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ふたごの秘密の夏休み4 始まりの章 パット2

【 パット2 】

 少女の様子がどこか変なので、心配したポールが彼女の肩に手を触れたとたん、金縛りが解けたように我に返ったパットは、自分の下腹部で生温かい液体が下着を湿らせているのを感じてハッとしました。
そして、逃げるようにポールの部屋を飛びだし、一目散に階段を駆け下ります。
『まだあの日じゃないはずなのに』と思いながら、もし自分が座っていたソファーにシミが付いていて、それをポールに見られたらと思うと、パットは悔しさで涙が出そうになります。
 通りに出たパットは急いであたりを見回し、入口をなかば塞ぐように木箱が山と積まれて通りからは物陰になっている狭い袋小路を見つけると、そこへ隠れるように入りました。

 30年代前半のこの時代、世の中はずいぶん進歩してきたとはいっても月経の手当以外に心と肉体の関係について、性の知識を女子に与えるなど、まだまだ許されませんでしたし、元々が奥手で女の子である自覚のあまり無いパットでしたから、生まれて初めて見せられたヌード写真に刺激されて身体が性的に興奮してしまい、それがあそこを濡れさせたなどとは知る由も有りませんでした。
下着を生温かく湿らせたそれをメンスが来たと思い込んだパットは予定外の事に生理用品の持合せも無くて困りました。
ならばせめてハンカチで手当てをしようとスカートの中に手を入れてパンティを半分下ろし、折ったハンカチを下腹部へあてがおうとしたのですが、途中で服に血が付いてはいけないと思い直した彼女は、あたりに誰も居ないのをもう一度確認すると、スカートをたくし上げてその裾を口に咥えました。

 捲ったスカートの下で湿った下腹部が外気に触れてスーっとするのを感じると、見る者もいない物陰とはいえ、彼女はこんなあられもない姿を路上で晒している事を改めて強く意識してしまいます。
 今誰かがいきなりここに現われたらどうしようと思うととても心細くて、急いであそこに当て布をしようと下を覗き込んだパットは、そこについたはずの朱いシミが無いのに気付きました。
 パットがパンティに手をやるとそれが湿っているのは確かでしたが、アレでないとしたら何故そこが濡れているのか彼女には分りませんでした。不思議に思った彼女が下着をさらに下げて直接あそこを触ると、お小水よりもネットリとした液体が少女のまだ薄い和毛を肌にぺったり貼付かせていて、手にぬるぬるとしています。
『これは何かしら』と思ったパットがおそるおそる割れ目の上に指を副えると、その奥からにじみ出てきた雫がトロリと垂れて少女の指先を濡らして、その液体が自分の身体から出てきたのは間違いないようでしたが、それが何なのか、彼女は知りませんでした。

「おかしいわ、アレじゃないみたい……
こんなの初めて……へんな病気じゃなきゃいいけど……」

 その時でした。表通りに背を向けていたせいでパットは気が付きませんでしたが、彼女のいる袋小路の入口を数名の少年が入っていったのです。

「よう、子猫ちゃん、こんなとこで、何してんだぁ?」
 いきなり背後から声をかけられてびっくりしたパットが思わず後ろを振り向くと、そこにいたのは彼女より一つ二つ年下に見えるリーダー格の不良っぽい少年とその子分たちでした。

「ヒャーッハッハッハ、コイツ、なんてぇ格好してやがんだ!
なぁ、おめえらも見てみろよ
1日に2度もオ○ンコおがめるたぁ、オレァ、ついてるぜ」

 その少年があざけり指した先にはパンティを下げてあそこを露出させたまま、捲り上げていたスカートを下ろすのも忘れているパットが立っています。
ようやくそのことに気付いたパットは下着を引き上げる余裕も無く、キャッと叫んだ拍子に咥えていた口から落ちたスカートが隠してくれた下腹部を上から両手で押さえました。

