ……さっきだって…わたしは……
ううん……ね、テンボ……テンボと…こうする…の…二度目…ね
あの時は…こうして…入れる……だけだったけど……
わたし…分かったの……これって…ほんとは…どうする…のか
お願い……サフィナに…したように…わたしにも……」

 夜を騒がせていた動物たちもようやく巣へ戻り、早起きの鳥たちが我勝ちに唄いだすには些か早すぎる夜明け前の静けさに包まれた小屋の中では、竹で編んだ寝台が軋むのと調子を合わせるように、少女の喘ぐ息づかいと粘膜の擦れ合う湿り気を帯びた淫靡な音が響いて、サバンナの静寂を乱していきます。

 少女の未熟な膣を縦横に犯せたのは、ひとえに男の力なればこそだということも知らず、ジャッキーは始め、アトマニが自分にしたことを逆にすればいいんだと、単純にそう考えていましたが、いざ実行しようとすると、膣の中ではちきれそうなほど勃起しているテンボの陰茎を挿入しているだけでも精一杯で、とても自分からは動けそうもありません。
 それでも諦めずに何度か試している内、少女の力でも何とか動ける体位を見つけることはできましたが、その姿勢は少女により一層の羞恥を催させずにはいられないものでした。

 テンボの腰の上に膝立ちとなったジャッキーは下腹部を串刺しにしている固い竿を自らの肉襞を使ってしごいていきます。
それは、アトマニによって犯された時に比べれば、自分のペースでしている分、まだ負担は少ないとはいえ、それでも膣内を抽挿されるのは今夜が初めてだったジャッキーにとって、
ぎこちなく腰を上下に振るたびに少女の身には不釣合いなほど太い大人の肉棒にぎちぎちに嵌った膣そのものが引きずられ一拍遅れるようにごりごりと膣壁を擦られる感覚は、やはり苦痛以外の何物でもありません。
 しかし、少しでも彼女が苦しむ気配を見せたら、テンボがこれ以上続けさせてはくれないのを知っていたジャッキーは、目に涙を滲ませながらもなんとか我慢していました。

 やがて、未熟とはいえ少女の女性器は男性器を受け入れるその本来の機能を働かせ始め、愛液に潤われたジャッキーの膣は淫らな歌声を上げ始めました。
アトマニから盛った獣のように陵辱されていた時にはそんな音に気を回す余裕もありませんでしたが、今、自分の下腹部が濡れ始め、動くたびにくちくちと湿った音をさせているのが聞こえてしまったジャッキーは、自分が親には言えないようなとてもいけない事をしているのに改めて気付かされます。
 一度耳についたその音は収まるどころかますます大きくなって、こんなにいやらしい音をさせるなんて、おまえはなんて淫らな娘なの、ほら、テンボがあなたを見てるわ、と少女を責め立てます。

 実際、五感の鋭いテンボにとっては、たとえ真っ暗闇の中でも、その鄭声がどこから出ているのかを聞き分けるのは造作も無いことです。ましてや、かなり薄暗いとはいえランプの明りに照らされる下では、少女のヴァギナが彼のペニスを咥え込む様子がはっきりと見えているのは明らかでした。
手当てするためとはいえ、アトマニの精液に汚された淫行の跡をつぶさに調べられ、しかも性器に口を付けられ舌で舐められさえしたジャッキーでしたが、自ら進んで性交する淫らな姿態を彼の目に晒しているのを今さらながら自覚した少女は自分の身体がどうしようもなく熱っていくのを感じ、こんな恥ずかしいことは早く終わりにしたいと思うあまり、いよいよその動きを激しくしていきます。
性経験の浅いジャッキー自身にはまだ知る由もありませんでしたが、彼女を熱らせていったのは、そんな少女ゆえの羞恥心ばかりではなく、その幼げな肉体の深部にひそんでいた性の快楽の萌芽が早くも芽生えだしていたのは確かなことで、汗ばんだ少女の体臭の中に次第に女の匂いを混じらせていきます。

 急にジャッキーの動きが早まり、陰茎に子宮が突かれるのもかまわずその上に深々と腰を沈めてくる少女のことを心配したテンボが見上げる先では、彼の上で身体を大きく開いて、幼けない裸身の全てを晒している少女の、まだ小ぶりではあっても張りのある乳房がまるで吸われるのを期待するかのように固くなった乳首をのせてひかえめに揺れ、薄暗がりの中で一見しただけでは、どこか不自然な感じに、ぽっかりと穴が開いているようにしか見えない少女の乳白色の下腹部が褐色の太い陰茎に貫かれて、その輪郭そのままの形に小さな膣口をぎりぎりいっぱいまで広げられていました。
 そして、ジャッキーが腰を上下させるたび、少女の蜜に塗れた彼の陰茎が陰唇を巻き込みながら膣にぬめり込んでいき、また、それを絡まり付かせながら引きずり出ていく、そんな少女の花園が荒らされていく光景がいつ終るとも知れず繰り広げられていきます。

 いくら少女が自ら望んでしている事だとはいえ、守るべきか弱き少女の肉体を犯しているテンボの苦衷は決して小さなものではありませんでしたが、彼女の思い通りにさせると約束した以上、彼にはそれを止められません。しかし、かといって本当に彼女を妊娠させるなどできるわけもなく、また、そこまでは約束していない彼は、自分さえ冷静を保てば、まさかセックスを知ったばかりの少女に自分が射精させられるとは思えず、ジャッキーもそのうち諦めるだろうと、最初は高を括っていたところがあったのは事実でした。

 ところが、そんなテンボの胸のうちをまるで嘲笑うかのように、つい先程まで大きすぎる陰茎を受け入れるつらさに喘いでいた少女の吐息にもいつの間にか甘いものが混じりだし、元々きつかった少女の膣はさらに締め付けを強くしたばかりか、その射精を促すがごとく、陰茎に絡みつく肉襞をうねらせて、彼女の幼い肉体がすでに性愛に目覚め始めていることを示します。
 彼女自身にはまだそれが何なのかを説明することのできない、初めて感じる性感に戸惑いながらも、今はそれに従うのが自然なのだと告げたのは、少女が生まれ持っている女の部分だったのでしょう、もはやジャッキーには、こんな事を始めた理由などどうでもよくなり、陰茎を咥え込む淫らな陰部をテンボに見られている恥ずかしさも忘れて、ただひたすら彼を求めていきました。

 幼い頃から知っているジャッキーは、テンボの目にはまだまだ子供にしか映らないのに、その彼女がたった一夜の内に少女から女へと変わっていく姿を目の当りして、信じられない思いでそれを見つめる彼の心は乱れ、とても冷静さを保つことはできませんでした。
やがて彼の陰茎が少女の中でびくびくと律動して灼熱の淫液を注ぎ込んでいくのと同時に、ジャッキーの頭の中で眩い白光が弾け、熱い精に体内を満たされていくというのに寒気にも似たぞくぞくする感覚を感じました。
それが少女の達した初めてのオーガズムによってもたらされたものであったのか、それとも黎明の肌寒さの中で射し初めた朝日が小屋の壁の隙間を透して少女の目を偶然眩ませただけであったのか、それは定かではありませんでしたが、夜通し続けられた二人の男との性交でもはや力尽きたジャッキーは、そのままテンボの胸に倒れ込んでしまいます。
 少女にはいつまでも終らないように思えた膣内での陰茎の脈動もようやく収まり、望んだ男の精子を最後の一滴までその子宮に受けたジャッキーが、満ち足りた気だるさに包まれて眠りに落ちていきながら最後に感じたのは、そっと髪を撫でてくれる手の感触でした。

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