「チェッ、なんだよ、いまさら隠したって遅え、ってぇの!」
「あっ、あっ、あななたちッ!
よっ、用がないんなら、さっ、さっさと、あっちへ、行ってよ!」
「ヘッヘヘン、ところが、そーはイカのコンコンチキ!
そっちに用が無くても、おいらにはオメエに用があんのさ」
「な、何を言ってるの?! 変なことするなら人を呼ぶわよ!」
「いいのかなぁ、そんなこと言ってよぉ?
オメエ、さっきポールのおっさんとこ、行ったんだろ?
オレァ、知ってんだぜ、あそこでナニやってんだかよぉ
オメエも、やらしー写真、とられたんだろ?」
「なッ! あたしは、あっ、あんなの、絶対、撮らないわよッ!」
「へえー、そりゃ、ホントかねぇ?
じゃあ、こんなとこで、そんなカッコして、ナニしてたんだ?
アハッ、そーか、わかったぜッ!
やっこさんにスケベな写真見せられて、コーフンしちまったんだよなぁ?
それでがまんできねえで、こんなとこでオナってた、ってぇわけだ!
なあ、子猫ちゃん、オレらがいるからって、遠慮なんかいらねえ
そのまんま、続けてていいんだぜ?」
「オ、オナ? あ、あんたが何言ってるんだか、よく分かんないけど、あんまりひつこいとホントに怒るわよッ!」

 突然現われた少年の下町なまりの下卑た物言いにパットは面食らって、何を言っているか半分も意味がよく分りませんでしたが、それでもその話で、知らなかったとはいえ、あんないかがわしい場所に出入りしてしまったのは事実で、写真を見て変な気分になったのを言い当てられた彼女はどぎまぎしてしまいました。しかも、屋外であんなはしたない格好をしているところを見られた引け目もあり、少年に詰め寄られてたじたじと後ずさるうちに彼女はうっかり足をとられて転び、尻餅をついてしまいます。
 その機に乗じて少年はパットの上に馬乗りになり、子分の子供たちも彼女の手足を押えつけました。
初めは、相手は年下の子供と高をくくっていたパットでしたが、思いのほか少年たちの力は強く、彼らを払い除けることも叶いません。

「ウッ、お、重いッ、い、いきなり、なにすんのよッ!
あんたねえ、レディの上に乗っかるなんて、失礼じゃない!
さっさとそこからどきなさいよッ!」
「へっへっへ、そうかい? なら、自分でどかしてみろよ」
「なんですってぇ、女の子だからって、バカにしてるのね、よーし、みてなさいよ、あんたみたいな子供なんか、簡単に……」
「おっと、意外に力がありやがるぜ、こりゃとんだオテンバだな、
おい、おめえら、手伝ってくれよ」
「あっ、ちょっとあんたたち、やめなさいよ!
男の子のくせに、女の子相手に5人がかりなんて、卑怯だと思わないのッ!
モウッ、離しなさいってば!」
「へっへっへ、子供がどうしたって?
そんなんじゃ、おいらにナニされても、どうにもなんねえぜ」
「そんな……クッ………ハァハァハァ……
う、動け…ない!? 」

 このままではどんなことをされてしまうのかと不安になったパットの顔はだんだん蒼ざめ、なんとか少年たちにこんな事をするのを止めさせようと、なだめたりお願いしたりするのでしたが、それはかえって、彼女にはもう力では自分たちにあらいようが無いのだという事を少年たちに判らせてしまいます。

「……分かったわ、あたしの負け、ね、お願いだから、もうやめて、本当に苦しいの
お金なら少し持ってるからみんなあげる、ね、それで許して?」
「ヘェー銭だって? もらってやってもいいが……残念だったなぁ、子猫ちゃん
ちょっくら前に、たんまり駄賃もらって、今はこちとら、お大尽様よ
だからよ、オメエにゃ、そんなはした金よか別の、もっといいモンをいただくつもりよ」

 勢いづいた少年は両手両脚を子分たちに大の字に押えつけられて身動きの取れない彼女のブラウスに手をかけ一気にはだけさせるとスリップを肩までめくり上げ、その上スカートもお腹まで引っぱり上げて、男の子がいつも見たいと思っているのに女の子はなかなか見せてくれない、秘密の部分を丸見えにしてしまいました。

「アッ、な、何をするの? イヤッ! 離してッ! 乱暴はやめて!」
「ナニするって? こうすんの、さッ!」
「キャッ! あああっ、ブラウスが! おっぱいが見えちゃう!」
「それに、こっちも、な!
『さあさあ、みなさま、お待たせしました〜
いよいよどん帳もあがり、ショーと始まりとござ〜い』
ほーら、子猫ちゃん、お大事のプッシーちゃんのご登場だぁ!」
「い、イヤァァァ、み、見ないでぇーッ!」

 それまでパットは、最期には大声を出して助けを呼ぼうと思っていたのですが、もうこうなっては、たとえ助けがきたとしても、集まった野次馬たちに自分のこんな恥ずかしい姿を見られてしまうと思うとそれも躊躇われてしまいます。もし少年が自分にしようとしていることをパットがちゃんと知っていたら、もっと必死になって叫びを上げていたでしょう。

「おいおい、そんなに大声あげちまっても、いいのかねぇ?
ホントにだれか来ちまったら、ハジかくのは、おめえじゃねえのか?」
「アッ……そ、そんな………」
「そうそう、それでいいんだ、おい、おめえたち、よっく拝ませてもらえよ」
「スゲエや、ちゃんと、ケ、生えてるぜ! まるでオトナみたいだなぁ?
マーサのと、ぜんぜん違わあ」
「バッカだなあ、何言ってんだい、こんなのまだまだじゃねえか!
うちの姉ーちゃんのなんて、まっくろけだぜ」
「チェ、おいらもそっち、回ればよかったなぁ」
「なあに、後でいくらでも見れっから、心配すんなって」
「ジャックの兄ィ、いつもみてえに、マッパにして、こいつにイタズラすんだろ?」
「イタズラぁ?
バーカ、今日はそんだけじゃあ終わらせねえよ、もっとスゲエことさ
な、分かんだろ? アレだよ、アレ」
「アレって……エエッ! ホントにやっちまうのかい、兄ィ?!
いつもは兄ィ、イタズラくれえならいいが、アレはすんな、って言ってるのに」
「ああ、この辺の娘っこにそこまでしたら、後で親兄弟にボコにされちまわぁ
でも、コイツはどう見てもここのモンじゃねえ、つまり後腐れねえってことさな
それに、今は邪魔するヤツもいねえときてるし、な
おめえらも、あとでやらせっからよ、しっかり頼むぜ」
「ホントかい、兄ィ、そりゃスゲエや!」

 少年はまだ膨らみはさほどではなくても、少年と同年代の少女と比べれば十分に成長している目の前のパットの乳房を両手に掴んで弄びます。時々強く掴み過ぎてパットがうめくと初めはビクッとしていた少年も途中からは彼女の反応を気にすることもしなくなり、弾力のある半球を鷲づかみにして思うまま玩び、次第に手の平に固く当るようになった乳首を指でオモチャにしていきました。

「やっぱ、ガキのとは違って、触りがいがあるぜ
なあ、こうすっとキモチイイんだろ?」
「アウッ! そんなに強くしたら潰れちゃう……」
「おいおい、オレ様がせっかくオメエに、キモチいいことしてやってるってえのに
そりゃねえだろ?
それに、ウソついちゃいけねえな、おめえ、先っぽ固くしてるじゃねえか?
こりゃあ、オンナがヨガってるショウコだって、知ってんだぜ」
「痛いッ、そこ、つまんじゃ、ダメぇ……ヒンッ! そんなにひっぱったらちぎれちゃうッお願い、もうやめてェ……」
「コッチはもうイイってか? なら、もっとうれしがらせてやっからよ」

 やがて少年は、女の子の身体にはもっと大事な部分があったのを思い出したのか、身体を後に回し、パットの股間に手を伸ばします。少年の身体に隠されて自分の下半身が見えないパットが何をされるのかびくびくしていると、そこはとてもデリケートな部分だというのに、少年はそこを優しく愛撫することも知らずにいきなり少女の割れ目を大きく拡げ、事前から濡れてヌルヌルと絡む肉襞を剥いて入口を見つけ出し、すぐさま指を突き入れていきました。

「へへへ、オメエ、やっぱオナってたんじゃねえか
見ろよ、オ○ンコがこんなにベショベショだ、こんなら、手間なしだよなぁ?
んじゃぁ、オメエのお大事の中がどうなってるか、確かめっとすっかな」

 それまでパットは路上でイヤラシイ悪戯をされても少年たちに力で組み敷かれて成す術もなく、恥ずかしさに震えながらそれが早く終るのを間って堪えていましたが、そんな希望は突然の痛みに消し飛ばされてしまいます。
 自らの指で慰めることなど論外、メンスの時もタンポンを使わないパットには、それまで経験した事の無いその異物感と苦痛は耐えがたいものでした。
 彼女はそれだけは止めてと必死に懇願しますが、少年の頭にはもう少女との最期の行為のことしか無く、その耳にはもう彼女の声は届きません。すでに興奮して息も荒くなっていた少年は自らのモノを挿入する前にパットの処女を破ってしまうかもしれないことなど思いもよらず、穴があるとその中を確かめなくては気が済まないオトコノコの習性とでもいうのでしょうか、1本でもキツキツな少女の中へさらにもう1本、指を挿込み、内側のコリコリとした感触を探っていき、抗う少女の温かい体内を幾度も幾度も乱暴に出し入れしました。

「ヒッ! そんな! 拡げないで! そこはイヤッ! 触っちゃイケナイの
イヤラシイこと、しちゃ、ダメ、なんだからァ」
「スゲエ、中が丸見えだぜ!
この穴ッポコだよな? わりと小せえなぁ……
ヘェー、ズブズブ入えってくぜ、中もぬるぬるだぁ!」
「!! イッ、イヤァァァァッ! 入ってくる! あたしのナカ、指が!
オネガイ! 抜いてぇぇ! もうそれ以上、入れないでェェェッ!」
アッ、アアアァァァ…………
ハァ、ハァ、ハァ………
も、もう、いい、でしょ?
ヒッ、ま、また?……ナ、ナニをして? さっきより、キ、キツイ!
そ、そんな、2本なんて無理ッ! アグッ、痛アァァイィィィ
こんな…ヒドイッ! そんなにグリグリされたら、あたしの、コワレちゃう……
クッ…フッ、フッ…アクゥッ…ンンン……ハウッ!
ナカで……ゴリゴリ、してる……キモチ悪い…の……もう…ゆる…して……
…………抜いて、くれた…の?……アアァァ……これで…やっと………」

 少女にすすり泣き交じりの悲鳴をあげさせた指がやっと下腹部から抜かれ、やおら少年が膝立ちになってお腹に圧しかかっていた重みも無くなった時、パットはこれでもう彼の気も済んで、開放されるのだと思いました。
 この界隈の女の子ならば、そのほとんどが『お医者様ごっこ』の洗礼をずっと小さな頃に男の子たちから受けていて、その時はくすぐったかったり、少し痛い思いをしても、ただのちょっとHな遊びで済むのですが、すでに肉体的には妊娠も出産も十分にできるくらい成長しているパットにとっては、初めて受けた性的なイタズラは彼女の心身に重くのしかかり、すぐには身体を動かす気力も残ってはいませんでした。
彼女は彼らが自分を残したまま立ち去るのを待ちながら、小ぶりな乳房をのせた胸を喘がせ、建物に囲まれた小さな空が暮れなずんでいくのを放心たように見ていました。

 けれどもそれはまだ終わりではなく、少女のまだ知らない、少年の抑え難い欲望を満たす本当の行為の始まりだったのです。いつまで経っても少年は一向にパットから離れる様子もなく、それまでまわりで囃し立てていた子分の子供たちも声をひそめ、固唾を飲んで何かを待ち受けていました。
自分の身体をまたいでいる少年がなにやらゴソゴソと身動きしているのに気付いたパットはそちらに目を向けます。

 すでにズボンの前を開いていた少年は一つ一つ脱いでいくのももどかしく下着ごとそれを下ろすと、その股間から生えているモノを手に目を閉じ、つい今さっきまで少女にしてきたイタズラを思い出しながら、パットのすべすべした肌に触れ柔らかな肉を掴み、秘めた泉の奥からすくい取った熱い蜜に濡れた指で、それをしごいていきます。
 そのうち、つい我を忘れてやりすぎてしまったのか、慌てて少年はそのモノから手を離し、息をゆっくり繰り返して気を静め、何かを堪えている様子でした。

 やがて少年はまた向きを変えて、自らのモノを得意げに少女の目の前にさらけ出します。
少女の蜜を吸っててらてらと光り、硬く天を向いたそれは指より何倍も太くて、先端近くがくびれて、その先に何かの生き物の頭みたいなものがくっ付いている奇妙な形をしていて、まるで鎌首をもたげている蛇のようにも見えましたが、そんなものを初めて見たパットにはそれが何なのか、すぐには理解できませんでした。
 もちろん、男の子の股の間に何があるか、くらいはパットでも知っていました。
でも、不良グループのリーダーを気取ってはいても、まだソバカスもあって幼さの残る顔をしたこの少年はパットには子供にしか見えなかったのですから、そんな子には似つかわしくない、こんなモノが付いているとは、その目で実際に見てもとても信じられなかったのです。
 それはいつか彼女が頬にさっと上る朱の色を何気なく装いながら、公園の水場で垣間見てしまった、素っ裸になって遊ぶ男の子の小さく柔らかそうなかわいいオチンチンとはなんて違っているのでしょう。
 いきり勃つ少年のそれはまさしく男性器、大人の男のものに比べればまだまだの大きさでしたが、同じようにまだ成長し切ってはいない少女の身体には十分すぎるサイズで、実際に使われれば存分に役立ちそうでした。

 ふいに、パットの心の内に、うら若い処女が見てはいけないものを見ているという強烈な羞恥心が沸きあがってくるのを感じ、それと同時に、少年がこれから目の前のそれを使って自分に何をしようとしているのかが、ありありと直感されました。
 指でさえつらかったのに、こんなモノが自分のあそこに入るわけないと思う少女でしたが、少年が無理矢理にでもそうしようとしているのは、もう明らかです。
 それがどれほどの苦痛なのかは想像もできませんでしたが、そんな事をされたらあそこがきっと裂けてしまうに違いないと思ったパットは、その瞳に初めて本当の恐怖の色を浮かべ、慄きに身体をうち震えさせます。

 それまで何をされても、彼女が自分をどこか子供扱いしていたのを感じ取って癪に障っていた少年は、とうとう相手が本気で自分を怖れ始めたのが判り、たとえそれがそれほど歳の離れていない少女であっても年上の人間を屈服させたという征服感に思わず背中がゾクゾクしてきました。
 それにその歳でもう女を、しかも力づくで『ものにした』という噂が広まれば、この辺の不良たちの中で、この少年、ジャックの名にハクがつくのは間違いありません。
 いよいよ嵩にかかった少年はパットの太ももに引っかかっていたパンティを引きずり下ろして片足から抜くと、左右に開かせた彼女の両脚を持ち上げて膝の裏を押え込みます。
そして下半身を屈曲させられて浮いたパットの腰の下に自分の膝を差し込み、少女の陰部を上向きに固定させました。

 恐怖に身がすくんでしまい、そこまでされるがままだったパットでしたが、少年と彼女の腰が密着して少年の固いペニスが自分の股間に押し付けられてくるその熱い感触にビクッと身体を振るわせた彼女は我に返りました。
 身体を折曲げられて弓なりの姿勢のパットがそこで見たのは、自分の剥き出しの下腹部とその上に乗っている少年のペニスでした。
当りを確かめようとする少年が腰を前後に振るたび、割れ目の上をヌルヌルと滑るそれは、聖書の一節にあるイヴを堕落させたというあの毒蛇を見ているような胸が苦しくなるほどの嫌悪をパットに感じさせます。
 やがて、魅入られたように目を見開く彼女の目の前で、痛いくらいにパンパンに張詰めた自らのモノを片手に握った少年は、その先端を少女の淫蕾に触れさせ、花弁を割り拡げて、中の秘密の入口にねらいを定めていきました。

 とうとう少年がパットの上にのしかかり、誰にも侵されたことの無い清純な泉が今まさに荒らされようとした時、少年のペニスが少女の狭い入口をこじ開けようと侵入してくる鋭い痛みがパットを襲いました。
 体力も気力もすでに萎え、何もかもを諦めたようだったパットのどこにそんな力が残っていたのでしょう。それは、これから加えられるであろう激しい苦痛、早過ぎる淫事に対する処女の本能的不安、その辱められる姿を男の子たちに見られてしまう羞恥心、そして初めて見る少女陵辱の光景が彼らを酔わせ、一人が終わってもまた次から次へと、いつ果てるとも知れぬ淫らな欲望の餌食とされて身も心も壊されていく、そんな恐怖が彼女に残った最後の力を爆発させたのかもしれません。

 兄貴が今にも少女を犯そうとする光景に子分たちがみな目を釘付けにされ、彼女を押えておくのを忘れたおかげで、なんとか身体の自由を取り戻せたパットは、少年から逃れようと腰をひねります。
そこへ腰を突き出して彼女の中にペニスを挿入しようとしていた少年は、急に彼女が動いたせいでバランスを崩し前のめりに地面へ倒れ込んだその時、掴まれていた脚を振り解こうとするパットの膝が勢い良くカウンターとなって彼の頭に当りました。
したたかに頭を打たれたジャックはウッとうめき、思わず手下たちを手に掴んで巻き添えにしながら、もんどりをうって倒れます。
 お互いを罵り合ってジタバタともがく少年たちを尻目に、足首から抜け落ちたパンティを拾うひまもあらばこそ、彼女はボタンのとれたブラウスの前を片手でかき合わせて、必死になってそこから逃げ出しました。

 パットが路地を抜け出して、急いで通りの反対側へ駆け抜けようとしたちょうどその時、クラクションが鳴らされたと思うやいなや、急ブレーキをかける自動車のタイヤの軋む音があたりに響きます。
 あっと思った時には、パットの目前にロールスロイスの黒塗りのボディが迫ってきていて、あわやはねられる寸前、やっと車は止まったのですが、もう助からないと思い込んだ彼女は目の前が真っ暗になって、その場にくず折れるように倒れてしまいました。

 ほどなくその車の中から、紳士風の男が慌てる様子も無く出てきました。
その男は車の前に横たわる少女の前に膝を折ると手袋を外し、押える手を失い再びはだけてしまった彼女の胸に手の平を乗せ、心臓の鼓動を確かめます。どうやら彼女は気絶しただけのようでした。
 そこへ、やっと追いついた少年たちはパットを取り戻そうとして、一見温和そうに見えるその男に気色ばみますが、彼は動じる風もありません。
逆に威圧するような彼の鋭い一瞥を受けて、多少は裏社会の怖い部分を見知っていた少年は、こいつはヤバイと悟り、すごすごと退散していきました。

 その身ぎれいな風体にそぐわぬ破れ乱れた洋服を見れば、先ほどの少年たちが彼女に何をしようとしていたかは火を見るより明かです。
 しかし、その男にとってはそれはどうでもいいこと、今、不良たちを追い払ったのも単に振りかかった火の粉を払ったに過ぎません。このままここに捨て置いて、少女が再び彼らの毒牙にかかったとしても、何らの痛痒すら感じなかったでしょう。
 実際、その男はいったんはそうしかけましたが、目の前の少女の顔を改めて見て、車内の、もう一人の少女に瓜二つだという事に気付きました。
男は、中の娘を売った男が話していた、娘の双子の姉妹の話を思い出し、どうしたものかとしばし考えます。
 離れ離れとなるはずだった姉妹がまるで引き合うようにこんな場所で出会うのは、やはり双子の絆の為せる技なのか、すんでのところで街の不良少年に輪姦されそうになった少女と、これから先、日毎夜毎に男たちの慰み者にされる定めの少女、二人が共に同じ星回りならば、いっそ一緒に蕾を散らして堕ちていくのも良かろう。
 そう思った男はパットも一緒に連れていくことにしました。

 こうして二人の少女は夜の闇よりなお昏い漆黒の眠りに抱かれながら、運命の待つ館へといざなわれて行ったのです。

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